いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

北京つまみ食い紀行(その9)

2011年07月29日 | 極楽日記(海外旅行)

 さあ最終日です。

 朝食も中華ですよ。

 京城百工房なる工房。伝統工芸品の職人を国家予算で集めて製作に専念させ、優れた技術が途絶えないように保護する施設のようです。中国でも一流の職人は高齢化していて、旧来の「売れるまで生活できない」環境では後継者が育たないため、きちんと給料を出しているそうです。場所は崇文区光明路。この裏に百工博物館というかなり大きな博物館があるそうですが立ち寄りませんでした。

 入ったのはこっち。高反発のラテックスマット専門店。Dahsheng ChemicalだからDSCです。会社のサイトを見ると、本社は何と台湾。北京と台湾の関係も大きく変わったものです。天然ゴムといえばマレーシアなどを連想しますが、中国の南方も産地なんだそうです。テンピュールに代表される低反発マットのブームが過ぎて、これからは高反発の時代だそうですが、うちには高反発息子がいるので今のところ不要だと思います。

 さて、北京観光の締めくくりは天壇公園です。

 ハイライトは皇帝が正月に五穀豊穣を祈念した祈年殿。

 この大きさにして精密な細工と彩色がすごいです。垂木は上下二段の二軒(ふたのき)、下の地垂木に丸材を使った「地円飛角」で、天平以降の日本ではほとんど見られないタイプです。

 正月用の建物ですから、金の龍と鳳凰がモチーフになっています。日本の寺院の枯れた味わいとは対照的な中華テイスト。豪壮かつ繊細。日光東照宮の陽明門を「日暮門」と言いますけど、この祈年殿も日暮れまで眺めて飽きない感じがします。北京の抜けるような秋天と祈年殿とか、夕日と祈年殿、満月と祈年殿など、いろいろな状況でそれぞれ美しいことでしょう。

 台座の彫刻も立派なものです。

 パック旅行の立ち寄りでよく使われる朝陽区の随縁芝木博物館。美術品の展示だけじゃなくて販売をやっており、「国家が認定した販売所なので品質は間違いない」「日本で鑑定して偽物なら返金する」と自信たっぷり。ただし、「美術品の紹介が目的なので利益は考えてない」とまで言われると怪しい感じがしてきます。確かに見事な工芸品だと思いますし、好きな人には本当に価値があるのでしょうが、こういう美術品って、値段じゃなくて好みの問題ですからね。

 これが目当てで北京に行ったのならともかく、いきなり翡翠の香炉を見せられて「素晴らしいでしょう!日本で買うより一桁安いですよ!」と言われても即決できません。だいたい極楽家じゃ息子たちのおもちゃになってぶっ壊されるのが関の山です。極楽息子(大)が関羽像を欲しがってましたけど、日本円で8万円以上。自分で稼ぐようになってから買ってくれよ。

 まるで倒産セールみたいな看板。国家が認定した美術品を利益度外視で普及活動している、というトークを信用できる方いますか?

 北京有数の高級マンション。北京中医薬大学とか北京化工大学のある文教地区で、有名中学(北京化工大学附属中学のこと?)の学区であることから非常に人気があるそうです。1平方メートルで日本円にして350万円の高価格物件なので、もちろん庶民には手が出ません。北京市環状4号線内(北京直轄市全体は四国と同等の広さ)が東京23区内と同じ感覚で、相当な収入がないと暮らしにくい地域です。

 最後も中華料理でした。刀削麺はおいしかった?
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北京つまみ食い紀行(その8)

2011年07月28日 | 極楽日記(海外旅行)

 さて次の名所はこちら。天安門広場から7-8km南東で、丰台区(豊台区)にあります。人任せのバスツアーでは地理を覚えなくてもちっとも困らないので、帰ってからいざまとめようとするとかなり大変です。あまり観光地のない丰台区ですが、西の端に盧溝橋の跡地があるので、中国人には重要な史跡であり記念館があります。まあ日本からのパック旅行者が行くことはないでしょう。

 この方がわかりやすいかな?

