ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和13年-靖国神社臨時大祭に際して佐保神社で遙拝式

2009年09月22日 06時06分03秒 | Weblog
 今から70年余り前の昭和13年(1938)4月26日に社町(旧社町、今の社小学校区)では佐保神社(現加東市社)において靖国神社臨時大祭への天皇陛下御親拝に合わせて遙拝式が行われました。その通知が「社区事務所『諸通達綴』昭和十三年四月ヨリ昭和十四年二月マデ」の中に綴じられています。

 趣旨は前年の昭和12年7月に起こった支那事変で戦死した英霊の御魂を合祀する為の臨時大祭が行われることになり、この大祭に天皇陛下が御親拝されることを期して、町民挙げて「英霊に対し敬虔なる感謝哀惜の意を表し以て忠勇なる遺烈に応える」こととされています。

 このブログでは入営、出征の奉告祭、退営、凱旋の奉告祭などの通知も紹介してきましたが、兵士は佐保神社で祈りを捧げて郷土をあとにして戦地に赴いたのです。また、遺骨で帰還された兵士の出迎え、町葬についても紹介してきました。佐保神社はそうした数多くの郷土出身兵の出発点であり帰着点でもありました。

 ところで、新しく政権についた民主党の鳩山首相は靖国神社に参拝しないことを宣言していますし、民主党は靖国神社に替わる国立追悼施設をつくるとも言っています。まあ、自民党の麻生前首相も8月15日に靖国神社には参拝はしなかったので、わが国の二大政党の党首が2人とも靖国神社には参拝しなかったわけです。
 私は、今年の7月中旬、上京した時に靖国神社に参拝しましたが、附属の歴史博物館「遊就館」では郷土の軍人柴崎大将の展示を見ることもできました。また、母方の叔父も靖国神社に祀られています。ですから、靖国神社への参拝は特別に大切な意味を持っているのです。毎朝のウォーキングで忠魂碑を参拝し英霊の御魂に感謝を捧げ、佐保神社でも手を合わせます。それが戦後に生を引き継いで生きている私たちの務めだと思っています。
 靖国神社や護国神社、あるいは佐保神社、忠魂碑以外のどんな場所に護国の英霊の御魂に感謝を捧げる場所があるというのでしょうか。
 通知は次の通り。写真は当時の佐保神社です。


 昭和十三年四月二十三日
             社 町 長
各官公衙長殿
町会議員殿
学校長殿
各種団体長殿

 靖国神社臨時大祭ニ祭シ遙拝式
 執行ニ関スル件

今次事変ニ於テ戦没セラレタル護国ノ英霊合祀ノ為靖国神社ニ於テ臨時大祭ヲ執行セラルル本月二十六日畏クモ
天皇陛下御親拝アラセラルル御趣ニ有之候ニ付テハ此ノ厳粛ナル祭典日ヲ期シ殉国ノ英霊ニ対シ敬虔ナル感謝哀惜ノ意ヲ表シ以テ忠勇ナル遺烈ニ応ヘントスル趣旨ヲ以テ遙拝式ヲ左記ニヨリ執行致シ度ク候条御参列ヒ下度及案内候也
 追而 御部内各位ニハ御伝声多数参集相成様御取計ヒヒ下度御依頼申上候

 記

一、四月二十六日午前十時(時間場所)
一、場所 社 佐保神社前
コメント
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