いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

かまぼこ板の昆虫たち

2007年08月31日 | 極楽日記(Hall of Fame)

 かまぼこ板絵の国際コンクールなるものがあるらしく、極楽息子(大)に制作させました。隔年開催でもう13回目になるそうで、今では自治体や企業も後援する大きなコンクールになっています。小田原のかまぼこ屋さんもなかなかやりますね。
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高橋伸子は消費者代表ではない

2007年08月30日 | たまには意見表明
 コピーワンスの緩和策にユーザーサイドの大御所、著名なAVライターで日本画質学会副会長の麻倉怜士さんから批判が出されています。1世代のみコピー可、つまり孫コピー禁止の状態では編集ができないし、録画内容を次世代メディアに引き継ぐことができないという当然の指摘です。

 8月2日の情報通信審議会第17回総会で、著作権過剰保護システムとユーザーに悪評の高い「コピーワンス(実際はムーブ1回だけ)」が、視聴者に最もメリットのあるコピーフリーやEPNを退けて、「1世代のみコピー9回とムーブ1回」に緩和されることが決まりましたが、やはり視聴者には不評です。このような重要な審議について、麻倉さん以上に適当なユーザー代表はおられないと思っているのですが、審議会の構成員はどのような経緯で決まったのでしょうか?

 「消費者代表」として「生活経済ジャーナリスト」という肩書きの高橋伸子さんが構成員のリストに入っています。でも、この人がユーザーの意見を代弁してくれるのかな?どうも東京電力の生活情報サイト他のサイトで金融商品のアドバイスなどをしている方のようです。東証の社外取締役ですから、セルサイドつまり企業側の人ですよね。

 経歴のどこを見ても、放送のデジタル化や録画、著作権問題を専門にされているようには見えません。こんな人にユーザーの感覚はわからないだろうと思ったら案の定、今回の緩和策に「本当にいいまとめができたのではないか」などと寝惚けたコメントをしています。録画コレクションの保存や編集に苦労したことのあるユーザーなら、こんな気楽な意見を吐くはずがないでしょう。

 こんな企業側の人を入れておいて、「消費者代表とも合意した」などと言うのは強弁もいいところです。私も含めて多くのユーザーは高橋さんに全権委任をした覚えはありません。ユーザーの意向がわかるのなら、こんな著作権者に擦り寄った審議会の結論には抗議して退席ぐらいするのが当然です。

 確かに、麻倉さんは平均的な視聴者ではなく高画質、高音質を追求するトップエンドの人です。しかし長年のライターとしての活動は一貫して映画や音楽の愛好者のために適切なアドバイスを送るものであり、間違いなくユーザーの意見を集約できる人です。コンパクトディスクやビデオディスク、ハイビジョンなど、新しい機器とコンテンツが普及していく過程では、麻倉さんのような先駆者が大きな力を果たしてきたのです。機器メーカーやコンテンツ販売者に対する最高クラスの貢献をしてきたと言ってもいいでしょう。

 麻倉さんのような先駆者に続いて、余裕のある愛好家(マニアなどと呼ばれる)が思い切った投資をして、それから新しい機器が普及していく。これまでの画像・音響機器、特に高価な機器は、こうしたピラミッド型の普及パターンを取ってきました。だから先駆者やヘビーユーザー層の意見を十分に入れなければ、後に続く人がいなくなるのです。

 まあ、著作権者が「顧客は潜在的に泥棒」としか思っていないとすれば残念なことです。高価な機器やコンテンツを購入するヘビーユーザー層は、機器メーカーやコンテンツ販売者にとって有難い顧客のはずですが、彼らには「ヘビーユーザー」=「スキルがある」=「違法コピーをする泥棒」ぐらいの認識しかないのかも知れません。

 麻倉さんのような真のユーザー代表、あるいはユーザーに近いヤマダ電機などの販売業者代表を排除しておいて、著作権者側の意向を酌む人物ばかり集めたとしても、「視聴者も納得した」ことにはなりません。ニセ視聴者が合意したからと言って、デジタル機器が急に売れるようになったり地上デジタルの視聴率が急に上がったりするものですか!