 ちなみにこちらは天安門広場に行く途中で通り過ぎた同じ店。テレビによく出るのはこっちだと思います。

 料理の世界遺産、北京烤鴨(北京ダック)で有名な全秀徳にお邪魔しました。実は株式市場に上場するほどの大企業なので、店舗も10軒以上あり(東京にも2店)、伝統的な製法そのままではなく近代化を進めているなどと聞きますが、それでも高い評価を保っています。北京ダックの値段は一般的な店の倍額だそうですが、やっぱり一度は食べてみないと。

 食べるのに忙しくて撮っていないですが、もちろん他の料理も充実しています。炒飯は元々余ったご飯と具を無駄にしないためのありあわせ料理なので、きちんとした料理店では出さないものだったそうです。中華料理と言えば炒飯、という日本人客に合わせてくれたのか、最近ではどこでも提供してくれるようです。

 「ここのりょうりはとてもおいしいです」と言ったら周りの人に感心されました。そんなお愛想をどこで覚えてきたんでしょう?

 よくわかりませんがテイクアウトもあるみたいです。

 ホテルに帰りました。オプショナルツアーで京劇鑑賞があったのですが、息子たちが疲れ切っていたのでパス。これはマリオットシティウォールの駐車場に隣接したマッサージ店。再開発ラッシュなので、近代的なビルと古い建物が混在しています。

 北京駅側、つまり南側の窓から見るとこんな感じで、まだ開発されていない地域が残っています。駅に近接した超一等地ですから、10年後にはすべて高層ビルになっているでしょうね。

 その頃は他のビルの陰になるから大丈夫でしょうが、今は北京駅発着の列車や高速道路の車輌が24時間通過するため、窓を閉めていてもかなり聞こえます。騒音に特に敏感な人は、南側の部屋じゃない方がいいかもしれません。Wikipediaでは電化されている路線が多いように書いてありますが、ここから見ると動力車と客車が分かれているものが多いみたいだし、電車にしては騒音が大きいです。やはりディーゼルの割合が高いんじゃないでしょうか。さすがに列車は長く、動力車も入れると19両とか20両のが行き交っています。
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北京つまみ食い紀行(その7)

2011年07月27日 | 極楽日記(海外旅行)

 建築規制が緩いのか、こんな空中回廊が今でも使われています。民族園路の宝石店、翠明に立ち寄りました。ここから後ろを見るとオリンピック会場の「鳥の巣」が見えます。

 パック旅行なのでこれも義務なんですが、翡翠のことは全くわからないので、手の出しようがありません。

 バスは北京中心部を離れて、北側にある昌平区へ。七宝焼きの工房兼土産物屋みたいな店に入りました。裏にあるレストラン部門の「金殿餐庁」で昼食です。

 今度は青島ビールです。「純生」なんて日本風の名前はあらずもがな。1903年にドイツ人がこの地を租借地としてビールを醸造し始めたので、明治時代に醸造の始まった日本と比べてもさして遅いわけではありません。もっと誇りを持って売ればいいと思います。

 ついにやって来ました。地上最大の建造物、万里の長城です。

 薄曇だったので助かりましたが、それにしても暑いですよ。

 歩いても歩いても歩いても…まだまだ続きます。最新の公式発表で全長8,851km。

 かなりの急斜面です。当時(この辺は明代)の建築技術の高さがうかがわれます。

 さすがに消耗しました。

 お土産はこのシャツ。「我登上了長城」(長城に登ったぜ)と書いてあります。
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北京つまみ食い紀行(その6)

2011年07月26日 | 極楽日記(海外旅行)

 旅行は楽しいかい?

