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メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

絵本読み聞かせ(2023年6月)

2023-06-29 13:54:52 | 本と雑誌
絵本読み聞かせ 2023年6月
 
年少
なーらんだ(三浦太郎)
どんどこももんちゃん(とよた かずひこ)
くだもの(平山和子)
年中
どんどこももんちゃん
パパ、お月さまとって(エリック=カール、もりひさし訳)
くだもの
年長
きんぎょがにげた(五味太郎)
パパ、お月さまとって
くだもの
 
暑くなってきて、こっちも多少軽く出来るものがいいかな、と勝手に思い、さっぱりしたものを選んだつもり。
 
毎年やっているものの中で、「どんどこももんちゃん」はちょっとひさしぶり。年少ではどこまで理解が?と思ったが、早すぎることはなく、かなり入っていた。とよた かずひこは他と比べてちょっと飛んでるところがあって、;プログラムの中で、あきがこないアクセントになる。
 
エリック=カールの絵本の中でも、これはページのサイズが突然変わるという意外性がやはりうける。月が大きくなり小さくなりまた大きくなりというところは、今回あまり効かなかったかもしれない。子供たちの感覚も数年前からちょっと変化したか? いやそれは考えすぎか。
 
「くだもの」、年少だと生まれてからこれまで、今の時点で秋の果物はなじみがないだろう。そこは流していくしかないが、これはあまり気にしても、と最近考えている。
 
「きんぎょがにげた」、にげたきんぎょを画面のなかに見つけるのはたやすく、面白いのかなといつも思うのだが、今回またやってみてこれは絵の魅力、おもしろさなのかと感じた。さすが五味太郎なんだろうか。
そういえば最近のインタビュー記事で五味は、あまり教訓とか何か与えようなどど思ってなくて、元気にいきいきしてくれれば、というようなことを言っていた。これは典型例なのか。
 

綿矢りさ「勝手にふるえてろ」

2023-05-31 14:41:09 | 本と雑誌
勝手にふるえてろ  綿矢りさ 著  文春文庫
 
2001年に「インストール」でデビュー、2004年に「蹴りたい背中」で芥川賞の綿矢りさ、2010年の作品である。
 
中学時代にひそかに眼で追っていた一目ぼれの彼、言葉もほとんど交わせないまま、会社員になって、一人の男性に惚れられるが、さて理想を追うか、現実をみつめるか、読んでいて普通に想像していると、そこはこの作者、そして女性はなにかちがうのか、いろいろ意外な細かい視点をともなって、この作者特有のうまい日本語で展開していく。
 
描かれる世界としては「蹴りたい背中」の流れにあるが、今回は大人の世界だからか、前作の洗練とはちがう読後感になっている。
タイトルの「勝手にふるえてろ」を言う相手が意外だった。
 
さて、綿矢りさの文章はこれまでいくつか読んだものを通じて冴えているのだが、最近思わぬところで発見があった。
 
1月のNHK TV「プロフェッショナル」は、大西寿男さんという編集者や作家から絶大な信頼をうけている校正者だった。その紹介の画面で校正した代表的なものの表紙が並んでいたなかに彼女の「インストール」があり驚いた。
 
デビュー作で雑誌掲載後の書籍化だが、校正はどの段階なのか、おそらく編集者がアレンジしたとすれば、その人の眼もかなりのものだ。そのことが彼女になんらかのアドバイスあるいは自信を与えたとすれば、本の世界というのはなかなかなものだと思う。

絵本読み聞かせ(2023年5月)

2023-05-28 11:14:17 | 本と雑誌
絵本読み聞かせ 2023年5月
 
年少
ぼうしかぶって(三浦太郎)
がたん ごとん がたん ごとん(安西水丸)
ごぶごぶ ごぼごぼ(駒形克己) 
年中
ぼうしかぶって
がたん ごとん がたん ごとん
ボートにのって(とよた かずひこ) 
年長
ぼうしかぶって
ボートにのって
三びきのやぎのがらがらどん(ノルウェーの昔話 絵・マーシャ・ブラウン 訳・せた ていじ)
 
「ぼうしかぶって」は今回はじめてだが、このところあまり年齢にこだわらず反応をみてみることもいいかと、全部の組でやってみた。やはり三浦太郎のかたちと色の威力だろうか、三組とも食いつきはよく、ここでぼうしとは野菜、果物のへたの部分で地味なところなのだが、面白がっていた。
 
