2024/09/14放送
「世の光」の時間です。お元気でお過ごしですか? 関根弘興です。
今週は旧約聖書の創世記を読んできました。あのノアの箱舟の出来事から歴史はさらに進んでいきました。
この時、人々は一つのことばを使って生活していた、と書かれています。彼らは互いに、「さあ、町を建て、頂が天に届く塔を建てよう」(創世記11章4節参照)と呼びかけて、一致団結し、高ーい塔を建て始めたのです。
彼らは優れた技術を持っていました。協力しあい、熱心に高い塔の建設を進めていったのです。
しかし彼らの動機が問題でした。それは、「頂が天に届く塔を建て、名をあげよう」(創世記11章4節参照)というものだったからです。
つまり、自分たちが神の高さにまで達し、神と同じようになろうとする高慢な思いだったのです。
するとどうでしょう。神様は何と彼らのことばを通じないようにされたのです。
これは、それまでの発音やアクセントが瞬時に変わって外国語のようになってしまったということかもしれませんが、それよりも互いにコミュニケーションが取れなくなってしまった、というふうにも考えられるわけです。心が通じ合わなくなってしまったわけですねえ。
これまで心を一つにしてレンガを積み上げていった人たちが互いに耳を貸さなくなり、分裂が起こっていきました。「名をあげよう」と頑張っていたけれど、なんであの人の名前が一番最初にくるのだ! 互いに自己主張をし始め、不平不満は溢れ出て行きました。
そしていつしか、分裂が分裂を呼び、結局、「神のようになるために天にも届く塔を建てる」という壮大な事業は頓挫し、団結心も失われ、彼らは地の全面に散ってしまったのです。
これは有名なバベルの塔の話です。
でも、今日でも同じようなことが日常的に起こっているように思いませんか? 人間の高慢さは互いのコミュニケーションを破壊し、混乱を招いていきます。
私たちは神の高さまで上るために天にも届く何かを作る必要などありません。
なぜなら神様ご自身が天から私たちのもとに下って来てくださったからです。
それは神の御子イエス・キリスト。イエス・キリストは私たちと同じ人として来てくださいました。
高慢は人を混乱させ散らしていきました。
しかし、このイエス・キリストを通して私たちは真の謙遜の姿を知ることができるのです。
そしてこの方によって様々な違いを超え、新しく分かり合える世界が生まれていくのです、と聖書は約束しているのですね。
分裂ではなく一致をもたらす鍵はこのキリストの謙遜にあるのですね。
( PBA制作「世の光」 2024.9.14放送でのお話しより )
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