 時間の都合で内廷と呼ばれる皇族の居住区域はそそくさと通り抜け、北にある庭園、御花園へ。

 御花園の西側にあるガーデンハウス、と言っても一戸建てぐらいの大きさがある千春亭。ガイドさんによれば、西太后専用のカラオケボックスだったらしいです。山海の珍味を並べ、楽人を従えて宴会してたんでしょう。

 重陽節(旧暦9月9日)には伝統的に近所の山や丘に登って酒を酌み交わし、月を眺めて長寿を願ったと言います。わざわざそのために造らせたこの岩山が堆秀山。こんなものどうやって運んできたんでしょうね。

 中国で奇数は陽、偶数は陰です。重陽とは奇数のぞろ目なので、1月1日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日はいずれも重陽節と言えます。ただし1月1日は正月、3月3日は桃の節句、5月5日は端午の節句、7月7日は七夕として独立した意味を与えられたため、単に重陽と言えば9月9日を指すようです。日本では定着しなかった節句ですが、中国では今も祝われているのでしょうか。

 後ろに御影亭と呼ばれる高楼があります。盛装した皇族が岩山に登るのは無理ですから、御影亭の方に登って月を眺めていたものでしょう。

 南から北へほぼ真直ぐ通り抜けるだけでも1時間以上。真面目に収蔵物まで見れば丸2,3日は必要と言われています。世界遺産の名に恥じぬ建築技術と美術の精華です。

 さて、俗世間に戻って参りました。こっちの方が落ち着きます。これは歯科医院でしょうか。

 北京の人はアパート住まいの共働きが多く、また一人っ子で甘やかされて育った世代が中心なので、家庭で料理したがらないそうです。中華料理離れは起きていませんが、油を多量に使う中華料理は外で食べて、家をきれいにしておきたい要望もあります。

 外食チェーンで一番成功していたのがケンタッキーフライドチキンと、我らが牛丼の吉野家。鶏の揚げ物なんて中華料理の方が先だと思うんですが、味の問題じゃなくて、個食に対応したセットメニューが北京の人に好評なのだとか。

 昔ながらの中華料理の店にはセットメニューがあまりなく、「みんなで分け合って大皿料理を食べて、勘定は一番偉い人が持つ」という風習が近年では面倒臭がられているそうです。お店も心得たもので、部下の前で面子にこだわる部長を利用して、余るほどの料理を売りつけるのが商売のコツになります。確かに面倒ですね。昼休みが近くなると家から電話を入れてもらい、用事がある振りをして逃げてしまう部長や課長が多い、という笑えない話も。

 真夏なのにクリスマスを祝っている威勢のいい店。ここは地球の裏側かな?
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北京つまみ食い紀行(その5)

2011年07月25日 | 極楽日記(海外旅行)

 世界一広い広場とされている天安門広場にやって来ました。やっぱり太陽公園のミニチュアと違って立派です。

 中国共産党の90周年記念でイベントがあったみたいです。観光客には関係ありませんけど。

 警備もかなり厳重な感じがしました。警察車輌に混じって警察仕様のセグウェイが。

 日本ではベストセラーのプリウス。北京でも治安維持のため真面目に働いています。

 さあ故宮に乗り込みましょう。現在、故宮博物院の有料領域は南にあるこの「午門」から始まります。

 人気の観光地だけあって凄い人出です。

 延々と続く人波。東西750m、南北960m、面積725,000平方メートル。東山動植物園が600,000平方メートルほどなので、故宮の広大さは圧倒的です。

 皇帝の執務の場である太和殿。中国に現存する最大の木造建築だそうです。幅は東大寺大仏殿よりわずかに大きいのですが、奥行きと高さは大仏殿の方が大きく、歴史的な木造建築で世界一大きいのは大仏殿ということになります。近年、集成材の技術が発達したため、大館樹海ドームのような巨大な木造建築物が可能になり、単なる大きさ比較は意味がなくなっています。この前の広場に文武百官が額づいた歴史的な意味こそが重要なものです。

 当時の発想で、段差を越えるのに身分の高い人は階段を使い、あまり高くない人は坂道を昇り降りします。坂では姿勢を保てないため姿勢がぶざまに見えることを計算している、とガイドの厳さんが教えてくれました。非常に博識な人で、旅行中の解説だけでも分厚い本になりそうなほど熱心に説明してくれました。三国志に出てくる忠義の将、厳顔の子孫かどうかは聞きそびれましたが。

