いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

フェンス工事中

2009年02月27日 | 極楽日記

 隣家との間にフェンスを設置してもらう工事ですが、天候が不安定なため今週はあまり進みませんでした。これが片付かないと洗濯物も干しにくいし、土いじりもできないので早く天気になって欲しいところです。

 ここは庭の中でも日当たりが悪い部分で、土地もやや低くなっているため雨の日にはぬかるんできます。物干し場にはあまり向いていないのですが、極楽家はベランダなどの物干し場がない構造なので、とりあえず竿を架けられる場所ということでここに干しています。

 もう少し土地を有効利用したいものですが、物干し場兼用のサンルームを作ってもらおうとしたら、エクステリアの人に「鎧(よろい)張りのサイディングに既製品のサンルームを設置すると雨漏りするので難しい」と断られてしまいました。

 鎧張りあるいはラップサイディングは、アーリーアメリカン調などの少し古風な輸入住宅の外装に好んで使われますが、こんな不都合があるとは知りませんでした。アメリカの業者のサイトを見ると、lap siding, bevel sidingのイラストがあって、これによれば日本で「ラップサイディング」と呼ばれているのはbevel sidingに近い気がします。詳しいことはよくわかりませんが。

 このため実用的には大いに不便なのですが、アーリーアメリカンの外観とアルミのサンルームは雰囲気が合いそうにないので、外観上は崩れずに済んだとも言えます。もちろん予算があればデザインも考えて、家本体に合う車庫でも造りたいのですがね。

 無理をしてでもサンルームを設置しなかったのは、いずれ外壁の改修が必要だからです。断熱材がたいして入っていない壁と、コーキング切れやひび割れが散見されるラップサイディング、断熱性も防犯性もないアルミサッシを、いずれはまとめてリフォームすることを考えています。その際に妨げとなるような付着物は望ましくないので、できれば本体とは別の構造で物干し場ができないものかと思っています。

 家を買う前によく参考にさせてもらったアメリカのプラン集を見てみると、ガレージだけのプランもたくさんあって面白いです。ワークエリア附属とか、屋根付きポーチ付とか、屋内プール付のもけっこうあります。プール付なんて、実現は難しいでしょうけど考えるだけで楽しくなりますね。
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ポピュリズムの罠に落ちたラッド首相

2009年02月26日 | たまには意見表明
 日本の調査捕鯨船を公海上で攻撃する過激な「自称環境団体」、シーシェパードについては既に有名かと思います。調査捕鯨の主体である日本鯨類研究所のサイトを見ると、彼らによる危険な妨害行為の記録が満載。

 シーシェパードの本部はアメリカにあり、妨害に使われている船はオランダ船籍です。多分、資金集めにはアメリカが便利であり、妨害活動には日本との関係が深くないオランダが有利なのでしょう。どちらも日本が調査捕鯨をしている南氷洋からは遠く、彼らがオーストラリア近くの公海上で活動できるためにはオーストラリア政府の協力(少なくとも入港黙認)が不可欠でした。

 これまで日本政府(水産庁)は調査捕鯨船に対する同団体の危険行為を問題視し、オーストラリア政府にも取締りを要請してきましたが、オーストラリア政府は「国内で違法行為がない限りシーシェパード船舶が入港するのは自由」と要請をはねつけてきました。これはオーストラリア政府の調査捕鯨に対する見解が背景にあります。オーストラリア政府そのものが調査捕鯨に対するけん制行動をしているのですから。元々オーストラリアでは1970年代に捕鯨を打ち切って以来、捕鯨に反対する人が多いようですが、それでも前政権(ハワード首相)まではここまで強引な反対を見せませんでした。ラッド政権になって、前政権の「IWCで許可された調査捕鯨について賛成はできないが、妨害はしない」という見解が正式に撤回されたのです。