「ボートにのって」に出てくる童謡はだれでも知っていると思うのだが、今の世代になるとあやしいという感じがしてきている。それでもやってみるのはいいかなと思ってはいる。私が歌うというのも子供たちにとっては新鮮かもしれないし。
 
ちょっと悩ましいのは「三びきのやぎのがらがらどん」で、こわいトロルに対してやぎたちがうまくやるということに納得、共感するかどうか、反応がいまひとつわからないところがある。マーシャ・ブラウンは巻頭にトロルに捧ぐという献辞をつけていて、これはどこか深いものがあるのかな、と大人としては思う。
 
やぎ見たことある?ときいたらなんとほとんどの子供たちが見たことない!コロナの3年のせいなのか、どうなのか。
せた ていじ先生の訳は、今の日本語としてちょっと不自然、そろそろ改訳を出したほうがいいのではないだろうか。

絵本読み聞かせ(2023年4月)

2023-04-29 15:27:58 | 本と雑誌
今月から新年度になった絵本読み聞かせ、年少組(1歳)はすべて初めての出会い、年中組(2歳)の多くは前年度からのなじみ。年長組(3歳~)は発育がいろいろ。
使った絵本は以下のとおり
  
年少
だるまさんが(かがくい ひろし)
くっついた(三浦太郎)
ととけっこう よが あけた(こばやし えみこ/ましま せつこ)
 
年中
だるまさんが
ととけっこう よが あけた
ぞうくんのさんぽ(なかの ひろたか)
 
年長
ぞうくんのさんぽ
かおかおどんなかお(柳原良平)
どろんこハリー(ジーン・シオン マーガレット・ブロイ・グレアム わたなべ しげお訳)
 
5年目になるとほぼ同じ月に同じものが使うことが多い。特に年少、年中はその段階の最初ということから、わかりやすくておもしろいという観点で選ぶけれども、なかなか難しい。
  
「だるまさんが」はもう超定番だけれど、これまで使うのは年少にとどめていて、年中だとやさしすぎるかなと思っていたが、このところ人気のある絵本は子供たちにとってもうよく知ってはいても、いやそれだから多分予想もつくし、おもしろがりやすくそれが楽しいのでは、と思い始めたので、今回は年中にも入れてみた。
  
年少組では発育度合でちがうけれど、わかる子は初めてでも喜んでいて、この絵本の威力を感じる。
 
年中組では驚いた。もうみんなよく知っていることは予想したが、進行にしたがって、だるまさんがつぎのページになるところでたおれたり、つぶれたり、のびてしまったり、おならをしたり、というところ、ページをめくったとたんおおきなジェスチャー入りでさけんでくれる。まあ楽しそうである。 
 
これは想像するに、自分たちで楽しさを再度呼びおこすのと、こちら読み手にサービスで反応する(無意識だろうが)のと、両方だろう。 

小学校以上のちょっと大人の絵本にも通じる感じとはちがう絵本の力、それはこういうことをやってみてわかるのかもしれない。
  
だるまさんシリーズ3冊はたいへんなベストセラーだが、作者のかがくいひろし(1955-2009)は美術教師活動のあと50歳くらいから絵本を発表しはじめ評価を高めていったが数年後に亡くなってしまった。でもこれから生まれてくる子たちに、おおきな喜び、楽しみを与え続けるにちがいない。

「証し」いくつか

2023-04-04 09:35:34 | 本と雑誌
先にアップした「証し」、他に気がついたいくつか。
 
ここでインタビューされた人の多くに先祖代々仏教で、親、祖父母が熱心だった人がいる。彼らの多くはそれに反発するわけでもなく、生きていく過程でキリスト教に出会い信仰に至ったようだ
 。
そして家が仏教だからというわけで多少は反対されるが、あまり後をひくということはない。また本人もいろんな経緯のなかで、仏教に傾いていったかもしれないということは言っていたり、知人の仏教についてもあまり反発はせず認めていることがあった。なかでも「親鸞」への共感は多く、中でも五木寛之「親鸞」を読んでという例が複数あった。
これ、なんとなくわかる。
 
他に、戦後の駐留軍の政策からいろんな派による布教が盛んに実施されたことは、想像以上であった。私の小中学校の時期、周囲で日曜学校、それに行く人たちは、かなりあったように記憶している。
 
救世軍については歳末に都心などで社会鍋を見る程度だったが、本書を読むと、その活動のいくつかは、貧困者などへの福祉支援、災害時の支援など、現在のいくつかの活動形態のモデルになっているように思われる。