 皇帝のシンボルである五本爪の龍がそこかしこに飾られています。

 小さいのが太和殿のすぐ後ろ(北側)にある中和殿。大きい方は保和殿。どちらも皇帝用の控え室みたいなものです。保和殿は科挙の最終試験にも使われました。中に玉座があるらしいのですが、見る時間がありませんでした。
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北京つまみ食い紀行(その4)

2011年07月22日 | 極楽日記(海外旅行)

 夕食は四川料理でした。北京では四川料理の人気が高く、街を見ても四川系の飲食店が多いです。辛さでランクがあるそうで、ここは一般向けだからあまり辛くありません。それでも子供にはちょっときついですね。辛くない料理もあったので良かったですが。

 ツアーを通して、どこの店でもビールは1瓶30元。これは北京を本拠地とする燕京ビールです。燕京は北京の古い名前。

 クラシックな北京駅の外観。2008年に完成した新しい北京南駅は、これと対照的に現代美術みたいな大胆な建物だそうです。開通したばかりの新幹線は南駅から出ます。

 北京駅からは上海などの他に遠くハルビンやウランバートル、モスクワにも列車が出ており、駅前はまさしく人種のるつぼ。すりも多いので荷物を持って行かないように注意されました。今回のツアー予定には入っていませんので、わざわざ行った人もいないでしょう。

 こちらはユースホステルみたいな名前ですが、普通のホテルです。安くて駅に近いので、日本人旅行者も利用しているようです。

 今回の宿はユースじゃなくて、ちょっと張り込んでマリオットシティウォールです。何かの参考になるかもしれませんので、室内を見てみましょう。

 黄色と赤は中国で好まれる色です。昔は紫が皇帝専用(禁色)で、宮城の別名が紫禁城。黄色や赤も高貴な色として、皇族や高僧、役人などの色だったため、庶民が黄色や赤を使えるのは結婚式の衣装だけ。それだけ黄色と赤に思い入れがあるということです。赤は共産主義のシンボルなので、別の意味で大事にされているということもあるでしょう。さすがにマリオットと共産主義は関係ないと思いますが。

 テレビはかなり大きいです。残念ながら中国語がわからないので見ていません。

 しっかりした机と椅子があるので、ビジネスで出張の人にも便利でしょう。もちろんインターネット利用可。この椅子は背もたれが網目状になっていて蒸れにくい優れたもの。

 机の袖に集中コンセントがあります。中国の電源プラグは7種類もあって混乱しているそうで、数種類のプラグを受け付けるように複雑な差し込みになっています。ビデオ入力端子があるのでカムコーダーを接続することができますが、日本のNTSCに対して中国では走査線の多いPAL方式なので互換性がありません。

 バスタブとは別にシャワーコーナーがあり便利です。各部屋に大理石の現場施工型バスルームなんて、保守の手間と費用は相当なものでしょうね。

 ウェルカムドリンクならぬペットボトルの水。飲料とトイレの問題が解決されているために、真夏の北京も安心して観光できました。
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北京つまみ食い紀行(その3)

2011年07月21日 | 極楽日記(海外旅行)

 広大な頤和園には屋台や流しの物売りがいっぱい。暑いので1元のアイスキャンデーがよく売れていましたが、ガイドさんは「あんなの買っちゃ駄目」と言ってました。炎天下でろくに保冷もしてないのに融けないキャンデーなんて、何が入ってるかわからないそうです。

 北京は日本の我々が思っている以上に緑豊かな街です。街路樹もたくさんあって、多いのは柳やシロマツ(白皮松)、サルスベリ、エンジュ。これは頤和園にあった枝垂れのエンジュ。

 東宮門近くの仁寿殿まで戻ってきました。ここが皇帝や西太后の執務室だったようです。

 ごくごく簡単な説明。世界遺産なのだから、もう少し凝っていると良かったです。

 門の数が建物の格式を決めていたため、やたらに門があります。

 東宮門脇のトイレです。「向前一小歩 文明一大歩」とはなかなかの文句だと思いませんか。アポロ11号で最初に月面に降り立ったアームストロング船長が "That's one small step for [a] man, one giant leap for mankind"(小さな一歩に過ぎないが、人類にとって大きな飛躍である)と語ったのを彷彿とさせます。東大生物学科の古いトイレに「急ぐとも 心静かに 真中に 落ちて悔いなし 白糸の滝」と達筆で書いてあったのも名作だと思いましたが。

