いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

我が家のゴーヤー

2007年07月31日 | 極楽日記

 暑くてもさすがにゴーヤー(ニガウリ、ツルレイシ)は元気いっぱいです。花や実の着き方は、小学校の頃に育てた糸瓜(ヘチマ)に似ています。どちらもウリ科ですから親戚になるのでしょう。盛んに蔓を延ばして巻き付くので、奥の方はごちゃごちゃの毛糸玉みたいに混乱しています。日当たりが悪くなるので、支柱を立てて少し整理することにしました。

 こちらが実です。このまま放置すると黄色くなって割れるらしいです。食用にするのは未熟な実なんですね。
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しーちゃんとそうし君

2007年07月30日 | 極楽日記

 いとこのしーちゃんとそうし君が名古屋に遊びに来ました。転勤でロンドンから帰国して、名古屋と鳥取に寄り、久留米にお引越しという強行軍です。さすがにそうし君は疲れてご機嫌斜めでした。平日なのであまり相手できなくてごめんね。
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電波とナンバーはオークションで

2007年07月27日 | たまには意見表明
 放送局の電波利用料値上げが検討されているようです。電波(もっと正確には電波の利用権)は技術の進歩によって拡張可能な資源ですが、それでも無限ではありません。国民の貴重な財産なので、有効に利用されるのは大事なことです。

 今まで電波から最も多額の収益を上げてきたテレビ局は、昔からの既得権で広い帯域を占有する割に利用料が安く、驚くなかれ電波利用料の9割は携帯電話(キャリアと利用者)が負担していました。これを受益に応じて是正しようというのですから、まともな話だと思います。

 日本の電波利用は主に免許制になっていますが、どの帯域をどの用途あるいは業者に割り当てるかというのは総務省の裁量であって、市場原理が働いていないことが既得権的な非効率を生んでいるという指摘があります。

 有効に使って収益を上げる見込みがあるのなら、広い帯域を使って多額の利用料を国に支払えば良いし、既存テレビ局のように必要帯域がむしろ狭くなっているのなら、空いた帯域を返上して他の業者にビジネスチャンスを与えればいい。商業地取引のような自由な市場が存在しないから、電波の有効利用と言うよりも監督官庁との癒着が進んでしまう。従って周波数割り当ては「裁量」ではなくオークションで。当然のことです。

 電波利用ほどの利権はありませんが、もう1つオークションを導入して頂きたいのが自動車の登録番号。つまりナンバーです。規制が緩和されて、希望番号を抽選できるようにはなりましたが、香港(中国)のように希望番号を自由にに入札できるようになれば、余裕のあるユーザーやどうしても希望番号が欲しいユーザーには朗報でしょう。香港では高いものになると数千万円の値段が付くそうで、政府の貴重な財源になっています。警察官の増員が予算の制約で難航している現在、検討の価値は大いにあると思います。
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簡単バーベキュー

2007年07月26日 | 極楽日記

 庭とグリルがあれば気軽にバーベキューができるので、収穫したジャガイモを焼いて食べています。外で食べれば、凝った料理がなくても十分楽しいです。
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月に願いを

2007年07月25日 | 極楽日記(Hall of Fame)

 今度は月面の絵です。今回の「宇宙の日」作品募集のテーマが「月に願いを!」なので、月面開発の絵になったようです。月にもちゃんと学校があるんですね。重力が弱いので、体育の時間は大ジャンプなどをして怪我をしないように気を付けないといけません。
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唇滅びて歯寒し

2007年07月24日 | たまには意見表明
 ついに法律で明示された地上アナログ放送の停波期限までちょうど4年、ということで新聞でもネットでも関連記事が目に付きます。総務省の責任で放送局側の整備が着々と進んでいるようですが、問題は受信する方です。今の普及ペースでは期限に間に合わない世帯が千万単位で出てくる恐れがあるからです。総務省としては何としても消費者に機器整備を促したいところですが、逆に「買い控え」を誘発するようなニュースが目立ちます。

 タイトルは「唇滅べば歯寒し」とも言いまして、原典は中国です。唇と歯は助け合いの関係にあり、動きが干渉して邪魔になることがあっても、片方がなくなれば残った方ももたない、という意味の諺です。

