昨今、TVやニュースに取り上げられている点滴液の袋に小さな穴が空いている事件を良く耳にしますが、これって病院内の一部の者が内部告発しているように思えてならない。
なかなか犯人が分からないと言うか捜査も捗(はかど)らないみたいですが、今まで暗黙の了解で行って来たことが何故、ここへ来て急にこういう事件が起こるようになって来たかを考えてみると、やはり倫理上の問題で高齢だからだとか、治療の施しようがないからと言って安易に人の命を終わらせることに対しての警鐘を鳴らしているのかもしれませんね。
これはとても難しい問題で、人それぞれの経済的な事情やその人が置かれて状況化で変って来るので、そう簡単に答えが出るような事件でないことは確かです。しかし、医師や看護師さんという仕事を選ぶ切っ掛けとして、一人でも多くの人の命を助けるために努力されて来られたのに、なぜか人の命を終わらせることに矛盾を感じながらも期間を限定し、その通りに執行する事に慣れてしまい、本来の人の命はその人自身のものであることを忘れがちになることを内部の職員が危機感を覚え警鐘を鳴らす意味での犯行のように思えてならない気がする。
家族も医師や看護師さんも、もう一度、人の命の尊さやその人の人生を深く考え、こちらの想いだけで判断してはいないだろうかと自問自答し、同じ過ちを繰り返さないようにしたいものです。
看取りは厳粛なもの、慣れるはずがないし、慣れるべきではないと私はそう信じたい。