メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

大竹伸朗 展

2022-12-10 09:14:03 | 美術
大竹伸朗 展
東京国立近代美術館 (11月1日~2月5日)
 
この展覧会の開催は気がつかなかったが、6月にNHKで放送された大竹に関する番組で予告されていたのを思い出した(本日深夜NHK BSPで再放送) 。
大竹を知ったのは最初が2006年の回顧展だから、もう随分経ったわけである。
 
今回はこれまでよりも大きな作品が多いような感じがするし、もう無限といっていいくらい変化が多い全容である。よくこれだけ集めたといっていいが、それは彼が長く続けているスクラップと重なるものであろう。
 
よく言われるように、大竹は何もないところからの創造でなく、見て感じて自分のなかを通っていったものを集め記録していく過程、行動から、作品というようなものを残していく。それも考え直して変えたり、「移行」というのだろうか場所を移していくということも根底にあるようだ。
 
この作品がいいとか好きだとかは言い難いのだが、こういう行動、痕跡をこうしてながめてみることは、今の、これからのアートというかなんというか、そういうものの行く先を想像するベースにはなるかもしれない。
 
2006年はいかにも彼にふさわしい東京都現代美術館だったが、今回は「国立」、なんらかの評価と受容が変化してきたのかもしれない。前回もあったように記憶するけれど、今回も館の入り口の上に「宇和島駅」のネオンが設置されていた。作家としてはしてやったりだろう。
案外多くの人が来ていて、年齢層も広かった。



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