いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

「世界最大の翼竜展」

2008年03月31日 | 極楽日記(日帰り)

 名古屋市科学館の特別企画、「世界最大の翼竜展」に行って来ました。翼長10mという最大の翼竜「ケツァルコアトルス」が展示の目玉のようです。この大きさで体重は70kgと推定されており、体格の割に極端に軽い構造になっています。当然、この大きな翼を羽ばたくだけの筋力はなく、空を自由に飛ぶと言うよりは滑空することしかできなかったでしょう。地上ではそれに輪を掛けて動きが鈍く、簡単に他の捕食者の餌食になったと思われます。

 翼竜にも大きさがいろいろあり、尻尾の長さや歯の有無などでいくつかに分けられるそうです。恐竜時代の大空の支配者である翼竜ですが、飛行能力は現在の鳥類に比べると劣り、食物も動物の死体とか魚が中心であったようです。

 現存する世界最大の飛行する動物、コンドルも最大で3mの翼長がある割に骨格や筋肉は華奢で、体重は12kgが最大限です。この体格では他の肉食獣との闘争は苦手なので、先に死体を見つけることで食物を得ているらしいですが、翼竜もこれに似た生活をしていたと推定されます。

 標本そっちのけで聴いているのは「恐竜キング」のレシーバー。翼竜クイズとかが入っているらしいです。「ここでしか手に入らないわざカード」が付いてレンタル料金は500円。科学館も商売上手になってきました。

 特別展の出口にはおみやげコーナーまであります。極楽息子(大)が欲しい物もあったようですが、お金がないので今回は見送りです。だって、科学館でそんなにお金を遣うことなんか想定してないもの。何万円もする化石も置いてありましたけど、そんなの買って帰る人がいるんでしょうかね。
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上唇小帯形成術

2008年03月31日 | 極楽日記

 7歳になる極楽息子(大)の上の前歯はハの字型に開いています。これは上唇小帯(じょうしんしょうたい、upper lip frenulum)の付着異常で、歯茎と上唇をつなぐ細い繊維組織である上唇小帯が年齢と共に吸収されていくはずが、2枚の前歯の間に割り込むように残ってしまったため、歯並びに影響を与えているものです。この年齢まで残ってしまった場合は切除するしかありません。

 切除した痕ですね。麻酔が切れた後はしばらく痛がってましたが、お友達とドラえもんの映画を見に行って、ポップコーンを食べていたらしいのですぐにおさまったようです。
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長く使えるパソコンは

2008年03月29日 | 比べてみよう
 長らく極楽家のパソコンとして稼動したDell XPS T450(Pentium III 450MHz)の後継機がほぼ決まりました。市場には無数の製品が溢れており、何を優先するかで仕様が大きく違ってくるのは住宅やクルマなど他の製品と同じです。現時点ではWindows Vistaを快適に利用できるスペックのパソコンが普及価格になってきましたので、少しばかりのスペックアップに大金を投ずる必要は薄れてきました。

 特にパソコンの要であるCPUやグラフィックボードは、クルマと同じで性能の高いものを更に高めようと思うと二次曲線的にコストが上昇しますので、少し抑えたところで我慢すれば効率のいい買い物ができます。見栄を張らなければポルシェボクスターじゃなくてマツダロードスターで腹八分という感じでしょうか。

 今、無理をして高いパソコンを買っても、1年もたたずに旧型になってしまいます。それなら最高のスペックを追うよりも、パーツを交換して長く使えるものを選んだ方がずっと得です。もちろん、安物買いの銭失いと言われるように、安いだけでアップグレードもできないようなパソコンは論外です。日曜日の新聞など見ていると、「Vista搭載!最新ノートパソコンがサンキュッパ!」などと安さだけ強調する通販の広告が見られますが、よく見るととても使い物にならない低スペックで、騙されて買った初心者はパソコンなどすっかり嫌になるでしょうね。

