ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和8年-畜魂祭

2009年09月16日 05時32分55秒 | Weblog
「昭和八年四月 雑書綴 社町社区長」の中に「畜魂祭」の案内が綴じられています。今から76年前の昭和8年(1933)のことですが、こうして畜魂祭が行われていたことがわかりました。
 私が小学生だった頃(昭和30後半~40年代はじめ)には、農家は牛を飼っていましたし、田圃で牛が働いているのが普通の風景でした。また、家畜市場が家の近所にあり、定期市の日には早朝から牛の鳴き声が聞こえ、糞が道路のあちこちに落ちているのも普通でした。また、馬が材木を積んだ荷車をひいていた姿も見た記憶があります。牛や馬が人間の生活の中でごく近しい関係にあった頃を懐かしく思います。
 畜魂祭の案内を紹介します。


謹啓
秋冷之候尊堂益々御清祥之段奉慶賀候
扨而牛馬豚は耕作に運輸に肥料の生産に保健栄養乳肉に平時にも戦時にも吾人々類の生活上に裨益せる處大なるもの有之候に就ては無辜之彼等の功徳を称へ吾等日常の行為に対し反省し活模範とすべき点尠からずと信じ茲に慈眼諸氏の御後援に依り質実簡素を旨としたる畜魂祭を例年の通り来る十一月一日午前九辞社町営屠場畜魂碑前に於て執行候条万障御繰合せ御参列御焼香相煩し度此段御案内申上候  敬具

追而準備の都合も有之候に付ては御欠席の場合は折返し御回答被下度申添へ候
 昭和八年十月二十三日
  祭主 社警察署駐在県衛生技手  浦上豊治
  後援 社警察署長        坂盛太郎
     社町長          石井市太郎
     社町           藤本弥三郎

社区長殿
コメント
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