2021/3/5放送
世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 山本陽一郎です。
聖書にはイエスと出会って新しく変えられた人々が出てきます。エリコという町にいた取税人ザアカイもその一人です。
当時ユダヤはローマ帝国の支配下にあり、納税を強いられていました。その税の取り立てを請け負っていたのがローマに雇われたユダヤ人の取税人たちでした。ザアカイはその頭(かしら)でした。彼らはしばしば不正な取り立てをして自分の懐に入れていたこともあり、ひどく嫌われていたのです。
ザアカイがどんないきさつでこの仕事を始めたのかはわかりません。でも彼が深い孤独を抱えて生きていたことは読み取れるでしょう。
ある日のこと、イエスがこの町にやってきました。時の人を見ようと、通りは大勢の人だかり。ザアカイもイエスがどんな方かを見ようとした、と聖書に書かれています。何か真実なものに触れたい、という求めが心にあったのかもしれません。彼は道端の高い木に登り、そこからイエスを見ようとしました。それほど見たかったのです。
ところがこの時、予想外のことが起こりました。なんとイエスが近づいてきて、彼を見上げてこう言われたのです。
「ザアカイ、急いで降りて来なさい。わたしは今日、あなたの家に泊まることにしているから。」 ルカの福音書 19章5節
自分の名前を呼ばれてザアカイはどんなに驚いたことでしょう。それは彼がずっと求めていた愛に満ちた響きでした。
普通、イエスのような指導者が取税人の家に泊まるなどあり得ないことでした。なのに、自分は神にも人にも愛されていない、と思ってきたザアカイをイエスは名前で呼び、何のためらいもなく来て下さいました。この出会いが、イエスの愛が、ザアカイの人生を変えたのです。
その夜、ザアカイは言いました。
「主よ、ご覧ください。私は財産の半分を貧しい人たちに施します。だれかから脅し取った物があれば、四倍にして返します。」(8節)
愛され赦される恵みを知って、ザアカイは生まれ変わりました。イエスのことばを私たちも心に刻みましょう。
「今日、救いがこの家に来ました。・・・
人の子は、失われた者を捜して救うために来たのです。」(9節、10節)
( PBA制作「世の光」2021.3.5放送でのお話しより )
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