3月、学生の就職活動が解禁。道職員の採用内定者のうち6割以上が辞退しているという。知事は、人で不足による民間会社の待遇向上や広い道内を転勤しなければならないことなどが理由だと説明していたが、知事の常套句「連携して・・、調整して・・、から相談があれば・・」を聞いている学生にはやりがいが見えないのではないかと思う。道内JR路線問題、新幹線ホームなど課題山積だが道が主体的に関わろうとする姿勢は見えない。問題はトップリーダーにあるのではないか。
『保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱』(西部邁著 講談社現代新書 2017年刊)
今年1月21日、西部は自ら命を絶った。本書の帯には「大思想家・ニシベ最期の書!」とある。本書で西部は「自裁死」に臨んでの覚悟を綴っている。
西部は北海道長万部町出身で、’60年安保をブントの指導者として闘った。当時のブントは、思想的カオス状態にあり、マルクス、スターリン、日共、現存した中ソ社会主義国、帝国主義国などに対する考えは、個々人において多様であり、安保が終ると組織の方向性をめぐって分裂・解体するのは必至であった。
西部は自らを振り返り、安保後に思想的な大転換をして独自の保守主義にたどり着いたという。しかし、僕は西部に保守性ではなく、「反米愛国」という思想の一貫性を見る。’60年安保改定に際し、この国のアイデンティティが米国によって奪われてしまうという危機感に抱いて闘った西部、そして現在も彼は、はたしてこの国が真の独立国家なのかという懐疑を抱いている。
もう一つは、大衆に対する懐疑、衆愚政治に対する警告も一貫していると思う。膠着状況にあった安保闘争に風穴を開けるためにブントは先頭に立って国会突入した。その行動を先導した西部。知恵のある者が愚者である大衆を導くという点では変わっていない。
西部の言葉遣い、語り口は独特である。言葉の本来持っている意味に一度戻り、思想の本質を導き出そうとする方法はまさに訓詁学である。深夜番組『朝まで生テレビ』で、討論者を煙に巻くのも得意技だった。ただ、ひとつ思い出したことは、西部が亡くなった樺美智子の恋人だったのではと言われて激怒したことだ。
本書は、手が不自由になって自ら執筆できなくなった西部に代わって娘さんが口述筆記したものである。そして内容も、妻が亡くなった後、蔵書を全て処分したので全て記憶によるものだという。本書は、西部邁の遺書である。
僕は、株と思想は人気が底をついた時が買い時と思います。いまどき、そんな株に手を出すの。例えばマルクスなんて終わっているでしょうといわれてもです。
20代の時の人気業種が、40年も変わらないということはありえないと思います。今、若者に人気のある職業は何でしょうか。
例えばマスコミですが、テレビは観られなくなり、新聞を購入する人も減っています。斜陽産業では?
都道府県も、国の代理店のような仕事をするのか、市町村とともに過疎と闘うのか、によって仕事の面白さが違うのではないでしょうか。