 総務省のやり方は姑息であり、多くの視聴者の顔に泥を塗る行為でした。この上は中途半端な「新規格レコーダー」の売れ行きをじっくり見て、高橋さんが本当に消費者代表であったかどうか確かめさせて頂きましょう。
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地上デジタルの泥沼化は回避できるか?

2007年08月29日 | たまには意見表明
 安倍内閣の内閣改造で総務大臣が菅さんから増田さんに交代しました。今回の内閣改造は参議院選挙での自民党大敗を受けて、いわゆる「お友達内閣」から「働ける内閣」への方針転換を打ち出したものだそうです。その理念からすれば、増田新総務相には期待してもいいのかも知れません。私の関心はタイトルの通り、地上デジタル問題です。これが解決しない限り、リタイア後の楽しみが減ってしまいますからね。

 菅さんが総務相の時に、南米を訪問して日本式の地上デジタル普及を呼び掛ける、というなかなかお笑いのネタになりそうなニュースがありました。公共性の高い無料テレビ放送のデジタル化において、日本方式はアメリカ方式やEU方式に比べて普及が遅れ、今や売り込める相手は南米ぐらいしか残っていない、などと批判されているのは当然ですが、何よりも日本式の地上デジタルは広い地域への普及を想定していないはずだからです。

 だって、狭い日本に乱立する地方局の業務(とそれに対する総務省の利権)を温存するために、わざわざ送信エリアの狭いUHF地上波を採用したのでしょう?広大なブラジル全土を地上デジタルでカバーするためにいくら掛かると思っているんです?

 だいたい、本国の日本でもずるずると巨額の国費投入が続き、5年以上も前から地上デジタル事業の泥沼化には強い批判が出ています。ここまで数千億円を表に裏に注ぎ込んでおきながら、またも追加で500億円を要求するらしいです。これを見たブラジル政府が、本気で日本方式を検討するとはとても思えません。

 今度の総務相である増田さんは前岩手県知事であり、拡大する経済格差にあえぐ地方の惨状をよく知っている人だと言われています。菅さんが「じゃ、あと500億円ね!」と要求した金額が、地域経済の規模と比較してどれだけ大きなものであるかもご存知でしょう。500億円あれば、地方でどれだけの農業振興ができるか、基幹病院が整備できるか、港湾が整備できるか。たかが数百万円とか数千万円の予算が不足して、学校を維持できない自治体だってあるでしょう。それを考えれば、地上デジタルへの「捨て金」に終わりそうな巨額の支出を許すわけにはいきません。

 政府筋では「10年単位で地域格差の拡大傾向は明らかではない」などという無理に作ったレポートが出されているようですが、統計を悪用した誤魔化しなど、丁寧に検証すれば論破できるものです。地域格差は間違いなく拡大しています。

 ここまで考えると、増田総務相が地上デジタルへの際限のない公金投入に批判的な立場を取るのではないか、と期待が持てます。地方では「あと4年足らずでアナログ停波」の縛りがどこへ行ったのかと錯覚するほどデジタル移行が進んでいません。アナログ放送にそこそこ満足しているし、わざわざ高価なデジタル機器を買い揃えるほどの余裕がないのです。

 本当に2011年7月までにアナログ停波が可能だと思っている人は、東京と地方の温度差をわかっていないのでしょう。地方経済を活性化するためには財源委譲などの課題が多数あり、住民の関心はテレビの画質改善などにはありません。内閣改造により、アナログ停波時期の見直しがいよいよ現実のものになってきたと思います。
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遅いクルマは楽しい

2007年08月28日 | 自動車

 トヨタ博物館で自由に乗れるようになっていた展示車です。こういう素朴なクルマって、遊具としても面白いですし、実際に走らせてもなかなか楽しめるんじゃないかと思います。機械の性能を体力とテクニックで引き出す工夫こそがスポーツだからです。

