世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 福井 誠です。今日のバイブル・メッセージは「いなくなった」です。それでは第一サムエル記9章3節から読んでみましょう。
「あるとき、サウルの父キシュの雌ろばがいなくなった。そこでキシュは、息子サウルに言った。『若い者をひとり連れて、雌ろばを捜しに行ってくれ。』」
サムエル記の登場人物はサムエルからイスラエル最初の王様サウルに替わって行きます。イスラエルの国も他国並に王政を導入することになって、王様が選ばれることになったのですねえ。今日の箇所はその経過が描かれている所です。
ところが面白いですね、王様の選びは、「あるとき、サウルの父キシュの雌ろばがいなくなった。」から始まるんです。王様選びのための選挙戦が開かれるのでも、有力者が飛び出て来るのでもなく、雌ろばの行方不明がきっかけとなって預言者サムエルがサウルという人物と出会い、神様に命じられるままに王に任じていくのですねえ。言い方を変えれば、神様が背後で動いて雌ろばを隠して神様のシナリオ通りにサウルという人物が選ばれた、という書き方です。
最近私は思うのですが、一所懸命人間的に画策したことがうまくいかず、何の意図もせずに状況に任せたことがうまく動いていくことがありますねえ。不思議だなあと思いますが、人生にはよくあるものです。けれども聖書は、日常の細やかな事柄に目に見えない神の御手の導きがあって物事が動いているのだ、とはっきり語っていますねえ。神様は実に身近な存在です。何か空高く遠い所におられる存在に思っている方は多いかもしれませんね。しかし神様は私たちのそば近くにおられて私たちの人生に関わっておられるお方です。実は会社や家庭といった身近な所で起こることもすべては神の御心の中で起こっており、一つ一つ偶然ではないのです。
雌ろばがいなくなったことがサウルを王とするための神のご計画であったように、日常性の中に神のわざはなされていきます。
実に信仰を持つことは毎週日曜日礼拝に出かけることや聖書を読み祈ること以上のものですね。それは日々の生活の隅々に神の支配と祝福が及んでいるとして生きていくことに他なりません。神様を身近に感じ、神の恵みを味わう人生を歩みたいものですね。
(PBA制作「世の光」2016.6.30放送でのお話より )
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