 昔から仕切りのない「ニイハオトイレ」に象徴される中国のトイレ事情は西側諸国にとって嘲笑の対象だったため、この数十年で国家の威信を掛けてトイレの改善に当たったそうです。お陰で今回の滞在中、トイレで当惑したことは一回もなし。地方に行けばまた事情が違うかもしれませんが、少なくとも北京では不自由しないで済むと思います。旅行者にとって有難いことです。

 北京でも有数の観光地なので、周りには物売りや物乞いがいっぱい。共産主義も90年を経るとかなり変わるものです。瓜の店は多かったです。北京周辺は桃の産地なのですが、北京人は「ない物を欲しがる」性格のため、桃より南方から来るスイカや瓜を喜ぶのだそうです。脂っこい北京料理に桃が合わないのも理由だとか。
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北京つまみ食い紀行(その2)

2011年07月20日 | 極楽日記(海外旅行)

 壮麗な大建築の谷間にあり目立たない玉瀾堂。西太后の傀儡であった光緒帝は、西太后から権力を奪取して国家体制を日本の明治維新に倣って改革することを狙っていました。いわゆる戊戌の変法(ぼじゅつのへんぽう)です。しかし改革の支持者だったはずの軍閥、袁世凱が裏切って西太后に付いたため、逆に光緒帝が軟禁されることになります。それがこの建物。その後光緒帝は西太后に赦されて元の傀儡に戻りますが、自分の死期が近いことを悟った西太后あるいは報復を恐れる袁世凱に砒素で毒殺されたと言われています。

 幽閉された光緒帝が毎日、心を慰めたであろう庭園です。

 名園ですから、こんな銘木がたくさん。現地で白皮松と呼ばれているシロマツです。

 肌はプラタナスみたいに白くて剥れやすく、葉は松の木そのもの。中国中部から北西部に自生します。

 楽寿堂は西太后の居室だったようです。美貌を保つために人間の母乳を供出させて飲んでいたとか、食事は100皿以上の満漢全席とか話が大きくなりすぎて、どこまで本当かよくわかりません。現代なら他人の母乳なんて、HTLV-I感染もちらついて気味が悪いですけど。今の中国でも西太后は美貌の象徴であり、化粧品の宣伝などに使われるそうです。

 当時の宮廷人はこんな奇岩が好きだったようです。

 700mを越える長大な渡り廊下の長廊、じゃなくてそれに繋がる通路でしたかね。余りに広いので場所がわかりにくいです。

 いろいろな形の空窓があり、ここから昆明湖を眺めるのはまた違った楽しみだそうです。ガイドによればこの壷の形のがお奨めとのことですが、他のとどう違うのかわかりませんでした。
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北京つまみ食い紀行(その1)

2011年07月19日 | 極楽日記(海外旅行)

 極楽家は北京にやって来ました。2008年のオリンピックで有名になった北京国家体育場、通称「鳥の巣」です。

 バスは頤和園(いわえん)に到着。西太后の築いた庭園と理解されていることが多いようですが、その何百年も前から皇帝の離宮があったそうです。北京は降水量が少なく水が不足しやすいので、水源から城内に水を引く途中の貯水池でもありました。

 東門の脇にある文昌院は博物館。時間に余裕がないので中までは見ていません。

 何と言ってもこの光景です。昆明湖から望む万寿山と仏香閣。絶景と讃えられる杭州の西湖を北京に(と言うより西太后自身の離宮内に)再現することが目的でした。清朝の海軍予算を使い切ってしまうほどの造成費用を要し、この浪費により清朝の滅亡が早まったと言われています。

 脚漕ぎの貸しボートがたくさん出ています。見事な風景に無粋といえば無粋ですが、往時の西湖だって漁船や渡し舟が行き来していたはずですよ。予算があれば、もっとクラシックな外観の舟にしてくれるといいですね。