 人間の本能はスピードを追求するようにできていますから、より速く、より刺激を強くということで、世界レベルの超高級スポーツカーは400馬力、500馬力なんてのが当たり前になってしまいました。そこまでエンジンが強力になるとトラクションが確保できませんから、4WDとかトラクションコントロールを装備し、コーナーリングの事故を減らすために高度なスキッドコントロールも備えられています。

 そんなスーパースポーツカーでは、下手なレーシングカー並のスピードでサーキットを駆け抜けることができるそうです。でも、精密なプログラムにドライブしてもらっているだけのスポーツ走行なんて楽しいでしょうか?何だかゲームと変わりないような気がするんですが。

 誰もがレーシングドライバーになれるわけではありませんから、安全のためにはコンピューター制御の介入は必然だと思います。しかしそのために未熟なドライバーがいきなり高性能のスポーツカーに乗っても、自分のテクニックとプログラムのレベルが違いすぎて、単なるお客様になってしまうでしょう。

 今のクルマはどれも楽しみのためには良くなり過ぎてしまいました。初代ロードスターやビートのような、思い切った(割り切った)発想でクルマ作りをしてくれれば、また今の時代には脚光を浴びるように感じますが、どうでしょうか。
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子を抱いて夏ばてを知る

2007年08月27日 | 極楽日記

 調子に乗って2人の息子を一緒に抱っこしてみました。いつまでこんなことができますかね。少し前までは極楽息子(大)をプロレス技の「ワンハンドネックハンギング」宜しく片手で頭上まで吊り上げていたんですが、体重が23kgを越えて上がらなくなりました。最近は水泳がめきめき上達して、一度行くと1,000m以上を泳ぎますから、そのうち水泳でも勝てなくなりそうです。

 うちの息子はどちらもタフなので、じいちゃんも体力が必要です。まあ、体力が必要とされているうちは衰えないのでいいでしょう。あと何年かしたら、兄ちゃんと同じように水泳を教えてもらわないと。

 暑い日続きで夏ばてして、週末でも体力が回復しない主人を尻目に、瑞々しい花を咲かせたオクラ。さすがアフリカ原産。でも豊川で達人のオクラ畑を見て、極楽家の数十倍の収量にびっくり。少ししか取れないのは、オクラのせいじゃなくて私の技術のなさの故でした。反省しきりです。
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庭のオクラ

2007年08月24日 | 極楽日記

 スーパーでお馴染みのオクラも、庭で作ってみると新発見がいっぱいです。こんな風に上向きに実がなるんですね。でもゴーヤーに比べると場所を食う割に収穫量が少ないので、来年はあまり植え付けなくていいかな。
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1歳2ヵ月

2007年08月23日 | 極楽日記

 今日もゴーヤーを齧っている極楽息子(小)。どうせ全部吐き出すのに、それでも欲しがるから不思議です。

 熟したやつはくちゃくちゃに潰されてしまいました。どうせ種を取るだけだから構いませんが、また洗濯物が増えてしまいました。
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猛暑の楽しみ方

2007年08月22日 | 極楽日記

 ゴーヤーが少しずつ大きくなりますので、収穫の楽しみは続いています。最近はオクラも熟してきました。どちらも一度に取れる数は少ないので、まとめて取りたい場合は作付面積を増やすしかありません。あまり暑いので、植物を枯らさないために散水用のシャワーヘッドを2箇所に増設しました。

 やっぱり水遊びが一番ですね。

 先週に比べれば少しは風があって楽な気がします。テントで直射日光を遮ってくれるのは期待していた以上に快適です。

 簡便なビニールプールなので水量をあまり増やせませんが、水遊びならこれで十分。
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トヨタ博物館2

2007年08月21日 | 極楽日記(日帰り)

 ドラージュともお別れして常設展の輸入車フロアはおしまいです。当時のフランス政府が高級車の税金を大幅値上げしたとかで、フランスの超高級車は短期間でなくなってしまいました。戦後は有名なシトロエン2CVから自動車産業が復活しましたが、その後もプジョー、シトロエン、ルノーに大型乗用車はあるものの、高級車の伝統は途絶えています。