 そんな判断で、ケースや電源、マザーボードに信頼性のあるものを選ぶことにしました。ケースは一般的なATXに対応したもので、大型のファンを装備したもの。電源は十分な容量があり、長く使ってトラブルの出ないもの。業務用サーバーのように何年間も電源を入れっ放しということはないでしょうが、それに準じた信頼性があれば安心です。ですから音の静かさよりも耐久性を重視して、冷却ファンにきちんとしたボールベアリングを使ったAcbelの製品を選びました。

 磁気でモーター軸を浮かして静音化したという製品もありますが、本物の磁気軸受って、すごく大掛かりで高いんですよ。パソコンの電源程度に使われている簡易磁気軸受なんて、まだまだ信用できませんね。

 マザーボードはきちんとサポートしてくれるパーツメーカーの製品であること。CPUは新製品が出ると急速に値下がりしますから、1-2年後に今の最高級CPUを安く手に入れることができます。最初のCPUと互換性があれば差し替えて使用可能ですが、互換性情報やBIOSのバージョンアップなども必要です。ちゃんとしたパーツメーカーでないとそこまで面倒見てくれません。

 こうなると、ユーザーがパーツに触れることを実質的に禁じている家電メーカーやDell, HPのような完成品メーカーは除外になります。先週評価したGatewayも安さには惹かれるものの同様に除外。もっとも、Gatewayはmicro ATXボードを使っているのと、小型ファンや余裕のない電源を使っている点でもテーマに合いません。パーツ単位でBTOに応じてくれるショップブランドの中で、ノーブランドじゃなくてブランド品のパーツを指定できる中級クラスの商品を選ぶことにします。

 フェイスの限定企画で素性の確かなパーツを使った中級機、INSPIREが安くなっています。余裕のあるATXケースにAcbelの電源、14cmと8cmのファン、最新のIntel Q9300に4GBメモリ、自作派には間違いのない選択という意味で「鉄板」と賞されることもあるASUS P5K系のマザーボード搭載。グラフィックボードは誰もが認める鉄板、GeForce8800GTです。

 Q6600やQ9300はクロックが抑え気味なので、3D画像表示ではE8500あたりに負けるらしいですが、ゲームマニアじゃないのであまり気になりません。重いウィルス防御ソフトを積んだ状態で写真やビデオの編集をする用途には、最新クアッドコアの威力を見せつけてくれることでしょう。まあ、本音を言えば、最後に背中を押してくれたのは、数量限定でバンドルされるMS Flight Simulator Xだったりします。このスペックで物足りなければ、上位のCPUが安くなったところで交換する手もあります。Intelはそろそろソケットを変えるらしいので、そうなると選択の幅は狭いでしょうがね。
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おれいのはりがみ

2008年03月28日 | 極楽日記

 春休みに入った極楽息子(大)が作った張り紙です。パパとママには嬉しいことが書いてありますが、今までの悲しみや苦しみって何のことでしょう?
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今日は勉強中

2008年03月27日 | 極楽日記

 珍しくじっと座っていると思ったら、本を出して勉強していました。好きなことなら集中できるのかも知れません。
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隙あり!

2008年03月26日 | 極楽日記

 じいちゃんがワインを注いでいるところに、一瞬の隙を突いて極楽息子(小)が手を洗いに来ました。こんな時の敏捷さには感心します。
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癒着胎盤の診断は難しい

2008年03月25日 | 病理学もしくは病理医
 大方の医師の予想に反して責任者が逮捕された福島県大野病院産婦人科の医療事故で、「産科医が癒着胎盤による危険を予見して対応すべきだったので過失がある」という検察側の論告求刑公判が3月21日にありました。検察の立場は一貫して被告の加藤医師の医療過誤を主張するものであり、これに対して日本産婦人科学会をはじめ現場の医師は「癒着胎盤は稀な症例で予見不可能」と反論しています。

