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ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和19年-火薬用蒲団綿の供出

2010年05月08日 05時19分36秒 | Weblog
 以前、この歴史ブログで戦時中の座布団の供出に関する当時の文書を紹介しましたが、座布団綿を火薬の原料にするために供出が行われていたことがわかる文書がありました。
 昭和19年(1944)の「常会協議事項綴」(社部落常会長)の中に綴じられていた文書で、「軍火薬用蒲団綿供出の件」という標題の通知です。供出量、方法、価格等について細かく記されています。



昭和十九年十一月十日
               社町長  合田常蔵

社区長 殿

   軍火薬用布団綿供出の件

戦局の苛烈化に伴ひ軍火薬の需要愈々増大し来り候處之が原料たる綿花の事情著しく逼迫せる実情に鑑み今回本県庁より国民の愛国心に愬へ緊急蒲団綿の回収を実施致すべく様通牒の次第も有之候に付御多忙の際御手数相懸け恐縮の至りに御座候へ共御部内に左記の数量割当候条供出方御配慮相煩し度此段及御依頼候也

       記

一、蒲団綿 二百三十貫八百
  但し火薬の原料に適する綿
一、純綿の赤綿、相上綿、史綿等主トシ蒲団綿たること
  注意スフ綿は火薬の原料に適さざるに付回収せず
一、供出者・・・一般家庭(料理店飲食店、旅館は別途供出するに付除外す)
一、供出目標及供出方法・・・各家庭の実情により供出能力を十分考慮し苟くも画一供出に渉り供出者に過当なる負担とならざる様徳に御留意ありたし
一、供出綿の価格・・・本回収は買上を原則とす但し献納を妨げず買上価格は綿百匁に付壱円とす
一、蒐集方法、供出日及供出場所・・・毎に(隣保毎に)一個六、七貫目に□りたるものを部落会にて取纏め数量を明記したる札を本月十八日午前八時社国民学校々庭に搬出検査員に引渡すこと
(後日代金支払に支障なき様供出者の名簿を調製し数量を記入し置かれたし)  以上
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