 ラッド首相は中国に親近感を持つ人物で、オーストラリアの重要政治家の中で最も中国寄り、言い換えれば日本から遠いと言われています。首相に就任した最初の外遊で中国を訪問して中国首脳の面子を立て、わざわざ(最大の貿易相手国である)日本を外すという挑発行為に出ています。去年の3月には「首相になる前に中国企業から資金提供」と報道されたこともあり、日本と中国の利害が相反する問題では中国の利益を重視すると見られています。

 首相に就任した後も、中長期的に「日本から離れて、中国に近づこう」と意図しているようです。この件については一般のオーストラリア人の意思があるわけではなく、日本との関係が深い産業界はむしろ反対でしょう。この意図を隠蔽して日本との距離を開けるために、一国の首相として不自然なほど調査捕鯨に反発して見せたのだと思います。こうしたポピュリズム的な政策が平均的なオーストラリア人にはかなり受け入れられたのか、ここまで日本とオーストラリアの市民感情を反目させることに「成功」しているのは、「美味しんぼ」の作者でオーストラリア在住の雁屋哲さんのブログからもうかがわれます。

 最初は鯨を食肉と捉える日本人と、ペットみたいなものと考えるオーストラリア人の行き違いに過ぎなかったものが、オーストラリア政府が哨戒用の飛行機まで出して準戦時体制みたいな大げさな対応をしたのがきっかけに、オーストラリアに根強く残る有色人種差別や先住民族迫害まで話が広がり、民族的な対立まで起こり始めているのは憂慮すべきことです。ラッド首相から見れば予期した以上の成功かもしれないですけどね。

 ところが、このオーストラリア政府がここにきて急に態度を変化させ、2月21日に警察がシーシェパードの妨害船「スティーブ・アーウィン」の強制捜索に乗り出し、証拠物件が押収されたと報道されました。この背景について、毎日新聞が(簡単すぎる)記事を載せています(引用魚拓)。

 シーシェパードは捕鯨以外にも妨害行為を世界で繰り広げており、それがエスカレートするのにつれて、国際的には相当の非難が寄せられています。カナダではアザラシ漁のカナダ人にカナダ領海内で接近して危険な妨害行為をしたため2人の構成員が逮捕され、カナダのハーン漁業相は"There sole aim is to suck as much money out of people who don't know what is going on."つまりシーシェパードは何も知らない人から(環境保護を隠れ蓑に)金を巻き上げるだけだ、と口を極めて非難しています。利害のないネット上では、あまたある自称環境団体がハーンさんを攻撃していますが、それは当事者でないから言えること。国民に重大な被害が出るのを黙って見ている大臣がいるはずもなく、カナダの措置は正しいと言えましょう。

 つまり、反捕鯨の国民感情を政治的に利用しようとしたラッド首相の予想を越えて、シーシェパードの妨害活動や国内の反捕鯨活動が先鋭化して、このままでは運動を焚きつけたオーストラリア政府の責任が明確になってしまう危険が生じたのではないでしょうか。少なくとも、日本国内で(一部とは言え)オーストラリア製品の不買やオーストラリア旅行自粛の動きが出てきたのは意図せざる結果に違いありません。

 鯨を食肉と見るか、ペットと見るかは個人の主義の問題であり、意見の違う人に反対するのは自由ですが、意見が違うから危険な目に逢わせてやれ、という過激思想は許されないことです。日本人にも捕鯨に反対する人はいくらでもいますが、だからと言ってシーシェパードの危険な妨害やオーストラリアのシーシェパード援護を正当化する人はほとんどいないでしょう。

 ラッド政権下で、2008年にオーストラリアを訪れた海外の観光客はこの20年間で最少でした。主な理由は景気の後退でしょうが、観光が重要な収入源であるオーストラリアにとって、日本人観光客(消費向性が高いと言われている)を減らしかねないラッド首相の火遊びが、そろそろ悪い影響を及ぼし始めています。今回のやや唐突な方針転換は、ポピュリズムで政権運営を狙った軽薄な首相が、やっと現実を見て日本とオーストラリアの関係修復に出たことと解釈し、とりあえずは歓迎の意を表しておきます。
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串団子と危険なこと