 私も病理の立場から癒着胎盤についてコメントさせて頂きましょう。写真をご覧下さい。慣れていないとわかりにくい写真だと思いますが、placenta accreta又はaccreta of placentaで癒着胎盤のことです。この写真では子宮を摘出して縦に半割してあります。赤黒い部分が胎盤組織の一部で、これが子宮筋層に食い込んでしまってうまく剥離しないのが癒着胎盤です。

 これがなぜ命にかかわるのでしょう?胎盤は出産と同時に不要になる器官です。普通は出産直後に胎盤も子宮から剥がれ落ち、「後産」となって排出されることはご存知かと思います。

 さて、胎盤は極めて血量の多い器官、と言うか血管でできた迷路みたいな構造をしています。胎盤は母体と胎児の間の一種の交換機であって、薄い膜を隔てて双方の血液が大量に循環することで酸素や二酸化炭素、栄養分などが交換されます。胎児の成長は急速ですから、母体の血液が大量に胎盤を通過しないと胎児の生命を保つことができません。このため、子宮と胎盤との間には多数の動脈、静脈が連絡しています。これが危険なのです。

 胎盤が剥がれ落ちることと、子宮と胎盤の間の血流が極めて多いことは矛盾する要素です。そのまま剥がれ落ちたら大出血で母親が死んでしまいます。これを解決するために子宮は特別な機能を持っています。子宮の内側には内膜という普段は薄い膜がありますが、妊娠時にはこれが発達して脱落膜というクッションを形成します。胎盤はこの脱落膜に食い込むことで子宮に接着し、子宮から脱落膜に伸びてくる多数のらせん動脈と言われる動脈から血液を取り込むことで血液供給を受けます。

 出産後はその名の通り脱落膜ごと剥がれ落ちますので、胎盤も子宮からスムーズに剥離するようになります。これに先立って、らせん動脈が強く収縮して胎盤への血流を止めるため、致命的な出血を避けられるわけです。それでもこの状態が危険なのには変わりがなく、全例が「自然分娩」だった時代には生理的な止血がうまく働かず、産後の出血で亡くなった母親は多かったはずです。

 癒着胎盤では脱落膜が欠落しており、胎盤が子宮の壁の中にある筋層に食い込んでしまうため、出産しても胎盤がうまく剥がれ落ちてくれません。筋層の動脈はらせん動脈ではなく普通の動脈です。もちろん普通の動脈にも傷を負えば止血する仕組みはありますが、特殊ならせん動脈ほどではありません。動脈を切るにしても、胎盤の破片を残すにしても、どうしても大出血につながってしまうのです。子宮と胎盤の間で止血できないなら、子宮ごと摘出することで止血するしかありません。細い動脈が無数にある子宮と胎盤の間ではなく、太い動脈が数本あるだけの子宮そのものの方が、手術で止血可能だからです。

 ではこの危険な癒着胎盤を前もって診断することはできないでしょうか?癒着胎盤の頻度は1万例に1例とも、3,000例に1例とも記載がありばらついています。これは癒着の程度が様々だからだと思います。顕微鏡で見ないとわからない上に、臨床的にもたいした出血をしないものであれば、癒着胎盤と診断されることなく「正常分娩」と扱われているものもあるのでしょう。

 ほとんどの癒着胎盤では、胎盤の全面が子宮筋層と癒着しているわけではなく、一部に危険な癒着があるに過ぎません。全面的な癒着胎盤というのはほとんどなくて、部分的な癒着で剥離するまでわかりにくいことが多く、しかもどれが大出血を起こすのか判断材料がほとんどないという産科泣かせの疾患です。事後に胎盤(と時には子宮も)を標本として採取し顕微鏡で見ないと病態の解明は難しいのです。

 子宮を摘出する前の段階で、産科医としては「普通に剥がそうとしたけどうまく剥がれない」ことで癒着の可能性を考えるしかありません。この程度の小さな癒着でも、顕微鏡では子宮筋層の動脈にはっきり連絡していて、大出血の原因となるものは十分に考えられます。細い血管であっても動脈は静脈に比べて格段に血圧が高いため、大量出血につながりやすいからです。