 大統領専用車ですらシトロエンC6などを使っているぐらいですから、「太陽王」ルイ14世が今のフランスにいたら、乗るクルマがなくて困るでしょう。トヨタ博物館の輸入車コレクションはアメリカ軍のジープで終わっており、石油ショック前に花開いたヨーロッパのスポーツカーや大ブームとなったスーパーカー、アメリカの黄金時代を象徴する大型自動車の競演は自動車が最も輝いていた時代と言ってもいいのですが、そこは他の博物館を見て下さい、ということらしいです。

 ちょっともったいないですね。スーパーカーは子供に人気がありますし、トヨタ車に限定しても、パリ・ダカールラリーで活躍したセリカやランドクルーザーぐらい展示してもいいと思うんですが。

 急にクルマが安っぽくなりましたね。企画展「はたらくクルマ大集合 パート2」のジープニーです。マニラ名物の乗り合い乗用車で、中も外も過剰な装飾で有名です。同じく装飾過剰と言われるドラージュとは何というセンスの違いでしょう。ただ実用性はジープニーの方が上です。ボンネットの馬のマスコットは邪魔なだけだと思うんですが。

 企画展はスペースも限られており、近所の愛知トヨタのショールームぐらいしかありません。膨大な常設展のコレクションに比べると内容的に見劣りがします。少なくともクルマ好きの大人がトヨタ博物館に行く時は、企画展をあまり当てにしない方がいいでしょう。

 本館3階には戦後の国産自動車を展示してあります。トヨペットクラウン(1955年)は今のRX-8みたいな観音開きのドアが特徴でした。極楽家のじいちゃんが乗っていたことがあります。

 こっちはマツダキャロル。これは豊川のじいちゃんの愛車でした。当時のカタログを紹介されている方のサイトがありましたので、リンクさせて頂きます。

 ブルーバードです。これも茶色のが実家にありました。この大きさでFRですから、中は狭かったです。夏はエアコンがない、どころか冬のヒーターも標準仕様ではない時代です。

 日産に併合されたプリンス自動車最後の人気モデル、スカイライン。スカイラインとグロリアは元々プリンスの商標だったので、日産になってからも「日産プリンス」という独立した販売店系列が長く残っていました。このモデルはOHC機構の採用(改良型の88馬力タイプ)やメンテナンスフリーのボディなど、技術面では先進的と評価されました。当時は「技術の日産」に熱烈なファンがいて、塗装の弱さや販売店のサービスの悪さに閉口しながらも日産車を乗り継いでいました。極楽家のじいちゃんもそんな1人で、かなり無理して新車のスカイラインを買ったようです。

 このスカイラインも当時のカタログが紹介されていました。

 当時のレーシングカー、トヨタ7(セブン)。ヤマハのステッカーが貼ってありますので、当時からエンジンをヤマハ発動機が担当していたことがわかります。ライバルは日産R381、コースはホンダの造った鈴鹿サーキット。メーカー各社の協力と競争があって今日の隆盛があるわけです。

 クルマと生活文化の変遷、をテーマにする新館2階の展示。息子は面白くなさそうな顔をしていますが、この大八車はプリウスを凌ぐエコカーであります。

 新館1階では夏休みのイベントを開催中。紙細工の消防車を作りました。

 いつもは乗れない救急車に乗ってみたり、

 制服を着て消防士にもなれます。カッコいいかな?

 (これは特別企画なので、普段はありません。トヨタ博物館に行かれる方は公式サイトをご確認下さい。)
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中日新聞もアナログ停波延期を主張

2007年08月20日 | たまには意見表明
 ついに新聞でも地上アナログ放送の停波時期見直しを支持する社説が載りました。内容は回りくどい言い方で視聴者の金銭負担を取り上げたもので、「今更何を」という程度のものですが、有力新聞がはっきりアナログ停波の延期について言及したことは重要です。

 テレビ局と持ちつ持たれつの新聞社ですから、奥歯に物の挟まったような言い方しかできないでしょうが、新聞の取り柄としてデータは正確だと思います。それによればデジタル対応受像機の普及率はわずかに27%であり、アンテナ工事などができていないものを差し引けば、もっと低いはずです。