2009年02月25日 | 極楽日記

 「ぜんまいざむらい」を喜んで見ているだけあって、やっぱりお団子好きです。串ごと勢いよく口に入れるので、怪我しないように気を遣います。もちろん、団子を咽に詰まらせる危険もありますね。人生、罠のない所などないのが現実です。(四六時中ぴりぴりしていろと言うのではなく、危険から目を背けず予期しておくことで余裕のある対応ができるようになります。)

 おいしく食べた後の串も、そのまま歩き回れば危険です。絶対に串で遊ばないように管理するのも親の責務です。
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芝生をどうしよう

2009年02月24日 | 極楽日記(園芸)

 手入れが面倒で放っておいた芝生がぼうぼうに伸びてしまいました。芝生が好きで植えたわけではなく、芝生付きの中古住宅を買ったので予備知識がありません。確か、買った時は刈り揃えられてきれいだったのに、今ではジャングルみたいです。

 広い範囲を見るとこんな感じで、いかにも汚いです。とりあえず一番簡単そうな「芝生キッズクラブ」のサイトを見てみますと、ここまで伸ばしてしまったら簡単には刈れないと書いてあります。芝生の下の葉が枯れて、成長点が上のほうに来てしまっているので、無理に短くすると成長点を切り取ってしまうことになり、芝生が枯れる原因になる、と。なるほど。

 もう少し検索すると、富山県民福祉公園の職員による「よくわかる芝生管理」という体系化された資料がありました。これは業務として公園の芝生を管理する人向けのサイトなので、情報量が膨大ですが、その割にとてもわかりやすく書いてあります。富山県民福祉公園では、高さ2.5cmを標準にしているらしいです。5cmを越えるべきではない、と。ふむふむ。

 しかし、10cm以上にも伸びてしまった芝生を一度に5cm以下まで短くすると、成長点を切り取ってしまう「軸刈り」になって簡単には再生しないのですね。だから成長期を中心に短い芝刈りを繰り返し、少なくとも年に5回は刈らないとまともに管理できない、とあります。うーん。この他にも施肥とかエアレーションとかサッチングとか、芝生の管理って面倒そう。

 とりあえず極楽家の場合、軸刈りを承知で刈り込んでしまうしかないような気がします。一気に刈り取るのを避けて、何回かに分けて刈り込めばダメージを少なくできるでしょう。一部は枯れるかもしれませんが、根や地下茎が残っているので、その後の環境が悪くなければ少しずつ再生してくるように思います。もし駄目なら、新しいのを植えるしかないですね。

 いずれにしても、小まめに芝刈りをするためには性能のいい芝刈り機が必要です。実家にナイロンコード式の草刈り機があるので時々拝借していたのですが、これは刈った後が汚いし、手入れの時間も掛かるのでまともな芝刈りには向いていません。あくまでも狭い範囲の雑草処理に限定して使うべきです。

 やっぱり本格的な芝刈り機が必要だと思います。ネットで人気のバロネスは業務用の芝刈り機で定評のあるメーカーなので性能は高そうですが、手動で5万、電動で15万と高価。しかも直販のみなので値引きなし。よほど自信があるのか強気です。庶民価格のリョービでは電動でロータリー式が3万弱、バロネスと同じリール式が3万5千から。刃物って見かけが同じでも値段によって切れ味や耐久性が天と地ほど違ってくるので、これだけでバロネスが「高い」とは言えないのですが、極楽家はたいして芝生の仕上がりにこだわりませんし、あまり時間も手間も掛けられません。少なくとも広大な芝生ではないので15万の選択肢はありません。

 後は家電なら何でものパナソニックと、工具で有名なマキタあたりが信頼できそうです。マキタはカタログに替刃もきちんと載せていますし、ホームセンターでも替刃が入手できるのでメンテナンスでは優位です。

