生誕120年 宮 芳平 展 -野の花として生くる。
練馬区立美術館 2013年9月15日(日)-11月24日(日)
宮 芳平 (1893-1971)は、名前もまったく知らない画家だった。こうしてまとめてみることができるのはありがたい。
中村彝や村山槐多と交流があったらしく、そういう雰囲気はある。しかし彼らのように切迫した感じはない。それでも、展覧会の広告などからすると素朴、朴訥な画家と思っていたが、こうして見るとどうして多彩で破天荒なところもある。
かなりいろんな画家や描き方に影響されていたようで、はっきりそれとわかるものを試行したものもある。
この人のいいところは、一つ一つの絵が、本当はどのくらいの時間をかけたのかわからないのだが、対象を細かく分析、再構成というよりは、見た瞬間の印象を大事にしているように見えることだ。そう、こう見えたのだろうな、と見ていて素直に感じられる。
それでいて、思い切ったユーモア、怪奇なるもの、など。
この美術館はこのところ一年に一つはなかなかいい企画、それもレアなセンスがよいものをやるが、今年は「牧野邦夫展」に続いて二つ目だ。