 それじゃ、胎盤が剥離しにくければ子宮を摘出すれば?それは無理です。「胎盤が剥離しにくい」と言っても、胎盤の位置や形による場合もあるでしょうし、胎盤を剥離した後のらせん動脈の収縮の程度や脱落膜の剥がれ方にも個人差があるでしょう。正確に判定(あるいは予測)するのは極めて難しいと思います。疑わしい場合は大量輸血を用意して子宮摘出を、というのが検察の立場のようですが、少し剥離しにくいだけで子宮を摘出していたら、相当な例で子宮摘出をすることになるでしょう。結果的に病理検査で「癒着胎盤ではない」と判定されれば、今度は「必要のない子宮摘出を行った」として産科医が業務上過失傷害で逮捕されるのでしょうか?そもそも顕微鏡レベルの癒着胎盤を触感で診断しろと言うのは無茶です。

 問題の症例における癒着胎盤の程度は、検察側病理医が「広範で子宮筋層の半ばまで」の重篤な癒着、弁護側病理医が「範囲は狭く、子宮筋層の1/5まで」と見解が大きく分かれています。正しく作られた標本を見て、他の情報も正しければ病理診断もほぼ同じになるはずなので、この違いは奇異に映ります。

 病理診断は組織を採取して顕微鏡で精査することから、最も確実な証拠を得られることが多く、医療における最終診断とされるのですが、それはパズルの最後のコマを嵌め込む意味で最終診断となるのであって、それまでの診断経過が間違っていれば間違った病理診断が出ることもあります。それに病理医による得手不得手は当然あります。

 検察側の病理医は腫瘍が専門であり胎盤については一般的な病理医の域を出ないのに対し、弁護側病理医は胎盤病理の専門家であり5万例の症例を持っています。私が驚いたのは稀な症例である癒着胎盤を24例も経験しておられることで、この分野では医学会を代表する権威と言えるでしょう。これで検察側の鑑定がほとんど突き崩されているのですから、「癒着胎盤の程度は外見からは著しいものではなく、産婦人科専門医といえどもこの症例に対して癒着胎盤を予見することは無理だった」と考えるべきです。

 検察は「病理医なんだから何でもわかるはず」と考えたのでしょうが、現場の病理医は極端な人手不足のため全分野を受け持っている人が多いだけで、それぞれの専門分野はあります。病理医の充足しているアメリカでは消化管なら消化管しか見ない専門化した病理医がたくさんいますし、皮膚病理でも腫瘍と炎症疾患の専門家は別です。日本では何でも見る(見ざるを得ない)一般病理医が多く、どうしても手に負えない場合だけ大学などの専門化した病理医に送って専門的な意見を頂くことになっています。

 胎盤病理の専門家ではない病理医に鑑定を依頼して、「癒着胎盤を無理に剥がそうとして出血死させた医療過誤例です。鑑定お願いします。」と予断を与えた場合、正しい鑑定を期待するのは難しいのではないでしょうか。私たち病理医が顕微鏡で読み分けているのは、場合によっては(他科の医師に見せてあげるとそう言われるのですが)本当に微妙なものであり、そんな難解例を診断する際はどんな些細な情報でも欲しいものです。検察の「方針」が病理の鑑定に悪い影響を与え、そうしてできたあやふやな病理診断が、今度は「絶対の証拠」として裁判の行方を左右する。そんな悪しき連鎖はどこかで断ち切らないといけません。今度は5月に弁護側最終弁論があるそうで、裁判がより真実に近付くことを期待します。
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Gatewayの再挑戦は成功するか