 芝生の庭は元々欧米のスタイルなので輸入の芝刈り機もたくさんあるのですが、割高なものやメンテナンスに不安のあるものが多く、家庭用として売れているのはハスクバーナ540Nぐらいでしょうか。2万円台で買えるのですが、これ手押し式なんですね。刃の幅が40cmもありスピーディーな芝刈りができるそうなんですが、手押しで幅が広いと押すのは相当大変ですよ。スウェーデン人と日本人の体格の違いを無視してはいけないように思います。

 これだけ情報を仕入れたところで今年の芝生作りに臨みます。果たして青々とした芝生が復活するでしょうか?
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ばあちゃんの誕生日

2009年02月23日 | 極楽日記(豊川)

 豊川でばあちゃんの78歳の誕生日をお祝いしました。本当は24日なんですが、週末しか行けませんので。

 極楽息子(大)は特製の鶴を折って贈りました。でも一番のプレゼントは2人の孫の元気でしょう。

 長らくばあちゃんと暮らしてきたヨークシャーテリアのナナちゃんは17歳。高齢なので、ほとんど動けなくなって寝ているばかりの毎日ですが、賑やかなのが好きなのでパーティーに参加してくれました。
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我が家の比較優位?

2009年02月20日 | 極楽日記

 極楽息子(小)がママのケーキ作りをお手伝いしています。と言っても残ったクリームを舐めているだけですけど。

 私は理科系の典型として専門以外のことが全くわからない「専門馬鹿」に陥らないよう、ニュースやサイトなどをできるだけ幅広く見るようにしていますが、このように仕事の能率が低い人にもそれなりの業務を分担することで全体の効率を上げるのを、経済学では「比較優位」と言って理論化しているらしいです。いや、「らしいです」は良くないですね。高校の政治経済でリカードのことは出たはずですから。もちろん本来は労働者の能力ではなく、国別の産業の生産効率を比較したものです。

 2種類の業務しかこなさない会社があったとします。複雑な業務と、単純な業務です。新型のパソコンとソフトウェアを使えば1日に複雑な業務だけを2件こなせます。単純な業務だけなら5件です。これに対して、古いパソコンとソフトウェアでは複雑な業務だけなら1件、単純な業務だけなら3件こなせます。

 この際、古いパソコンはどちらも遅いから仕事を回さないことにすると、全体の処理可能な業務が減ってしまいます。ではどのように割り振ればいいか?新しいパソコンでは複雑な業務に単純な業務の2.5倍の時間が掛かるのに対して、古いパソコンでは3倍です。これは複雑な業務に新しいパソコンがより向いていると言えるのですが、逆に言えば単純な業務には古いパソコンが「比較的」向いているとも言えます。つまり古いパソコンは単純な業務専用にするのが全体の効率がいいという結論が出ます。

 だから職場で仕事のできない人に「楽な仕事ばっかりしやがって!」と腹を立てるのは筋違いで、無能な人が難しい仕事に手を出せば一層の非効率を招くことになります。まあ、会社としては「比較優位」で社員をうまく使えばいいのですが、難しいことを押し付けられる当人には有難くない理論ですね。

 それに、「比較優位」が成立するには条件があって、上のパソコンの話で言うなら、パソコンが業務量を制限する要因になっており、簡単に改善できないこと、またパソコンを使うオペレーターなどの他の制限要因は満たされていることが前提です。だから上の話では、実際にはパソコンを買い換えるのが一番手っ取り早いでしょう。それに今は深刻な不況に向かっており、どこの企業も「比較優位」を持ち出すまでもなく受注が不足しています。

 こんな時には企業本位で考えれば、業務量に見合った生産力になるまでリストラを断行するのが合理的なんでしょうが、まともなセーフティーネットのない現状では労働者の方が堪りません。賃金レベルの引き下げと共に雇用を確保するワーク・シェアリングしか解決策はないのでしょうか。私のような病理医なんて、全国的な人手不足それも若手不足で逆の意味で先行き不安なぐらいなので、よく探せば人材を必要としている産業はたくさんあるようにも思うのですが。
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野球の練習中

