2021/2/16放送
世の光の時間です。いかがお過ごしですか。板倉邦雄です。今日は「最高議会へ出廷」という題でお話ししましょう。
ユダヤには70人で構成する最高議会がありました。議長はその年の大祭司です。ローマの千人隊長はパウロがローマ市民であることが分かり慌てて、ユダヤ人がなぜパウロを訴えたのかその真相を知ろうと最高議会を招集させたのです。
さて、最高議会へ出兵したパウロは議場を見て語り出します。「兄弟たちよ。私は今日まで神の前にひたすら明らかな良心に従って行動してきました。」
すると、議長の大祭司アナニヤがパウロの側に立っている者たちに、「パウロの口を打て」と命じたのです。その時パウロは、議長であるアナニヤに向かって言いました。「白く塗られた壁よ。神があなたを打つであろう。あなたは律法に従って私を裁くために座長ついているのに、律法にそむいて私を不当に打つことを命じるのか。」
すると側に立っていた者たちが言いました。
「神の大祭司様に対して無礼なことを言うのか。」
パウロは言いました。「兄弟たちよ。彼が大祭司だとは知らなかった。聖書に『民の頭を悪く言ってはいけない。』と書いてありましたね。
ところで議長とか座長という立場にある人の役目について考えてみたいのです。議長はあくまでも話し合いを進めていく役目です。裁判長なら裁判を進めて行く人です。議長にも発言権はありますが決定権はありません。決議は議場にあります。裁判でしたら裁判官たちにありますね。
今回、パウロの議場での発言に対し、裁判長だった大祭司アナニヤが「パウロの口を打て」と言ったのは議長としてはあるまじき行為だったことになります。
それに対してパウロは「白く塗られた壁」と言い放ちました。それは神の律法をもって訴えられた者を裁く者が自ら神の律法を犯すという矛盾を犯していたからです。表面は白く綺麗に塗られた壁でありますが、その内側は白蟻に侵食された腐った壁のような指導者にはなりたくないものです。
(PBA制作「世の光」2021.2.16放送でのお話より )
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