医学関係の学会は全国的なものと、小規模な地方会があります。診断病理学では標本を見て診断するのが主な業務なので、病理科の地方会のことを交見会と称しています。今回は私もお手伝いして、名古屋大学病院で交見会を開催しました。感染の再拡大により訪問者の制限も厳しくなっている中、何とか無事に対面開催できまして関係各位には感謝致します。
名大病院の控えめなクリスマスツリー。
門前のヤマモモもかなり切られちゃいましたね。これ、担当の人がヤマモモのことをあまり知らずに雌の木を植えてしまったんだと思います。こういうシンボルツリーや街路樹にするのは雄の木なんですよね。雌の木は梅雨時にいっぱい実を落とすので、掃除が大変です。極楽家にあるような食用品種のヤマモモは実が大きくておいしいんですが、どうもこの巨木は食用に向かない品種で、実も小さくて食べごたえがありません。愛知県ではヤマモモの実に馴染みのない人が多く、こんなヤマモモを見て「食べられない」と誤解されてしまうのは残念です。
今回の病理学会総会は東京国際フォーラムです。
メイン会場はこんな感じ。
江戸城を築いた太田道灌の像。
ラグビーW杯のモニュメントもありました。
学会で広島県呉市に行って来ました。会場は呉市文化ホール。
戦前から港町として知られる呉市。呉駅から市役所、中央公園あたりが町の中心部になります。面積は名古屋市よりやや広いぐらいですが、人口は十分の一。本土と島嶼部よりなる、ちょうど香港みたいな成り立ちをしており、人口の多くは本土の西側に集中しています。
この堺川の西岸に走るのが蔵本通り。名前からして、境川の水運を利用した蔵が並んでいたのだろうなと推察されます。
こんなかき舟もありました。広島市の「かなわ」が有名ですが、こちらも古くから続いているんでしょう。
これが呉市図書館と文化ホール。
もう少し北にある、一番目立つ建物が市役所です。
海側以外の三方を山に囲まれています。一説には、九つの峰に囲まれた土地、ということで「九嶺」と呼ばれていたものが「呉」になったのだとか。
どちらにも重なる山また山。これを越えて行くと東広島市方面です。陸上交通はかなり不便なところで、今年7月の豪雨でも交通が寸断されて避難や復旧の妨げになったことは記憶に新しいです。
今年の病理学会総会は札幌です。札幌医科大学の主催は1997年以来21年ぶり。
札幌で開催する際の会場本部はいつもロイトン札幌ですが、大きなホールがないので会場を分散しています。
今回は隣接する札幌芸文館とニトリホールですね。21年前の総会ではもっと離れた会場で分散開催になって、かなり不便な思いをした覚えがあります。
当時の札幌は高いビルが少なくて、この辺ではロイトンが単独峰みたいに目立っていましたが、周りに高層ビル、特にタワーマンションが増えました。植物園周辺は札幌市民に人気があるんでしょう。
ほとんど観光の時間はありませんでしたが、学会場から札幌駅まで歩いた途中の植物園など。
北海道庁旧本庁舎も外から眺めただけ。
駅前も楽しそうですね。これが仕事でなきゃいいんだけど。
今回の総会は新宿です。
ポスター会場が42階で、天気がいいので眺めが楽しめました。京王プラザはアクセスが便利で有難いのですが、この規模の学会場としてやや手狭なので、口演会場とポスター会場が離れてしまったり、会場の一部が一般の結婚式場と近接したりという問題もあります。式場の前に参加者が頻繁に行き来して、かなり雑然とした雰囲気でした。お邪魔でなければ良かったんですが。
都庁クラスの高層ビルが増えたので、かつて新宿高層ビル群の代表格だったNSビルも、あまり目立たなくなりましたね。香港に比べればまだ全体に低いんですけど。
日帰りの東京出張で慌しいので、この日は3食とも弁当。これはライカさんご提供のランチョンセミナーの弁当。
クリスマス間近の鶴舞にやって来ました。ポケモンGOの聖地として人気の出た鶴舞公園ですが、今は沈静化しています。
目当ては公園じゃなくて、名大での交見会つまり病理診断における症例検討会です。
こちらもクリスマス一色ですね。病院を利用する方の慰めになればいいと思います。
交見会の内容は専門的過ぎますので割愛します。昼休みが長めに取ってあったので、大学にいた頃よく行ったタイ料理のサワデーすみ芳に。
マッサマンカレーとトムヤムクンのセットです。CNNの旅行サイトで「世界一の料理」として取り上げられてから、日本でも急に知名度の上がったマッサマンカレー。タイ南部の地方料理だそうで、酸っぱくて辛いタイ料理のイメージとはやや違い、尖ったところのないリッチな味。具も日本で見慣れた鶏肉とジャガイモです。隠し味のスパイスに凝ってるんでしょうね。レッドカレーやトムヤムクンでタイ料理に挫折した人も、試してみる価値があると思います。
病理学会総会が開催された仙台国際センターの会議棟2階。凝った形の天窓です。
1階には物産の展示がありました。市内観光の時間がなかったので、今回の観光はこれだけ。
名物の七夕飾りもあります。
交流コーナーにあった置物。
今年の総会は仙台でした。
2015年12月に完成したばかりの地下鉄東西線。真新しい国際センター駅です。
会場の国際センターも、2015年4月に展示棟ができたばかり。駅を出るとすぐに会議場なので、アクセスはとてもいいです。
今回の看板です。一般の方が見られても何のことだかわかりにくいと思いますが。
分子標的治療が長足の進歩を遂げ、まだ数は少ないですが、適合する癌については目覚しい治療成績が得られるようになって来ました。治療が進歩するにつれて、診断も進歩しなければいけません。診断病理の業務内容も日々変わりつつあります。
閉会までみっちりと各種講演で勉強し、新しい知識を仕入れます。せっかくの学会ですからね。