 放送番組やレンタル、あるいは販売されているDVD、ビデオなどのコンテンツを制作し販売する側の放送局や音楽産業(まとめて著作権者)とテレビや録画・録音機材を製造販売するメーカー団体(代表してJEITA)はコンテンツの普及を通じて長らく協力関係にあったはずですが、このところ非常に険悪な空気になってきました。

 HDD付DVDレコーダーのコピー制限、通称コピーワンスは明らかにレコーダー販売の妨げとなっており、ユーザーに後押しされる形でJEITA側は見直しを希望していましたが、「コピーガードを外すと海賊版流通の温床になり著作者の権利が守れない」とする著作権者側は交渉の席に着きませんでした。実はコンテンツを創造する著作者と、その権利を享受する著作権者とは違います。著作権者はこうした論理のすり替えで、今まで視聴者を欺いてきました。ややこしいですが、彼らが守りたいのは著作者の権利ではなく、著作権者の権利です。

 このままコピーワンスが定着し、レコーダーの販売が先細りになるのと並行して、電波によるテレビ放送やコンテンツ販売も先細りになるのかと思われたのですが、総務省の後押しで何年越しかの交渉がやっと一応のまとまりを見せました。それが「コピー9回とムーブ1回。ただし孫コピー不可」というコピーワンスに毛の生えたような緩和策です。これでどの程度視聴者が騙されるかが問題なのですが、早くも批判が出ているようです。

 孫コピーができないということは実質的に編集ができないということです。また、この案では、コンテンツのコピー回数をどこかにカウントする機能が必要なので、現行のレコーダーの制御ソフト(ファームウェア)を大幅に変更する必要があります。恐らく今まで市場に流通してきた280万台(JEITAによる統計)の地上デジタルチューナー付レコーダーでは緩和の恩恵がほとんどないと予想されています。

 これでは、地上デジタル対応レコーダーを購入しようとしている人は、緩和策対応機が出るまで待とうとするでしょう。並行して検討されてきた(らしい)、B-CASカード不要のデジタル機器も製品化が待たれており、それでなくても買い控えが起こりやすい状況なのです。今でさえ4年後のアナログ停波に間に合わないほど代替が進んでいないのに、それに輪を掛けた問題続出でメーカーは新製品を投入しにくい状況です。

 しかも著作権者とJEITAの綱引きはまだ終わったわけではなく、更に混乱する可能性もあります。それにしてもこのような国民多数が利害を有する政策が、利権者同士の会合で決まってしまうこの国の政治もどうかしています。一応、消費者団体も交渉に参加しているようではありますが、その「消費者団体」は我々一般消費者の意見を汲み上げようとはしていません。主張しているところを聞いてみると、消費者と言うよりは教育関係者などのようです。これで「消費者も納得した」などと片付けられたらかないませんね。

 今のところ、コンテンツの消費者である一般視聴者の立場に近いのがJEITAです。著作権者はこのJEITAを叩いて悪者に仕立て上げることで、厚かましい過剰権利の主張を通そうとしているようです。こんな乱暴な言い方はしたくないのですが、消費者の代表もなしに負担だけさせられる不合理は民主主義の原理に反しています

 JEITAを攻撃して、世界でも珍しい一般地上放送の完全コピーガードを維持したところで、視聴者が地上デジタルにそっぽを向けば、受信機やレコーダーは売れませんし、機材に依存してきたコンテンツも売れません。著作権者はJEITAに参加する機器メーカーを衰退させておいて、自分は生き残れるとでも思っているのでしょうか?まさに「唇滅びて歯寒し」です。

 不十分な緩和策ではデジタル受信機の普及は進みませんし、既存のレコーダーも救済できません。JEITAとしては消費者の不満をバックにより強い交渉に出たいところですが、著作権者も強硬です。

 この膠着状態を打破するためには、やはり圧倒的に数の多い一般視聴者の代表を入れるか、一時休戦して広く視聴者の意見を汲み上げるかするべきです。視聴者は組織化されていないから参加させにくい、ということなら、視聴者に最も立場の近い家電小売業界の代表を入れたらどうでしょう。ヤマダ、コジマといった大規模小売業は、流通業全体の中でもトップランクに近いほど成長しており、彼らの意見を無視してデジタル家電の普及を図ることなど不可能です。今までこれと言って政治的な権力を行使して来ませんでしたが、今回は視聴者に代わって現場の声を総務省に届けて欲しいと願います。ヤマダ電機さん、ご一考願えませんか?
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鍵盤を歩いてみれば

