ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和9年-近畿防空演習

2009年09月11日 04時58分03秒 | Weblog
 昭和9年(1934)7月26日から28日の3日間、近畿防空演習が行われています。その演習に関して、姫路統監部が出した「想定」と「状況」が社町長名で各区長に通知されています(昭和九年四月 雑書綴 社町社区長」)。
 空襲を想定した「防空演習」は如何にも戦前という感じで戦後生まれの私たちには実感がありません。しかし、北朝鮮のミサイル発射の際には、テレビ等で情報は得ることができても、私たちはただそれを知っているだけ、という状況に置かれていたことを思うと、地震などの災害に対する防災訓練とともに軍事的な緊急事態を想定した行動の訓練も必要ではないか、と思います。
 飛来する飛行機は、社警察署(当時は今のみなと銀行社支店の位置にあった)の屋上で監視したようです。写真はその当時の社警察署。


 近畿防空演習 想定  (姫路統監部)

一、某国トノ国交急迫ヲ告ケ近畿地方ハ近ク其ノ空襲ヲ受クルノ虞アルヲ予想シ之ガ防衛ニ関シ諸準備ニ着手セリ
二、七月十八日大阪、京都、金澤及び姫路ニ夫々防衛司令部開設セラル

 近畿防空演習 状況 (七月二十五日公表)

一、某国トノ国交ハ今ヤ樽俎ノ間ニ求メ得ザルニ至レリ
二、各防衛司令官ハ七月二十五日左ノ要旨ノ諭告ヲ発セリ
イ、某国ニ対スル平和工作ハ絶望ノ状態ニ在リ
ロ、近畿地方ハ近ク某軍ノ空襲ヲ予期ス軍民一致死力ヲ竭シテ防空ヲ完ウセントス 官民一致ノ努力ヲ望ム

                 社 町 長
区長 殿
  想定及状況 通知

以上ノ如ク防空演習想定及状況通知致候条各委員及一般ニ伝達相成度
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