2008年03月24日 | 比べてみよう
 Gatewayは昔からWindowsを使っていたユーザーにとっては馴染みのあるメーカーで、2001年まで"Gateway2000"という名前で営業していました。少なくとも日本においてはBTO大手のDellやCompaq(現在はHPに統合)と並ぶブランドと認知されていたはずです。名古屋でも大須に直営店ができた当時に行ってみたのですが、同店のクレジットカードの勧誘がしつこくて、断ると露骨に嫌な顔を見せる店員がいるなど、感じの悪い店でした。

 直営店の営業能力には感心しませんでしたが、牧場の空いた建物でパソコンを組み立てて売ったのが会社のはじめとするエピソードをうまく利用して、ホルスタインみたいな白黒模様の箱で配送するなど、プロモーションは巧みでファンもいたはずです。その後2001年に突然日本から撤退し、ドライで無責任な経営姿勢や、有名企業にしては思いの他脆弱な財務体質が露呈し、すっかり忘れ去られた感がありました。

 現在のGateway Japanは2004年に日本市場に再参入した会社で、同業のE-machinesを統合し、更に台湾のAcerに買収された多国籍企業です。かつてライバルのDellに名を成さしめた雪辱はなるでしょうか?

 私は単なるパソコンユーザー(しかも今使っているのはDell)であって、企業の経営分析にはたいして興味がありません。大須での嫌な思い出もありますので、特にGatewayを持ち上げる筋合いもないわけですが、それでも話題にしたかったのは、この3月下旬から投入された同社の新製品に注目したからです。このFXシリーズはIntelの新しいクアッドコアCPUの出荷に合わせたタイムリーな製品企画で新鮮さがありますし、安い!

 代理店であるツクモのサイトで見ると、最新のQ9450と3GBメモリ、強力なオーバークロック仕様のGeForce8800GT搭載、VistaプリインストールのFX7028jが12万8千円。ハイスペックタイプとしてはやや電源が弱い気もしますが、競合するDell XPS420より割安感があります。DellはXPSを大事に売って利益を出そうとしているのか、乱売気味のInspiron(毎週違ったスタイルの値引きセールがあって、いつ買えばいいのかわからない)に比べると値引きが渋くなっています。もっとも、よくわからない多機能で異常に高い家電各社のパソコンに比べれば安いんですが。

 XPS420やFX7028jクラスの性能を家庭で要求するユーザーはビデオ編集や3D画像などの重い処理を目的とするため、部品やソフトウェアの進歩に応じて頻繁なアップグレードを繰り返しながら使い続けることが多いと思います。そんな使い方には部品の素性が明らかな(市場に出回っている部品を集めた)ショップブランドPCが好まれ、使い方のわかりにくいオリジナルパーツが多く改造しにくいメーカーPCは敬遠されていました。ただ、生産台数が多いほどコストダウンは容易なので、値段の点でDellやAcer/Gatewayが付け込む余地もあるわけです。

 DellがXPSで稼いでいるのも中小ショップブランド以外にライバルがなかったせいと考えられ、これからはAcer/Gatewayの競合でおいしい商売はできなくなるかも知れません。かつてのGateway2000のような気まぐれな商売は今度こそ御免ですが、ユーザーの要望を吸い上げやすい店頭販売に注力しているだけあって、今回はいいポイントを突いてきたと思わせます。この調子で製品を投入できれば、Dellが苦手とする個人ユーザーを取り込むこともできるのではないでしょうか。
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当たったあ!!

2008年03月21日 | 極楽日記

 住宅展示場の抽選会で、一家で一番くじ運のないはずのパパがWiiを引き当てました!

