2023/5/13放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。今日は「本末転倒」という題でお話ししましょう。
本末転倒とは、物事本来の順序や重要度を全く逆に取り違えることです。木の幹よりも木の枝葉の方を大事にするということでしょうか。ヨハネの福音書5章の9節後半から13節です。
さて、「その日は安息日であった」と9節にあります。「その日」とは、イエス様がベテスダの池で38年間、病気で悩んでいる人を癒やした日でした。その日は安息日だったのです。安息日はユダヤ人にとっては特別な日でした。モーセの十戒の4番目の命令です。「安息日を覚えて、これを聖とせよ。六日のあいだ働いてあなたのすべてのわざをせよ。しかし七日目は主の安息日であるから、何のわざもしてはならない。」(出エジプト記20章8-10節 口語訳参照)
この「何のわざもしてはならない」の中に、「安息日に商売用の荷物を運んではならない」という規定が聖書の中に出て参ります。おそらくそのような規定を元にして、ユダヤ人の宗教指導者たちは癒やされた人に言いました。「君、今日は安息日だ。床を取り上げるのは、よろしくない。」 今まで寝ていた寝床を治ったからといって運ぶのは、モーセの律法に違反することだから今日するのはやめなさい、と言っているのです。
すると癒やされた人は答えました。「私を癒やしてくださった方が『床を取り上げて歩け』と私に言われました。」
ユダヤ人たちは尋ねました。「取り上げて歩けと言った人は、誰なのか?」
しかし、その癒やされた人はその人が誰であるかを知りませんでした。
さて、私たちがこの社会で法律や規則を守ることは大切なことです。しかし、法律や規則は私たち人間のためにあるのです。ところが、イエス様の時代、安息日の律法や規則の方が人々の営みよりも上にありました。そうした本末転倒した人々の考えや生き方を立て直すためにも主イエス様は神様から遣わされてこの世に来られたのです。
イエス様はこう言われました。
「安息日は人のために設けられたのです。人が安息日のために造られたのではありません。ですから、人の子は安息日にも主です。」
マルコの福音書2章27、28節
( PBA制作「世の光」 2023.13放送でのお話しより )
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