 それにしても頤和園の面積は300haあり、皇居の約2倍。その3/4が湖です。無理して沖合いに出てしまい、戻れなくなる舟がないのか心配になります。

 ここで背景を入れて記念写真を撮るとこんな感じになります。広い範囲を入れるためにレンズが広角側になっており、歪曲収差が目立ちます。近景である息子たちと遠景の距離感がありすぎて、レンズの特性を考えると難しい構図になります。

 こちらは75-300ズームに交換して撮ったもの。望遠レンズは重くて面倒ですが、遠近感の圧縮効果が期待できるため、こうしたバイフォーカル写真では重宝します。

 最大300mmということは、35mm判換算で420mmぐらいの超望遠。これでも明るければ手持ちで何とかなるのだから、技術の進歩というのはすごいものです。

 広大な昆明湖岸は蓮と柳の名所でもあります。ここは中国国内でも有名な観光地なので、広い園内も混んでいて物売りがそこかしこに出現し、ごみのポイ捨ても多いですが、清掃する方もかなりの陣容で園内を整備しており、何とか世界遺産の美しさが損なわれないようになっているようです。
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高圧洗浄機の使い方

2011年07月15日 | 極楽日記

 極楽息子(小)が庭の水撒きを手伝ってくれました。本来は洗車に使う高圧洗浄機ですが、危ないので電源を抜いてあります。この状態なら単なる延長ホースですので危険はありません。先端が小銃みたいな形で気に入ったのか、これでも楽しいみたいです。
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これはおもしろい!ホンダコジェネ用EXlinkエンジン

2011年07月14日 | 自動車
 電力各社と家電メーカー各社(以下「電気連合」)が、家庭における省エネルギーの切り札として普及を進めていた電動ヒートポンプ給湯システム、「エコキュート」に対して、ガス会社とガス機器メーカー各社(以下「ガス連合」)は都市ガスによるコジェネレーションシステム「エコウィル」とまだまだ高価な燃料電池「エネファーム」で対抗していましたが、これまでのところ電気連合のエコキュートが圧倒していました。

 エコキュートのエネルギー効率の高さは画期的でしたし、「給湯をエコキュートに任せてオール電化にすれば、ガス配管も基本料金も不要。しかも電気料金が割安になる」という販売戦略も説得力のあるものでした。新築一戸建てではオール電化の割合が年々高くなり、ガス連合の前途には暗雲が立ち込めていました。しかし思いもよらぬ電力不足が現実のものになり、ガス連合の逆襲が始まったようです。

 ガス連合の武器になるエコウィルは、ホンダの小型エンジンをガスで駆動するシステムで、エンジンの動力で発電し、エンジンの熱で給湯します。発電量が1kw、熱量が2.5kwということなのですが、この電気は太陽光発電と違い「自然エネルギー」と見做されていないため、電力会社による買い取り義務がなく、余っても買い取ってもらえません。かと言って電力は貯蔵できないため、「シャワーのために湯を沸かしたら、一緒に発電したけど使い道がない」という無駄なことになります。仕方がないので余った電力はヒーターで給湯の方に流用する仕組みになり、エネルギー効率が高いとは言えません。このため設置家庭での評価が今ひとつで、何とか新型で巻き返しを図りたいのでしょう。

 私はエコウィルそのものには魅力を感じません。発電と給湯が常に並行してなされるため、電気が欲しいときにお湯を沸かし、お湯が欲しいときに発電するというちぐはぐがあり、お湯は貯めておけるにしても電気は貯められないし、売ることもできない。太陽光発電なら発電のピークが晴天の昼間ですから、まあエアコンによる需要期です。しかし風呂やシャワーは電気の需要ピークを過ぎた夕方以降に利用されることが多いので、電力会社としては買い取りのメリットがない。コジェネはビル単位など、もっと大きな規模でないと利点がはっきりしないように思います。