 2台目、3台目として使われている小型テレビについてはデジタル対応がほとんど進んでいないのが実情でしょう。アンケートで国民の43%がアナログ停波に反対しているのは当然のことです。

 もう総務省がいくら笛を吹いたところで、たいして実益のない地上デジタル導入に視聴者はついて行けないことを認めるべきです。人気女子アナが浴衣姿でチラシを配ったところで大勢は変わりませんから、いい加減に視聴者を誤魔化すのは止めましょう。コピーガード導入と受信料徴収のためのデジタル化に、国民が機器の買い替えや税金を通じて費用を負担するなど筋が通らないじゃないですか。

 ここはアナログ停波を棚上げにして、本当に多くの国民にデジタル化のメリットがあるのか見極めるべきです。中日新聞の社説は小学生でもわかることを言っているだけだと思います。地方紙である中日新聞のこの社説が、現在「地上デジタル」でGoogle検索するとトップ10に入ってくるんですから、いかにアナログ停波問題が関心を集めているかわかります。

 新聞が動くと、今まで様子見をしていた一般視聴者もアナログ停波反対に傾き始めるのは確実です。総務省さん、多勢に無勢ですよ。それでも「国策に誤りなし」ですか?
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トヨタ博物館1

2007年08月20日 | 極楽日記(日帰り)

 猛暑の中、極楽息子(大)とトヨタ博物館に行って来ました。近くに住んでいるのに今まで見る機会がなかったので、しっかり取材します。これは外に置いてあるボンネットバスですね。

 入り口ロビーに展示されているトヨダ(1936年当時は「トヨタ」じゃありませんでした)AA型乗用車のレプリカ。台座に「創造限りなく」と刻印されていますが、このAA型が当時のアメリカの乗用車の影響を強く受けていることは明らかです。創造は模倣から生まれる、という真理をトヨタはよく理解していますね。

 この博物館の白眉は本館2階の戦前の輸入車コレクションです。まずこれはベンツの3輪車(1886年)。さすがにレプリカです。自転車と構造が似ていることがよくわかります。

 キャデラック タイプA(1902年)。馬車にエンジン、という造りです。木製のスポークや真鍮の金物が美しく、外で走らせるのがもったいない感じがします。

 イソッタ・フラスキーニ(1908年)のエンジン。4気筒分の吸気管を細い1本の管にまとめた、いかにも苦しそうな吸気系は今のエンジンには絶対に見られないもの。エンジンブロックが黒くてころんと丸く、いかにも「鋳物」という感じがします。これでもタルガフロリオなどのレースで活躍した名車ですし、同社はイタリア軍の戦闘機のエンジンも作っていました。

 スタンレー蒸気自動車(1909年)。蒸気自動車は、ガソリンエンジンの技術的な難しさや特許から逃れるためアメリカで開発され、ある程度の普及を見たそうです。

 有名なブガッティのレーシングカー(1926年)。フェラーリが好きで、博物館になかったのでがっかりしてた息子よ、これはフェラーリよりずっと高いんだぞ。

 フランクリン・ルーズベルト大統領が使っていたパッカード(1939年)。日本の庶民が騙されて「鬼畜米英」などと叫んで竹槍を振り回していた当時、軍国日本からの怨嗟の声は大統領に全く届いていなかったようです。どうです、この余裕。

 これは珍しいビュイックの木炭自動車(1937年)。まさかアメリカで木炭自動車など、と思って調べてみたところ、日本で使われていたビュイックを木炭自動車に改造したものでした。ビュイックが木炭自動車を製造したわけではありません。

 フランスの伝説的な超高級車、ドラージュ(1939年)。「フランボワイヤン」つまり火炎のような、と言われる装飾性の強いデザインが特徴です。実は建築に先例があって、フランボワイヤン様式とは初期ゴシック建築の特徴であり、ルーアンのノートルダム大聖堂が代表作だそうです。このドラージュはバランスを崩す寸前まで伸ばしたボディがひときわ目を惹きます。実用性を無視しても「カッコいい」形にこだわった、大金持ちのための遊びグルマだったのです。
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TSIエンジンへの評価は

