ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

私の参考書-「新町の記録」(平成19年・大久保利政著)

2015年10月03日 05時11分48秒 | Weblog
  

 平成17年度、私は加東郡滝野町立滝野東小学校で勤務していました。3年生から6年生までの4学年、12クラスの総合的な学習の時間を担当しました。週2時間、子供達と地域を舞台にして学習するのは楽しいものでした。

 学校は滝野町新町にあります。勤務した年がこの新町が生まれて400年目という大きな節目の年だと知って驚きましたが、絶好の学習チャンスだとわくわくしたことをおぼえています。
 新町は江戸時代初めの頃、慶長10年(1605)に加古川舟運の河川港の町として新しくつくられた町でした。平成17年(2005)はそれからちょうど400年目だったのです。普通、ある町ができて何年目などとはっきりわかっているわけではありません。特別な理由でつくられた町だからこそ歴史の始まりがはっきりしているのです。

 この「新町の記録」(平成19年12月刊、240頁)と題された一冊は、新町の大久保利政氏が区長として引き継がれた区有文書、それまでに記録されていた行事、地区事業などの写真、地図などをもとに、新町重鎮の尾縣斎氏の協力を得て纏められたものです。
 新町の歴史、屋台太鼓の由来などが史料とともに詳しく記されています。尾縣さんには滝野東小学校の総合的な学習の時間にふるさと学習の講師として度々講演していただきました。開村400年を記念して新町交流センターに展示された地図模型や高瀬舟の写真などを見学した折りも説明をしていただきました。この冊子にはその時の写真が掲載されています。また、228頁には、滝野東小学校4年生が取り組んだ加古川舟運の学習をまとめた冊子の紹介記事(平成18年1月24日付神戸新聞)も掲載されています。

 表紙の題字は新町在住の榎倉香邨氏。そして、屋台の絵は尾縣斎氏によるものです。ふるさと新町の歴史を記録した貴重な一冊であると同時に加古川舟運、屋台太鼓などについても貴重な資料となっています。

総目次

1.新町村について
2.新町の水事情と簡易水道の設置
3.滝見橋について
4.新町屋台太鼓
5.愛宕神社
6.遍照寺
7.新池
8.半鐘、火の見櫓、消防ポンプ、消防器具庫
9.新町駐在所
10.加茂村役場と新町公民館
11.新町研修センター
12.区画整理事業、ほ場整備事業
13.加古川氾濫記録
14.新町開村400周年記念事業
15.明治中期~大正期の地区規約
16.編集後記
17.表紙題字・筆者紹介 
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