2007年07月24日 | 極楽日記

 じいちゃんが悪乗りして極楽息子(小)を鍵盤の上に乗っけてしまったので、喜んで鍵盤の上を歩いています。

 本当は上の人形が目当てだったのかも。
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アサヒビール名古屋工場

2007年07月23日 | 極楽日記(日帰り)

 アサヒビール名古屋工場の「親子見学ツアー」に行って来ました。これは見学コースの入り口になっているクラシックな造りのホールです。

 中は立派な陶板画が展示されています。収穫と醸造の喜びを描いた、いかにもビール屋さんらしい題材です。ツアーガイドからは何の説明もありませんでしたが、かなりの大作なので、これを素通りするのはもったいないですね。

 このホールを2階に上がると、ビールを缶に充填する生産ラインが見下ろせます。「ビールの原料」とか「工場のリサイクル」といった見学用の展示も多数。醸造に使っている二条大麦と乾燥ホップをお土産にもらいました。展示してある乾燥ホップって、やっぱり香りがほとんど抜けています。これでビール造りねえ。刺身は粉ワサビで十分という人にはいいのかも知れませんが。

 ツアーの最初に穴埋め問題のついたプリントが配られて、ツアーに参加してしっかりガイドさんの話を聞いていると正解できるようになっています。夏休みの自由研究も想定していたみたいですから、製品だけでなくビール産業として社会の理解を得ようと懸命なのがわかります。

 それでも工場内部は撮影禁止なので、外から写すしかありません。考えてみれば、工場見学と言っても缶や壜に詰めるラインを見ただけでした。ビールが本当に造られているのはこのタンクの中。主役は機械でも人間でもなくビール酵母です。小さな造り酒屋とは違いますから、このタンクの中までは見せてくれません。

 ツアーが終わると、皆さんお楽しみの試飲です。しかしその前にアサヒビール所有の山林の間伐材でネームプレートを作りましょう。企業イメージを上げるには環境対策が大切です。

 試飲は宴会じゃないのでビール3杯まで、はいいのですが、スーパードライと黒生の2種類しかありませんでした。どちらも昔からの銘柄なので、今更試飲と言うのも合わない気がします。もっと新製品とか出せばいいのに。もちろん子供はアサヒ飲料のジュースやお茶が試飲できました。

 東海地方も梅雨明けしたのか、とても暑い1日でした。せっかく飲んだビールも、歩いて駅まで行く間に抜けてしまいましたよ。
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ボクの脳の働き

2007年07月20日 | 極楽日記(Hall of Fame)

 少し不気味な絵ですが、極楽息子(大)が脳の機能分担について描いてみたものです。理化学研究所 脳科学総合研究センターの創立10周年を記念した絵画コンクールに応募するためのもので、テーマである「脳科学」がどんなものかわかりにくいので苦労していたようです。

 結局は脳を使って自分がどのようなことを考えているかを描き並べてみました。かなり理想化した構成になっていて、本当のところはDSのポケモンゲームが頭のほとんどを占領している毎日です。
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にじのおんがくかい

2007年07月19日 | 極楽日記(Hall of Fame)

 伏見のヤマハに展示されている極楽息子(大)の絵を見に行って来ました。楽しそうな音楽会の絵ですが、小さい頃に遊んでいたおもちゃにこんなのがあったような。そうそう、ローヤル株式会社の「お空の音楽隊」でした。今はモデルが変わって、「光る動物ドレミ隊」だそうです。

 こっちは他のコンクール用に、未来のロボットを描いた絵です。子守をしてくれるロボットなのですが、極楽息子(大)よりむしろママの願望が反映されています。
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まとまらないコピーワンス緩和

2007年07月18日 | たまには意見表明
 さて、当面は村井純さんの音頭取りで「コピー回数緩和、ただし孫コピーなし」で合意するのかと思われていたデジタルビデオレコーダーの仕様が、また混乱してきました。著作権者の団体が総出で緊急声明を発表しJEITAを批判、というのですから穏やかではありません。相当に強い態度に出ています。