2009年02月19日 | 極楽日記

 おもちゃのバットで野球ごっこをしています。昔と違って野球の人気は落ちているはずですし、極楽息子(大)も最近サッカークラブに入ったぐらいなので野球が一番ではないのでしょうが、バッティングは面白いと思ったようです。

 私は平日にテレビで野球が見られる時間にはほとんど家にいませんので、息子も野球中継は見ていません。多分、詳しいルールも知らないでしょう。構えも自己流ですね。

 大きなゴムボールなんですが空振り。でも至近距離からなのでタイミングが難しいです。ある程度のレベルになると、野球よりソフトボールの方が投手優位になるそうで、ボールのスピードが野球より落ちても距離が短いことでタイミングを外しやすくなるからです。従って息子にバッティングの素質があるかどうかは保留です。
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地上デジタル支援金は「バイ・ジャパニーズ」か

2009年02月18日 | たまには意見表明
 NIKKEI NETによれば(記事引用の魚拓)、自民党は景気刺激策として地上デジタル受信機(主力は地デジテレビと思われる)を購入する世帯に支援金を配布することを検討しているようです。

 今年になって初めての地上デジタル普及率調べで、目標を大きく下回る50%未満の数値に危機感を抱いてのことでしょうが、この「地上デジタル支援金」の効果は巨額(まだ地上デジタル機器を買っていない約2,500万世帯に2万円ずつ配布すると5,000億円!)の財政出動に見合うものでしょうか?いや、そもそも実現可能でしょうか?

 2月4日の衆院予算委員会で麻生首相はアメリカの景気対策法案に「バイ・アメリカン条項」が含まれていることを「WTOの原則に反している」と批判したばかりです。17日のクリントン国務長官との会談でも、「世界1位と2位の経済大国としての責任」が強調されたはず。底の知れない不況を1日でも早く脱するために、世界中が痛みを分かち合って保護主義と対決しようというこの時に、こんな「バイ・ジャパニーズ」政策を打ち出したりしたら、日本政府は世界の信用を失います。

 「テレビを買うことがどうしてバイ・ジャパニーズなのか?」という言い訳はアメリカに通じません。地上デジタルの基本仕様である暗号化とB-CAS社による認証システムは、日本の「官民複合パラダイス」にたてつく外部勢力を徹底して排除する非関税障壁だからです。地上デジタル受信機を日本で合法的に売ろうと思ったら、利権を持つ日本の電器メーカーや放送局のフロント企業であるB-CAS社の認証を受けて、B-CASカードを発行してもらわない限り不可能なのです。

 この競争阻害システムにより、安価な受信機を世界で販売しているアジアの企業は日本市場に本格参入できません。デジタルテレビを安価にパソコンに組み込みたいDELLやマイクロソフトも、日本では高くて使い勝手の悪い日本仕様に合わせざるを得ません。「地上デジタル支援金」が支出されたところで、消費者は世界に流通している安価な製品を買うことができないのです。

 アメリカのテレビ受信機メーカーは日本との競争に敗れて長らく壊滅状態だったのですが、最近はファブレス企業であるVIZIOが台湾企業の協力により安価な液晶テレビで北米のシェアを確保しており、日本への進出をうかがっています。日本のテレビ市場から不公正なやり方で同社を排除すれば、恐ろしい結果が待っていると考えるべきです。この点から国内メーカー限定の「地上デジタル支援金」など不可能ではないでしょうか。

 仮に「地上デジタル支援金」が可能だとして、その経済効果についても疑問があります。日本でデジタルテレビを作って売っているメーカーは何社あるでしょう?パナソニック、ソニー、シャープ、東芝、三菱、日立、ビクター、三洋、ナナオ、飯山、DXアンテナ、(パイオニア)、…。とにかく多過ぎるんです。