 しかしこの新型エコウィルに使われるホンダのエンジン、EXlinkが面白いです。圧縮比よりも膨張比が大きい、アトキンソンサイクルが熱効率に優れているのは昔からわかっていたことですが、それを実現しようと思ったら、バルブタイミングをずらして擬似的に圧縮比と膨張比を変化させるミラーサイクルしかないと思っていました。こんなシンプルな機構で小型にまとめたのは立派です。ホンダが説明のため用意してくれた動画を見て、その動きの巧みさに見とれてしまいました。それにしても圧縮比と膨張比を変化させるキーデバイスが(ロータリーに使われる)エキセントリックシャフトとは!マツダのエンジニアが見たら悔しくて寝られないでしょうね。

 副産物としてピストンとコンロッドの角度が小さく、ピストンの面圧が小さくなることでフリクションが低減できるのも結構なことです。もちろん燃費が優れているわけですが、それに加えて実質的なコンロッドレシオが大きくなることで、騒音の低減も図れますし、笹目二郎さんがいつも指摘されているエンジンフィーリングの向上にもつながります。

 発電機のエンジンフィーリングなど誰も気にしないでしょうが、ホンダはこのエンジン機構を自動車に載せてくるに違いないと私は予想しています。現状で圧縮比が12.2、膨張比が17.6ですから膨張比が圧縮比の1.4倍以上という素晴らしい数値で、プリウスの同数値(都合が悪いのか明記されていない)を大幅に上回っていると考えられます。これに可変バルブ機構を組み合わせればアトキンソンサイクルの作動範囲を更に広げられ、兼坂弘さんが提唱されていたガソリンエンジンの理想が実現するわけです。

 機構の複雑さから中大型車専用になると思いますが、EXlinkで重くなるのはエンジンの下半分なので、バルブ周りが複雑になるよりは対応しやすいでしょう。慣性質量が大きいため、レスポンスに問題が出るかもしれませんが、出力を瞬時に変化させられる電気モーターと組み合わせれば問題なし。時期レジェンドの飛び道具として期待していますが、もしかしたら小型車用に2気筒エンジンが出るかもしれません。エコウィルの逆襲は売電ができない限り難しいと見ますが、新世代エンジンの開発に立ち遅れていたホンダの逆襲は見ものだと思います。
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そろばん練習中

2011年07月13日 | 極楽日記

 極楽息子(小)がそろばん教室に通い始めました。簡単な足し算ならできるようです。

 勉強振りを見に来たばあちゃんに誉められたので嬉しそうです。
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お寿司をどうぞ

2011年07月12日 | 極楽日記

 極楽息子(大)が学校で作った上寿司セットです。素材は紙粘土。本人の思い入れが強いのか、なかなかリアルな作品に仕上がりました。
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携帯電話検討(消極的)

2011年07月11日 | 比べてみよう
 たいして理由はないのですが、携帯電話黎明期からAU(最初はIDO)の電話機を使っています。最初が東芝のD304だったと思いますが、電池の持ちが悪くて、緊急用のおまじないに持ってるだけの電話でした。この初代機のイメージが良くないため、今でも東芝の電話機には食指が動きません。AUが一番いいかどうかもわかりませんでしたが、当時は他のキャリアへの乗り換えで番号が変わるなど面倒だったし、AUを長く使うほど料金が割引になるしポイントが貯まるしで何となく継続してきました。

 次が京セラの508Gで、山本寛斎がデザインしたという黄色、赤、緑の派手な切り替えカラーの限定色があと1台!というので衝動買い。フリップ式で誤動作がなく、待ち受け時間も十分に長くなったのでとても使いやすいと思いました。子供が喜びそうな色なので、今でもおもちゃ箱で活躍しています。

 3台目はcdmaOneが導入され、テレビなどで音質改善が喧伝された後です。サンヨーC104SAのネイビーブルー。文字盤剥き出しの電話機は、ポケットに入れておくと誤作動するため、ボタン長押しでロックする必要があり、操作性ではフリップ式の508Gに劣りました。あまり印象のない携帯ですが、大きな不満もなく5年以上も使ったので満足するべきでしょう。