2007年08月17日 | 自動車
 石油価格の高騰と環境規制の強化により、新世代の自動車エンジンが次々に開発されています。日本ではトヨタのハイブリッドが先行しましたが、今度は排気ガスをガソリン車の水準に改善したクリーンディーゼルが数年内に各メーカーから発売されると予想されています。

 そんな状況で、当面の解決策として小排気量のガソリンエンジンの燃費を過給機により改善しようとしているのがフォルクスワーゲン(以下VW)です。2Lクラスのエンジンを1.4Lまで縮小し、機械式スーパーチャージャーとターボの2つの過給機で出力を維持しながら燃費を改善する、という試みは初めてのものではありませんが、主力商品のエンジンをこの新型1.4Lに変更してしまうという思い切った経営戦略がユーザーにインパクトを与えています。

 小型のエンジンをターボで過給することで出力は大型エンジンに近づけることが可能ですが、ターボを駆動するのは排気ガスの運動エネルギーですから、エンジンの低回転時にはターボに有効な駆動力がなく、従って低回転からの加速が鈍い、つまりレスポンスが悪いという欠点がありました。これを補うためにエンジンから動力を借りて加給する機械式のスーパーチャージャーを組み合わせ、2段過給にするのは今に始まった考えではなく、日産の市販車やランチアのラリー車に先例があります。

 概念としては驚くほど新しくはない、と以前にも書きましたが、もちろんエンジンが直噴になったとか、変速機が長足の進歩を遂げたとか、スーパーチャージャーが同じルーツタイプでも新型になったなど、改良点はたくさんありますので、この「復活したツインチャージエンジン」が実際にどう評価されるのかは興味津々でした。NAVIの長期レポートがありましたので、参考にさせて頂きましょう。クルマ雑誌と言えば提灯持ち記事が当然だった数十年前から、地道な長期レポートを続けてきた「カーグラフィック」は最も信頼できる月刊誌であり、実際に車両を購入してテストする方針はその姉妹紙である「NAVI」にも引き継がれています。

 レポートによれば高速道路と市街地を走行した実用燃費が10km/Lで落ち着いているようです。極楽家の前の愛車、ヴェントVR6は調子のいい時で8km/L、点火系統が不調になってからは6km/L台でしたから、同じような出力のエンジンとしては優れています。ゴルフVはかなり大型になり重くなったので、それでも燃費が改善されたのは、エンジンそのものに加えて変速機の改良も貢献しているのでしょう。

 NAVIの竹下さんはこの燃費を評価しているようです。ゴルフGT TSIは動力性能も水準以上なので、この数字を単に大きさが似ているプリウスの「20km/L以上」と比べても意味がありません。しかし、10/15モード燃費は14.0km/Lであり、大きさ、重量、エンジン出力のいずれも近いトヨタブレイド2.4Lの13.4km/Lと大差があるとは思えません。carviewのユーザーレポートを見ると、実際のデータでも両車10-12km/Lの報告が多く大差はありません。ブレイドはレギュラーガソリン指定なので、実際の燃費はブレイドの方が安くなります。

 それに、メーカーが言うような「2.5L V6と同等の出力でより軽量」はどうでしょうか。最近の日本車は過給機なしでも高出力ですし、バランサーの進歩などで2.4L程度までは軽量な4気筒でまかなうケースが多くなっています。2個の過給機を装着することを考えれば、最新の2.4Lに比べて明らかに軽いとは言えないでしょう。ブレイド2.4Lも4気筒です。

 それから問題になるのが、輸入車のお家芸である信頼性不足です。VR6では、たいして複雑な機構ではないにもかかわらず、ウォーターポンプ破損、パワステポンプの油漏れ、点火不良などいろいろやってくれました。2つの過給機や可変バルブタイミング、電子制御による直噴など、4気筒ながら精緻なメカニズムを持つTSIエンジンの保守を考えると、国産4気筒が無難な選択になるのは経験から言えることです。