 かつて日本が世界に誇る基幹産業だった家電は、今や生産性の極めて低い構造不況業種です。理由は、どこも同じような物を作っていて競争力がないから。日本のメーカーが束になってもメモリではサムソンに勝てず、携帯電話ではノキアに勝てず、ミュージックプレイヤーではアップルに勝てず、という非効率を続けています。

 この業界を再編して世界で戦える体質に作り直すのが先決であって、斜陽産業にそのまま補助金を投入したところで(アメリカの自動車メーカーみたいに)ひとときの延命措置になるだけです。B-CASのような非関税障壁に守ってもらおうという家電業界のもたれ合い体質を排するためにも、デジタルテレビの市場は海外に広く開かれたものでなければいけません。

 ここまで地上デジタル受信世帯が伸び悩んできたのは、日本の消費者はデジタル放送の恩恵を正しく享受することができないため、高額の支出を伴ってまでデジタルに切り替える世帯が少なかっただけのことで、解決すべきより大きな問題はテレビの値段ではなく「テレビ放送のあり方」です。的外れの支援金政策に反対します。
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ひっしょうだんごけん

2009年02月18日 | 極楽日記

 大好きな「ぜんまいざむらい」のだんご剣を買ってもらいました。

 テレビのぜんまいざむらいは「必笑だんご剣、受けてみよ!」と叫んでだんごを飛ばすのですが、極楽息子(小)はまだ言えないので「ひっしょうだんごけん、うてめきよ!」と剣を振り回しています。

 ちなみに「ぜんまいざむらい」は「じぇんまい」、「かぶと虫」は「かむとし」、「カマキリ」は「かますり」、「動物」は「どうつぶ」、「ゆきだるま」は「ゆきだむら」としか言えません。従姉の茉莉(まり)ちゃんは「まりちゃん」ですが茉莉ちゃんのママは「まりまりちゃん」だそうです。
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カローラは前世紀の遺物か

2009年02月17日 | 自動車

 都合で代車のカローラ(アクシオ)に乗る機会がありました。7-8年前に故障したヴェントの代わりに借りて乗って以来です。せっかくなのでドライブした感想など。

 走行距離17,000kmちょっとなので新車の香りも抜けないのが普通ですが、このクルマはタバコ臭くて弱りました。「喫煙ご遠慮下さい」との札が貼ってあるにも関わらず、あてつけのように内装に焦げが作ってありました。外に出てみるとホイールキャップがかなり削れています。こちら側はグッドイヤー、反対側はトーヨーだったのも奇妙で、かなり荒く乗られていることがわかります。

 このクラスのセダンはほとんど若い人に売れず、オーナーは高齢化しているようです。お爺さん向きのクルマにしてはランプの造形など近代的で、なかなかおしゃれです。全体の形はやぼったいので、ワンポイント装飾のついたゴルフウェアみたいな感じですね。まさしくお爺さん用。

 バンパーに見えるような小さな傷が何箇所かにありました。ボディのプレスや成形したバンパー、ランプなどの工作精度は非常に高く、トヨタはこれをもって「プレスが波打ってるドイツの高級車よりも品質は高い」などと言っていたこともあります。

 もちろんプレスの精度やプラスチック部品の精度だけで品質が決まるはずはなく、これは単にトヨタがプレス面の平滑さを最優先した結果に過ぎません。カローラより基本部分の工作精度がずっと高いはずの新幹線やジェット機でも外板はよく見ればわずかにうねっていて、こうした精密機器でも(強度に関係のない)外板のうねりなんてたいして気にしていないことがわかります。

 航空機グレードの品質の高いアルミ合金は硬くて成形しにくいし、圧力や温度の変化である程度変形することを前提にしているため、わざわざ無駄なコストを使ってまで面をきれいに出さないだけのことですね。航空機ではないにしても、ドイツ車をプレスする人の関心は外板の強度と組み付け精度にあって、それに関係のない表面のわずかなうねりには興味がなかったのでしょう。これも最近は気を遣うようになったらしく、トヨタ車とほとんど区別できなくなっています。

