ポリオの治療のため、70年以上の間「鉄の肺」という医療用人工呼吸器で生き続けた、ポール・アレクサンダーさんが2024年3月11日に78歳の生涯を閉じられた。
ポールさんは1952年の6歳の時にポリオに感染し、首から下が麻痺し自力で呼吸ができなくなり、人工呼吸器の一種である金属製のシリンダーの鉄の肺の中で一生を過ごさねばならなくなった。
ポールさんは鉄の肺が無くては生きていけない体になっても、大学に進学し弁護士となり、作家として多くの出版物を出されたと言う。1954年から理学療法士の助けを得て、ポールさんは独学で舌咽頭呼吸法を学び、徐々に鉄の肺から離れることができるようになったが、寝るときはやはり鉄の肺が必要でした。
このような困難な状況にもかかわらず、ポールさんは作家・弁護士として、さまざまな偉業を達成し、その不屈の魂と笑顔で世界中の人々を勇気づけて来た。そして、弁護士になるという夢を叶え、法廷では改造した車椅子で麻痺した体をまっすぐに保ち、スリーピースのスーツをまとって、クライアントの弁護に努められたそうです。
そんなハンディキャップにもかかわらず、ポールさんは人生を諦めるようなことは決してなかった。彼は自立した生活を送り、飛行機に乗って旅行もしたし、恋もした。大学生だったポールさんは、クレアという女性と出会った。やがて2人は婚約までしたが、彼女の母親から娘と会うことを禁じられてしまい、さすがのポールさんも、この失恋から立ち直るのに何年もかかったそうです。
だが、その後もポールさんは良縁に恵まれ、キャシーという女性と親しくなって、彼女はポールさんに言わせれば「手となり足となり」、ロースクール卒業後も30年以上にわたって彼を支え続けてくれたという。こうした決して最後まで諦めないポールさんの生き方は、世界中の人々を勇気づけられ、私もその一人です。
長い間、ポリオと闘って来られたポールさんに対して、心からご冥福をお祈りいたします。
◎ This Man Spent 71 Years in this Iron Lung (設定で日本語翻訳にしてご覧ください。)