 だから経済的な意味でツインチャージャーのTSIを選ぶ意味はないと思います。むしろ複雑な機構のエンジンをうまくチューニングして、素早いシフトで評価の高いDSGミッションと組み合わせ、VWの考えるスポーティーな乗用車、という水準に磨き上げてきたことを評価すべきでしょう。このクルマの最大の美点は「ゴルフであること」であり、ツインチャージャーであることではないと思います。ブレイドとの違いは優劣と言うよりは好みの問題ですから、乗ってみてなんぼ、です。乗り味が気に入れば買えばいいし、気に入らなければ、わざわざ低燃費を期待して買うほどの経済性はありません。

 それでも最近のVWが努力しているな、と思うのは価格です。この数年でユーロが円に対してずいぶん上がったのに、モデルチェンジのたびに車格を少しずつ上げながら、それでいて価格を抑えているのはたいしたものです。昔のゴルフって、同じような車格の国産車に比べて歴然と高かったですが、今ではゴルフGT TSIは、装備を考慮すればブレイドと20%も違いません。これなら維持費が多少嵩んでも、好みでゴルフを選ぼうというユーザーは少なくないでしょう。
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恐竜Tシャツ

2007年08月16日 | 極楽日記

 「恐竜大陸」で買った息子たちのTシャツです。同じデザインで揃えようと思ったのですが、サイズがありませんでした。お兄ちゃんが迫力のある黒シャツ、弟がイベントのキャラクターをあしらったシャツになります。
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夏ばて対策

2007年08月15日 | 極楽日記

 極楽息子(小)が庭で収穫したゴーヤーをぽりぽり食べています。苦くないのかな。

 油断するとこういうことも。
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恐竜大陸2

2007年08月14日 | 極楽日記(日帰り)

 骨格展示と共に人気があったのが、この動く恐竜のロボット。暗いのでうまく写りませんでしたが、マメンチサウルスの長い首が本物の恐竜のように滑らかに動きます。

 実際のマメンチサウルスは、他の動物とはかけ離れた長い首を一体どう維持していたのか謎の残る恐竜です。簡単な弁で逆流を防止している動物の心臓の構造を考えると、頭まで血液を供給できる限界はキリンより少し高い程度と考えられ、キリンよりも原始的な恐竜の心臓が、どうやってマメンチサウルスやブラキオサウルスが首をもたげた時に血液を送っていたのかがよくわかっていません。

 本当にこの長い首は(通説のように)高い木の葉を食べるために立てて使われたのでしょうか?それともあっと驚くような血液循環機構があったのでしょうか?解明されるべき点はたくさんあります。

 こちらはウエロサウルスの親子だったかな。やはり鳴き声を上げて動きます。

 アジアのティラノサウルスと言われる最強の肉食恐竜、タルボサウルス。やはり迫力があります。ただこの種の巨大肉食恐竜は動きが鈍く、狩りをする能力はほとんどなかったようです。

 大きな体の成獣は自力で狩りができなかったため、敏捷な幼獣から巨大な成獣になるまでにほとんど死んでしまったと推定され、成獣になったのはわずかだと考えられています。この成獣は単独では生きて行けず、ごく少数の成獣と多数の幼獣よりなる群れを作っていたそうです。成獣は幼獣が探した、あるいは狩った獲物を横取りして生きていたんでしょうね。ただ破壊力は強大ですから、他の種族や群れとの争いでは戦闘の中心になったでしょう。群れの用心棒みたいなものです。

 極楽息子(大)が一番喜んでいたのは、出口近くにあった恐竜の「ふわふわ」と土産物コーナーでした。

 会場の外に出てしまうと再入場できないので、唯一会場内で食事のできるカフェテリアコーナーはとても混んでいました。これは「恐竜バーガー」850円也。せっかくの恐竜展なので、焼きそばなんか食べるよりずっと気が利いています。

 中身はこんな感じです。中国の肉饅ではないので、驚くような物は入っていません。もう少し熱いとおいしかったと思いますけど。

 でかいので置いて食べるしかありませんでした。ケチャップをいっぱいズボンに付けてくれたね。これだけ大きいと、ハンバーガーと言ってもナイフとフォークで食べた方がスマートでしょう。
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