 4代目は極楽息子が当時熱中していたデカレンジャーの変身手帳、SPライセンス(特に最終回で出てくるファイヤースクワットのやつ)に似ている日立W22H。ここから第3.5世代の携帯と言われるCDMA 1X WINになります。お堅い日立にしては派手な赤色とスライド式、そしてカラー液晶、カメラなどの装備満載で、かなりずっしりとした感触です。丈夫そうと思ったのですが、駐車場で転んで液晶を壊してしまったので短命でした。

 現行機はサンヨーW33SA。操作性では折り畳みあるいはフリップが優れていることは明らかなので、折り畳みが条件でした。これはワンセグが受信できる初期のモデルですが、受信性能が今ひとつなのでほとんど使っていません。機能満載になったためか、すべてのレスポンスがのんびりした電話で、特に電源投入時のWindowsみたいな鈍さは頂けません。それでも大過なく使っていたのですが、AUから「2012年7月以降は使えなくなります」とのアナウンスを受けて、次の機種を探すことになりました。

 
 AUからのお知らせでは、(非トライバンド機からの機種変更特典により)電話機本体が無料になるのは簡単ケータイシリーズおよび京セラのK006、パンテックのPT002です。子供や老人じゃあるまいし、簡単ケータイという柄ではないので、するとK006かPT002の2つ。しかし1回買えば何年も使うものですから、通算の料金に比べれば本体価格なんて安いものでしょう。あまり高いのは抵抗があるにしても、ここは無料に拘らないことにします。パンテックの写真ビューアー、PHOTO-Uを店頭で見て、値段相応の液晶の安っぽさに失望したのも理由です。

 これから息子たちも少しずつ手が掛からなくなりますし、海外に出る機会も増えるでしょうから、どうせなら海外ローミングが使える機種を探してみると、値段が手頃なのはシャープSH009とSH011、そして東芝T005。少し値段が高くなりますが、機種変更特典が大きいカシオG'zOne TYPE-Xも入れておきましょう。これは他の携帯より一回り大きいですが、電池やカメラなどは大きいことで技術的に楽になるので、携帯性さえ我慢すれば、いい結果が出やすいのです。

 後はどれも高いなー、と諦めていたら、ここに来てスマートフォンのIS05が随分安くなってきました。機能を欲張っていないだけあって利用者の評判もいいみたいだし、130gなら普通の携帯と変わりません。T005だって130gありますから。IS05もグローバルパスポートCDMAのサービスが受けられるので、例えば中国や香港で同行者と携帯同士で電話すると175円/分。受信者側にも料金が掛かるため実際はほぼこの倍額。長電話には向きませんが、連絡用には十分でしょう。海外で緊急連絡手段があるというのは心強いはずです。

 スマートフォンも日本固有のいわゆるガラケー(ガラパゴス島の固有種のように独自の進化をして国際マーケットで売れなくなった携帯電話、の意)も、CPUの演算能力などはたいして変わらないのでしょうが、大きな違いはスマートフォンにAndroidという共通のプラットフォームがあることです。アプリケーション開発が各機種共通化できるため、ほぼ専用アプリだけのガラケーと違って良質なソフトウェアが安価に提供される可能性が高まります。Androidアプリのページを見れば、無料のニュースや天気予報、マップ付き飲食店情報、辞書、翻訳など多数。この上にPC用のインターネットサイトを利用できますから、利用範囲の広さではガラケーの比ではありません。

 このIS05への機種変更がレクサスプランニング価格で23,100円。今月から大幅値下げになり、先月まで最安値だった旧機種、IS03より安くなってしまいました。しかも2年間は毎月1,125円引きの「毎月割」付き。こうなるとガラケーのSH009やSH010なんかより安くなる可能性だってあります。今まで携帯は会話とメールさえできればいい、と割り切ってきましたが、それはスマートフォンが圧倒的に高価だったから。この値段なら、もう先は見えてきたような気がします。数年後には、子供や老人用の簡単ケータイ以外はすべてスマートフォンに置き換わるんじゃないでしょうか。
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ボディカバーその後

2011年07月08日 | 自動車

 4月22日に買ってみたボディカバーです。極楽妻にとっては厚手で着け外しが面倒ということで、あまり利用してもらえません。女性でも簡単に利用できる方法がないでしょうかねえ。
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