 ナンバープレート左上の小突起はバックモニターのカメラです。2006年10月にモデルチェンジしたカローラ現行モデルからは全車に標準装備という思い切ったことをしています。カローラのユーザーは高齢者が多いので、この手の装備には需要があるのでしょう。

 バックモニターの画面はナビと兼用で、ギアをバックに入れると切り替わります。ちょっと使ってみましたけど、視野が狭くてほぼ真後ろしか見えないため、車庫入れにはあまり役に立ちません。カローラはミニバンと違って後方視界がいいので、首が普通に回る人ならこの程度のバックモニターはいらないと思います。最新のアラウンドビューモニターマルチビューカメラシステムなら全体像が掴めるので多くの人に役立つのでしょうが、まだ標準装備できる値段ではありません。

 簡単で間違えようのないエアコンスイッチはいいと思います。高級車ほどボタンが増えてわかりにくくなるのは不合理です。

 このクラスのセダンにジグザグゲートが必要なのでしょうかね?カタログを見ると、いつの間にかカローラもCVTになっているようです。しかし走らせてみると、発進で急に飛び出す特性に加えて、低速域で速度を落とすと過剰なエンジンブレーキが掛かる設定になっており、無段変速とは逆に変速の段数が少ないような錯覚を抱きました。市街地を走っていると、加減速のたびに「ぐいん、ぐきん」と予想しにくい速度変化があり、加えて足回りのダンピング不足からピッチングが誘発され、決して快適なクルマと言えませんでした。トヨタの看板であるカローラにしてこの完成度の低さは何だろう、と疑問に思ったほどです。スロットルの設定も問題なのでしょうが、少なくともこのCVTはいただけません。

 カローラのターゲットである地方のお年寄りはマニュアルに慣れていますから、現行カローラを買われるならマニュアルをお奨めしたいと思います。私の義父も最後のクルマはカローラのマニュアルでした。動力性能は全く不足を感じないので、丘陵や山岳地帯でも大きな不満は出ないでしょう。

 乗り心地は昔に比べればやや固くなった感じがしますが、それは本質的な問題ではありません。トヨタの場合、固いとか柔らかいとか言う前に無駄な動きが多く、姿勢が安定しない悪癖は相変わらずです。人間が走ることを考えてみて下さい。脚力のあるスポーツマンは大きな衝撃に強いですが、細かい走路の凸凹にもうまく対応するでしょう?カローラのサスは寄る年波に勝てないお爺さんの脚という感じで、固いと言うより動きが渋いと思います。少しばかりの路面のうねりでも吸収できずによろける様は、いかなる基準でも褒められません。

 とてもシンプルなメーター。原付スクーターと変わりません。これで不便はありませんが、もう少しオーナーの気持ちになって欲しいですね。トヨタは今まで膨大なデザイン資産の蓄積があるはずですから、例えば昔のクラウンのインテリアをモチーフにカローラを作るようなこともできるはずです。この手法はベンツなどが得意にしていて、昔からのファンに好評だそうです。若い頃クラウンに乗っていたとか、欲しかったけど買えなかったという年配のお客に喜ばれると思うんですが。

 それにしてもトヨタは、操縦性と乗り心地についてきちんと考え直すべきです。戦後、トヨタが国内市場を押さえた原動力になったのはタクシー用の車両で、そこではダンパーなんて安くて長持ちすれば良かったのでしょうが、高速道路すらなかった時代の操縦性や乗り心地を21世紀に持ち込むなどどうかしてます。

