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物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

クルマユリ ~2019~

2019-07-25 09:12:09 | ユリ科

クルマユリ(車百合)

 <学名:Lilium medeoloides A.Gray>

 ユリ科 ユリ属 多年草

 

 

栽培目的の採集やシカによる食害などが要因で 減少傾向にある植物です。

長野県の山で出会いました。

 

北海道や本州中部地方以北と大台ヶ原山と四国の剣山の 亜高山帯から高山の草原に分布している。

 直径約2cmの白色球形の鱗茎があり、茎の高さは30~100 cm。

葉が茎の中央部で6~15枚輪生し、その上部に3~4枚まばらにつく。

 

撮影日 2019.07.21: 長野県

 

ここは崖の途中で盗掘や動物の食害の被害に遭わないですが 土が少ないためか小さかったです。

 花期は7~8月、茎先に赤橙色をした花を1輪~数輪、 横向き~斜め下向きにつける。

 

花の大きさは5~6 cm、花被片6枚はオレンジ色で、 先が強く反り返り、濃紅色の斑点がある。

オニユリやコオニユリ等と良く似ているが、 クルマユリは葉が車輪のように付き、

花の反り返りが、 花弁が後ろで触れ合うほど強いのが特徴。

 

 


和名は、茎に輪生する葉を車輪にたとえたもの。


タケシマラン ~2019~

2019-06-16 06:00:00 | ユリ科

タケシマラン(竹縞蘭)

 <学名:Streptopus streptopoides (Ledeb.) Frye et Rigg 

                             subsp. japonicus (Maxim.) Utech et Kawano>

ユリ科 タケシマラン属 多年草

 

 

ランと名が付いているが蘭の仲間ではなくユリ科の植物。

 本州中部地方以北、山地帯上部から亜高山帯の針葉樹林内に 分布生育する多年草。

撮影日 2019.6.2: 群馬県

高さ20-50cmになり、ふつう2枝に分かれる。

葉は互生、長さ4~10cmになる卵状披針形で、

同属のオオバタケシマランと違い、基部は茎を抱かない。 花期は6月、葉腋から関節がない花柄を伸ばし、淡紅色の花を 1個つける。

花被片は6個で長さ3mmになり、基部から平開して先端は反り返る。 雄蕊は6個。

 なんだかUFOのような形ですね。

果実は液果で径7mmの球形になり、赤く熟す。

 


 

名前の由来は、葉が竹に似ていて、葉脈が縦に走っている様子を、

 縞が入っていると見たことからとの説があります。


ミヤマエンレイソウ

2019-04-23 06:11:52 | ユリ科

 

ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)

<学名:Trillium tschonoskii Maxim.>

 ユリ科 エンレイソウ属 多年草

撮影日 2019.04.21: 群馬県

 

   独特の変わった面白い姿をしています。

   一度見たら忘れられない姿です。

  全国の山林の樹陰などに生える多年草。太く短い根茎から、

    高さ20-40cmの茎が1本伸び、

  その先端に3枚の葉を輪生する。葉は丸みを帯びたひし形、

    直径は10-20cm程度で葉柄を持たず、

   茎から直接生ずる。

    期4~6月、葉の中心から短い花柄を出し、直径3~4㎝の花を

        1個つける。

     外花被片3個で緑色の披針形、先は尖る。

     内花被片3個、白く外花被片より幅が広く長い。  

 

     6本の雄蕊をもち、花糸は平たく、葯(やく)は花糸より長い。

     花柱の先は3つに分かれる。

       果実は6稜のある球形の液果で、緑色~紫黒色に熟す。

 


 別名、シロバナエンレイソウ(白花延齢草)とも呼ばれる。

 古くは食あ  たりの薬草として用いたことから、

 エンレイソウ(延齢草) の名があり、

 深山に生える白花から、シロバナエンレイソウ (白花延齢草)や

 ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)の名がある。

 名は、深山に生えるエンレイソウという意味だが、

 平地にも生えている。

 


 

 

 内花被片が淡紫色を帯びるものもあり、ムラサキエンレイソウ

 <学名:Trillium tschonoskii Maxim. f. violaceum Makino> と呼ばれる。

 

 


ヤマホトトギス ヤマジノホトトギス

2018-10-16 12:00:00 | ユリ科



まずは過去記事の紹介
ヤマホトトギスとヤマジノホトトギス(ユリ科 ホトトギス属)━09.10.22
ヤマホトトギス(&ヤマジノホトトギス)━16.9.12
ヤマジノホトトギス
  18.9.22     ★━16.9.26 
  ★━16.9.18     ★━16.9.8 
  ★━10.10.15 
ヤマホトトギス
  18.9.5      ★━16.9.19  
  15.9.15(受粉の仕組み) 







主な識別点としては


   ヤマホトトギス                      ヤマジノホトトギス
 ・花被片が強く反り返る。         ・花被片が平開し、反り返ることはない。
 ・花糸の下部に紫斑点がある。   ・花糸の下部に紫斑点がない 。
 ・散房花序につく。                ・花は葉腋に1~2個つく。
 ・茎には下向きの毛があるか      ・ 茎には下向きの毛が密生する。
   ほとんどない。

です。




 識別点を写真で見てみましょう。



















イワギボウシ  ~2018~

2018-10-01 06:00:00 | ユリ科

最近キジカクシ科になりましたが書庫の関係でとりあえず今までのユリ科に入れておきます。

ギボウシの仲間には春から初夏に咲くものと夏の終わり頃から
秋に咲くものの2種類あり、イワギボウシは秋咲きの代表です。

イワギボウシ(岩擬宝珠)
<学名:Hosta longipes (Franch. et Sav.) Matsum.
                    var. longipes>
キジカクシ科 ギボウシ属 多年草




撮影日 2018.09.16: 群馬県

本州岩手県~兵庫県の山地の湿った岩場や渓谷沿いの岸壁に着生して
生える。

葉は幅の広い卵形で葉質は厚く表面には光沢があり滑らか。

普通は長さが幅より長く、葉のほぼ中央が最も幅が広い楕円形
もしくは葉の中央より付け根寄りが最も幅が広い卵形で厚く、
表面には光沢がある。
長い葉柄には紫黒色の細かな斑点があり、葉脈は明瞭で、
根元からまとまって出ている 。



花期8~9月、長い花茎を斜めに、ときに下に垂らして先端に
白淡紫色の漏斗状の花を下向きから横向きに10数個つける。




* * * * * *  参 考  * * * * * *
オオバギボウシ / コバギボウシ / イワギボウシ
身近なオオバギボウシ、コバギボウシとイワギボウシとを比較してみました。

オオバギボウシ(大葉擬宝珠)
<学名:Hosta sieboldiana (Lodd.) Engl.>
コバギボウシ(小葉擬宝珠)
<学名:Hosta sieboldii (Paxton) J.W.Ingram var. sieboldii
            f. spathulata (Miq.) W.G.Schmid>



特に今回はイワギボウシと他のものの花の違いを
3点に注目して・・・

①花柄の付け根にある苞に注目(○印の部分)イワギボウシは苞が膜状で薄く薄い紫色、開花時に萎れるのが特徴です。
②花柄手をギボウシは柄が長いのが特徴ですね。

③花筒の広がり方というか 急に太くなる感じです。 花被は薄紫色 脈はあまり明確に入らないです。