物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ミツガシワ

2017-06-23 18:00:00 | その他

ミツガシワ(三槲)
<学名:Menyanthes trifoliata L.>
ミツガシワ科 ミツガシワ属 多年草










北海道から東北地方の湖沼、湿原の池塘、水路に広く分布する
抽水植物。水深の浅い水底の土中に太い地下茎を伸ばし、
所々から根出葉を出して水面から上に展葉する。

          亜寒帯や高山に多いが、暖地の一部にも氷期の遺存種として
          点々と分布し、西日本では京都府の深泥池(みどろがいけ)に
          まとまった群落があり、岡山県にも県北部にわずかながら
          見られる。これらは氷河期の生き残り(氷河期の遺存植物)
          と考えられ、これらを含む水生植物群落は天然記念物に
          指定されている。


撮影日 2017.03.17: 長野県(志賀高原)

早春、柄を水上に伸ばし、葉を展開する。小葉は3枚からなって、
丸みがかり、先端あまり尖らない。縁にほとんど目立たない
鋸歯があり、厚みがあって柔らかい。柄は常に水面より
10-20cmくらいの高さまで伸び、その高さに小葉を広げる。
3枚の小葉がきれいに並ぶのが印象的である。
小葉の大きさは長さ5~10cm、幅3~8cm。柄の基部は鞘状になる。



地下茎を横に伸ばして広がる。葉は複葉で3小葉からなる。
4~5月に白い花を総状花序に多数つける。



葉が展開し始める頃に花茎を伸ばし、総状花序に直径1~2cm程度の
純白の花を10数個つける。



花弁は先が5つに裂け、花びらの内側に
白色の毛が生える。



花は株によって花柱と雄蕊の長さの組み合わせに違いがあり、花柱が長く雄蕊の短いタイプと花柱が短く雄蕊の長いタイプがある。ただ結実するのは花柱の長いものに限られるとされている。

 
睡菜(スイサイ)と称し苦味健胃薬として用いる。

地名前の由来は小葉の形がカシに似ており、3枚つけるため。
また、家紋の1種に3枚のカシワの葉を配した「三つ柏紋」
というのがあり、家紋の三柏の文様に似ていることから、
という説もあります。



コメント (3)
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