 クルマに興味のない人(つまりクルマを評価できない人)が最大の顧客層であるトヨタにとって、操縦性や乗り心地を根本から変えてしまうのは冒険ですが、「カローラ」の名前だけで買ってくれる昔からの顧客層は年毎に減っています。乗用車の市場そのものが縮小していく昨今、販売店のマンパワーに頼ったコストの高い販売手法も長くは続けられないでしょう。トヨタももう少し誰にでもわかるクルマ作りができないと、国内市場ですら決して磐石ではないと思います。
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極楽家の2月14日

2009年02月16日 | 極楽日記

 極楽妻手製のケーキです。シフォンケーキがベースになっています。

 極楽息子(小)が大喜び。だいたい結末がわかります。

 最初はおとなしく自分のを食べていますが、これで収まるはずがありません。

 ケーキを作っている間にクリームをかなりつまみ食いしたので、わざとクリームなしのを与えたのですが、それで止まるはずがないですね。

 やっぱりこうなりました。おいしそうに食べてくれるのは嬉しいことです。
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猪高緑地の2月

2009年02月13日 | 極楽日記

 2月11日は暖かくなったので猪高(いだか)緑地公園で遊んできました。同じような家族連れが次々にやって来て、春が近いなあと実感します。

 らせん形の滑り台です。ここの遊具は安全第一なのであまり滑りません。8歳の子にはつまらないでしょうね。

 滑るだけでは退屈なので、びっくりさせようとして下で待ち構えています。サービスのいいお兄ちゃんなので、喜んで弟の相手をしてくれるのは有難いです。

 こんな忍者の砦みたいなのもあります。中身はただの展望台ですけどね。高台なので名古屋市内が見渡せるはずなのですが、周りの木が茂っていてあまり見えません。砦としてはちょっと高さが足りないかな。
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お兄ちゃんの勉強部屋

2009年02月12日 | 極楽日記

 小学校2年生の極楽息子(大)は友達に触発されたのか勉強机が欲しいと言い出しました。でも2階の子供部屋はおもちゃに占領されており、とても勉強する雰囲気じゃありません。机を置いても物置きになるのが目に見えているので、台所の一角を勉強机に使わせることにしました。自分で建てた家じゃないのでわかりませんが、本来は家事用の作業台なんでしょうね。

 極楽家の息子たちはまだ親と一緒に寝ているので、子供部屋にはまともな冷暖房がないし、窓も断熱ブラインドを付けていないので冬はとても寒いです。台所なら暖かいし、いつもママの目が届くので安心です。じいちゃんに蛍光灯スタンドを買ってもらい、立派な勉強部屋の出来上がりです。私も受験勉強は居間のコタツでやっていたので、これで機能的には不足がありません。どっちかと言うと本人より極楽息子(小)の方が喜んでいますが。
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ボクが主役

2009年02月10日 | 極楽日記

 極楽家にじいちゃんとばあちゃんが遊びに来たので賑やかです。

 ここが極楽息子(小)の特等席です。子供は遊んでくれる人や甘い人のところをよく知っていますから。

 ママがシフォンケーキを焼いてくれました。食感が軽いので、食の細いじいちゃんとばあちゃんにも好評です。

 元気一杯の二歳児はいつも家族の中心です。
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公園日和

2009年02月09日 | 極楽日記

 日曜日は少し暖かかったので、日進市竹の山の公園に遊びに行きました。まずはウォーミングアップから。

 いつもの猪高緑地は安全志向であまり滑りませんが、この滑り台はよく滑るのでスピードに注意しましょう。

 ぶらんこも楽しいですね。新しい公園なので遊具の状態は良好です。

 この斜面でも滑れるようになっています。しかしコンクリートなので、程々にしないとお尻が擦り切れそう。

 遊び疲れたら人気のパン屋さんに寄って帰りましょう。パンの質は悪くないのですが、値段の割りに小さいので、ここのパンだけでお昼にしようとすると、1人で1000円を突破してしまいます。すぐ裏にセキスイの100区画を越える分譲地も売り出され、まだまだ人口が増えそうなので他のパン屋さんは出店のチャンスですよ。
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