 先着100人限定の抽選で、当たりが2本あるはずがなかなか出ず、行列の半ばまで済んでもガラポンからは外れの白玉が転がり落ちるばかり。後に並ぶ人の期待が高まる中、極楽息子(大)はやはり白玉で「アウト!」。続くパパはさっさと済ませて外に出ようとガラポンを回し、玉を見てもいなかったところに「出たー!!」と大声出されたもんだからびっくりしちゃいました。

 日ごろくじ運がないものだから、こんなのが当たると嬉しいと言うより心配です。夜になって案の定、と言うのか買って2年ちょっとのカムコーダー、ソニーHDR-HC1から異音が出たと思ったらテープがヘッドに食い込んだらしく、何とか解除したものの次のカセットを装着できなくなってしまいました。

 早速修理に出さないといけませんので、果たしてこの休日に私の運が良かったのか悪かったのかは判定できないままです。何とかWiiの値段までで直ってくれれば黒字なんですが。
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夏みかん

2008年03月19日 | 極楽日記

 豊川のばあちゃんの家で夏みかんを収穫しました。一家総出で、と言いたいところですが、子供2人は戦力にならず。下の息子には泥んこ遊びされて大いに足を引っ張られました。脚立が壊れたこともあって、例年と違って高い枝にかなり取り残してしまいました。
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土と親しむ日

2008年03月18日 | 極楽日記

 棒を振り回すのが大好きなので、外でもすぐ箒(ほうき)を見つけて来ました。この目つきは獲物を狙っていますね。何か叩く物ないかな?

 結局、地面を叩いて遊び始めました。土埃が立つので見る間に服が泥まみれです。
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ママの誕生日

2008年03月17日 | 極楽日記

 極楽妻の誕生日です。近所のケーキ屋さんに少し飽きていたので、日本病理学会中部支部主催の東海病理医会(ワカロウ会)参加のついでに豊明のフレベールさんで派手なのを買って来ました。木いちご風味のケーキで「ル・アンジュ」と言うらしいです。

 同店の場所は中京競馬場の裏(詳しくはお店のサイト参照)で、非常にわかりにくいにもかかわらず、いつ行っても行列の人気店です。元は輸入住宅の建築を考えていた時に、輸入住宅専業のフロンヴィルさんの施工したカフェ&パティスリーがあるというので視察に行ってからの縁で、何回かお邪魔しています。ただし極楽からは少し遠いので、家族でカフェに行くには不便ですね。

 ろうそくを立てるとこんな感じ。ピンク色とフリルがきれいですが、食感は近所のケーキ屋さんで主流の生クリームケーキよりは明らかにずっしりと重い感じです。例えば日進市のキューブさんのバースデーケーキはスポンジもクリームもさらっと軽い感じに仕上げてあって癖がないのですが、フレベールは甘みもやや強めでしっかりした感じ。このル・アンジュの場合はスポンジを層状に切ってあって、間にもクリームとジャムを塗りこんであるので、余計に手ごたえのある食感になっています。

 この辺はいい悪いより好みの問題で、「甘さ控え目」が好きな人もいるでしょうが、私はせっかく頂くんならフレベール程度のしっかり感が好みです。有名ホテルやレストランのデザートでケーキを食べると、かなり甘さは強いですよ。脂っこい料理の後で、エスプレッソと一緒に頂くケーキは十分な甘さがないと負けてしまいますから。

 お祝いにピンクのユリを主役にした花束です。お店で奨められたときは「ユリって春だっけかな?」と知識のなさを露呈した極楽親父でしたが、結果的にケーキとはちょうどいいコーディネートになりました。
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ボクは研修中

2008年03月14日 | 極楽日記

 今度は古い聴診器を見つけて来て遊んでいますね。真剣そうな表情が面白いです。このまま成長してくれれば医師不足の解消にもなるでしょうか。
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「モンスター」著作権者の時代

2008年03月13日 | たまには意見表明
 モンスターペアレント、モンスターペイシェント(患者)という禍々しい言葉がメディアを賑わせています。それらの報道によれば、論理性や協調性に欠け、自分の権利だけ主張して状況や相手の立場を考えない人を「モンスター」と称号?付きで呼ぶらしいです。いずれも和製英語であり、海外では通じません。欧米では自己主張の強いのが当たり前だからでしょうかね。

 さて、自己主張と言えば最近では著作権についての事件が多くなりました。最新のニュースでは、予備校の教材に著作物を無断引用されたとして著作者らが訴訟を起こしています。

