先月の26日未明に神奈川県相模原市の障害者施設で重度障害者ばかりを狙い、19人が死亡、26人が重軽傷を負うという悲惨な事件が起きた。
容疑者は施設の元職員で「障害者が居なくなればいい」という趣旨の供述をしていたと言う。何とも身勝手な容疑者の思い込みだけで、多くの無抵抗な命を奪った言い現わしようのない憤りや怒りを覚える事件で、Blogの記事にするのも嫌でした。
でも、この障害者殺傷事件に対して、ある東京大学教授(全盲ろう)目も見えず耳もまったく聴こえない福島智さんのメッセージが私も共感するところがあり、今でも印象に残っていて伝えずにはいられなかった。
「何故これほど心が痛むのだろう、
何故これほど恐れを感じるんだろう
魂が凍りつくような、この不安の原因は
私たちと容疑者がまったく無関係だとは
言い切れないと
私たち自身がどこかで気付いてしまって
いるからではないか。
容疑者は衆議院議長への手紙で障害者を
殺す理由として「世界経済の活性化」を上げた。
障害者の存在は、経済活性化を妨害すると言うのだ。
しかし、こうした考えは私たち社会にも有りはしないだろうか
労働力の担い手としての経済的価値で人間の優劣が決められる。
そんな社会にあっては、重度障害者の生存は軽視されがちだ。
そして、本当は障害の無い人たちもこうした社会を生きづらく
不安に感じているのではないか。
何故なら障害の有無に関わらず労働能力が低いと評価された瞬間
社会から切り捨てられるからだ。
障害者を刺し殺した容疑者のナイフは同時に私たち一人、一人をも
刺し貫いている。」
と福島智(さとし)教授のメッセージは語っている。