「教材に作品無断使用」作家らが予備校に賠償・削除求める(読売新聞) - goo ニュース

 原告であるなだいなださんの著作物が著作権法で保護される対象であることは明らかですし、著作権者として収入を得ることは尊重されるべきですが、ただし今回の件に関しては疑問なしとしません。被告である河合塾は、なださんの作品を直接選択して引用したのではなくて、過去の大学入試問題として採用されたものを問題集に含めただけだからです。河合塾は私立の予備校に違いありませんが、法律で認められた学校法人であり、今回の引用では教材としての引用であることに疑いはないからです。

 我が国の児童や学生が効率よく学習して教育の成果を上げるためには、河合塾のような私的教育機関は重要な存在であり、教育を目的とした事業において公的な教育機関との間に不合理な差別を認めるべきではありません。公的な教育機関だけですべての児童や学生が要求するものを提供できるはずがないからです。教育水準を上げることは我が国が国際競争の一線で生き残れるために不可欠であり、これを実現するためには理不尽な民間いじめなどしている余裕はないはずです。「官から民へ」は教育においても必然の流れです。

 河合塾が出版で利益を得ているのは本当でしょうが、それなら応分の著作権料を支払えばいいだけのことで、引用を差し止める必要などないでしょう。穴だらけの問題集なんか誰が喜びますか!また金銭補償がされる場合は上記理由に鑑み、一般の著作権料より安く算定されるべきだと考えます。裁判所は多くの国民が納得できる判断を示して頂きたいですね。

 原告が被ったとされる金銭被害についても大いに疑問であり、なださんの著作を読もうという人が、わざわざ原本ではなく河合塾の問題集を買うでしょうか?実質的には問題集を通じてなださんの作品が知られるので、むしろなださんにとっては金銭的利益があるとさえ予想されます。なださんは著書の書評や図書館による購入、貸出しさえ著作権侵害とお考えなのでしょうか?それならある意味で辻褄は合うのですが。

 「金銭には関係なく、とにかく引用はいけない」と言うのならそれもおかしな話で、それなら大学入試問題に採用された時点で、本来の姿とは違う部分的な引用がなされているはずなので、この部分を河合塾の責任とするのは合理的でない気がします。完全な形で著作を読んで欲しいと言う気持ちはわからないではないですが、引用なしで学習や研究が進まないのは、医学者でもあるなださんなら周知のことと思います。なださんは論文を書く時に他の文献を(もちろん無料で!)引用したことがないのでしょうか?河合塾の問題集を買って勉強するのは高校生や予備校生ですよ。人生の成功者として、少し太っ腹なところを見せてもいいのではないですか?

 著作権の延長問題でよく議論されるところですが、著作権の範囲を広げて、著作権者が今より金銭的に報われるようにしたところで、著作者自身がその恩恵に浴することはほとんどないと報告されています。長年に渡って著作物が商業利用されるのはほんの一部の作者のほんの一部の作品だけであって、それ以外の著作物に包括的な利用制限をかぶせてしまうことは却って著作物が有効利用される機会を失わせるだけであり、得をするのは例外的な「キラーコンテンツ」を抱えた企業だけ。これに対して著作物の利用者である多くの国民は余分なコストを負担したり、著作物に触れる機会を奪われたりで一方的に被害を受けるわけです。

 もし今回の裁判で原告が著しく有利な判決を得るようなら、著作権者が次々に「モンスター」化して、一般国民は著作による恩恵から大きく遠ざけられることになるでしょう。そんな悪夢を見たくはないのですが。
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最後の藁しべになるのは?

2008年03月12日 | 医療、健康
"Straw that broke the camel's back"という諺があるそうです。「藁しべ1本でも、積み過ぎれば駱駝(らくだ)の背骨を砕く」とでも訳すといいでしょうか。私が通勤途中に読んでいる"Tom Sawyer"にも"This final feather broke the camel's back."という文が出てくるので、英語圏では昔から受け入れられているようです。もちろん、元は駱駝を家畜とする中東の格言なんでしょう。

 「もう少しなら積めるだろう、と欲をかいちゃ大事な駱駝を潰すことになる。無理は重ねちゃいけないよ。」という大事な教えを含んでいると思うのですが、日本に相当する諺がないのは民族的な気質の違いなのでしょうか。この数年、産科や小児科を中心とした「医療崩壊」が急速に認知されつつあります。当初は医療事故が起きた際に、マスコミも原因を調査することなく「医師や医療機関の猛省が必要」とか「赤ひげ先生はどこに」といった精神論的なスタンスでまとめてしまうことが多く、行政も「被害者がいるのだから加害者を罰すれば良かろう」式の単純な理解しかなかったようです。

 こうした観念的で目的意識のない対応が多くの医師を萎縮させ、特に福島県立大野病院の産婦人科医師が、稀で重篤な疾患である癒着胎盤の症例を救命できなかったことで、医学的に明らかな落ち度がなかったにもかかわらず逮捕された事件を契機に、産科や小児科、救急の現場を敬遠する医師が増加し、江戸時代の農民逃亡に例えて「逃散(ちょうさん)」と称されています。

 日本の医療においては、この大野病院事件が最後の藁しべになったのかも知れません。WHO(世界保健機構)からは低いコストを含めて最高の評価を受けながら、無理にでも医療費を削減したい政府と、政府の誘導に乗ったマスコミの医療叩きにより医療機関の余裕はなくなる一方で、医療の最前線は長年に渡って疲弊しており、ちょうど限界まで荷物を載せられた駱駝のような職員が多かったのです。さすがに耐えられなくなったな、と感じる医師が増えてきたのでしょう。

 世界の医学水準は少しずつ上がっていますから、かつては治らなかった病気も治るようになることがありますし、医療機関のサービス内容も向上していきます。ただし、医療サービスというものは、診断も治療も看護も、工場で大量生産できるものではありません。もちろん薬剤や機器の改良もありますが、それと同様に現場の専門家の労力によるところも大きいのです。

 このような労働集約型のサービスの水準を上げようと思えば適正な人員増加が必要になります。日本が世界に遅れることなく医療水準を改善しようとするなら、人件費を中心に応分の出費は不可欠なのです。データを見れば明らかなことですが、これまで日本の医療は他の先進国に比べて平均的には安価で高水準のサービスを提供してきました。これが成立したのは職員の労働条件が過酷と言ってもいいほど劣悪だったからです。この無理をした職員に追い討ちを掛けることで、現場からの逃散が次々に起こり、将棋倒しのように周囲の医療機関が順次閉鎖や縮小に追い込まれる。これが医療崩壊の本質です。医療への要求がここまで高くなると、もはや「低い医療費」と「高い医療水準」は両立しえないのです。

 特に地方から医療崩壊を危惧する声が上がっているのに対して、政府の対応はさほど危機意識を感じさせないのは気のせいでしょうか。地方で医療機関がなくなることにより医療に大きな制限が掛かり、国の支出抑制が期待できるからとも聞きます。一説には現在の医療崩壊は、政府内外の新自由主義経済を信奉する(医療における規制緩和を大きなビジネスチャンスと見る)人たちによって意図されたものということです。真偽の程はわかりません。しかしアメリカ型の露骨な格差医療がすぐそこまで来ているようです。

 今度こそ、国民は重要な政治的選択を迫られるのではないでしょうか。医療現場はもう限界に近づいています。何を残して、何を諦めますか?あるいは何を新たに購入しますか?それとも政府の路線に乗せられてアメリカ型の自由診療がいいですか?いずれにしても負担なしのサービス向上はありません。背骨の折れた駱駝はもう使い物になりません。国民皆保険制度を基本とする医療システムを維持したければ、それが完全に崩壊する前に手を打たなければならないのです。
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