 JEITAというのはテレビやレコーダーなどの機器を作っているメーカーの団体ですね。総務省の情報通信審議会を巡って著作権者団体とJEITAの対立が鮮明になってきました。総務省や文化庁は、組織されていない一般エンドユーザーなど相手にもしてくれませんから、著作権者団体と互角に渡り合える最大の交渉相手がこのJEITAです。

 デジタル放送の暗号化やコピーワンスで著作権者団体に大幅に譲歩したメーカー団体が、今度は著作権者団体と折り合おうとしないのですね。もし著作権者団体が、「今度も強気に出れば有意な交渉になるだろう」と期待しているのなら当て外れです。視聴者の多くに十分な情報がなかったコピーワンス導入時と違って、今の視聴者はコピーワンスの不便を散々味わっていますし、外国の状況もわかっていますから。

 メーカーの事情は簡単です。デジタルテレビもレコーダーも売れていませんから。そりゃ少しずつは売れていますよ。でも古くなったのを更新するという消極的な需要が主体であり、地上デジタル導入時にメーカーが期待したような積極的な消費行動には繋がっていません。メーカー団体にしてみれば、「コピーワンスで多少不便になっても、デジタル化の高画質の魅力で高額商品が売れる」と読んだからこそ著作権者団体に大幅譲歩してコピーワンスで手を打ったのです。それが売れないのですから、今度こそは小出しの緩和策では納得できないでしょう。メーカーの声は消費者の声でもあります。

 そう考えると、この「緊急声明」とやらの独善的な調子が目に付きます。「JEITAはコピーワンスの見直しを望んでいないのでは」なんて、寝ぼけるのもいい加減にしましょう。視聴者に宣戦布告をしたのは誰だったのでしょうか?「海賊版は“海賊版業者”が作るものというのは過去の話。デジタル機器に詳しい若年層も増え、一部の不届き者の愚行でなく、だれしもができうるものだ。」という日本音楽事業者協会(JAME)の「視聴者性悪説」には気分が悪くなります。理屈としては正しくても、もう少し言い方というものがあると思います。コンテンツの対価を支払っている一般視聴者について、「顧客」という概念はないのでしょうか?

 このJAMEというのは感心するほどがめつい団体で、HDDなど汎用のストレージからも補償金を、という運動の先頭に立っています。コンテンツのお陰で機器が売れるのだから、メーカーがコンテンツホルダーに補償金を支払うのは当然なんだそうです。それじゃ、機器のお陰でコンテンツが売れるのだから、JAMEは売り上げの一部を機器メーカーに補償してはどうですか?JAMEは「世の中は持ちつ持たれつ」ということが全くわかっていないようです。有料コンテンツをコピーしていないHDDにも課金なんて、ともかくHDDがそこにあればカネが取れるとでも思っているのでしょうか?これでは暴力団の「みかじめ料」と変わりません。

 芸団協の「たとえ製品がラインに乗った後だとしても、必要とあれば見直さなければ」という言い方は、もうメーカーに喧嘩を売っているとしか聞こえませんね。レコーダーを買うたびに録画回数の制限が違うなんてことになれば、市場はこの上なく混乱します。誰も新製品なんか買いませんよ。レコーダーやディスクが売れて、応分の録画補償金が欲しいならアメリカ並にコピーフリーにするか、せめてJEITA案のEPNにならなければ整合性がありません。EPNならコピーワンス機でも内部のソフトウェア(ファームウェアと言うらしいです)書き換えで対応できるものが多いそうなので、既にコピーワンス機を買ってしまった視聴者を救済するにはEPNが最も合理的なのです。

 地上デジタル普及を急ぐ総務省の意向を受けて、とりあえずは決着と見えた仕様もまだ動く可能性があり、それにつれて製品の発売もずれ込むことが予想されます。私は編集のできないコピー回数緩和なんて有難くないので、緩和対応機が発売になったら、昔のVHSダビング用に在庫処分のコピーワンス機でも狙おうと思っていたのですが、どうやらお預けになりそうです。まあ、地上デジタルの普及が遅れるのは一向に構いませんが。

 それにしても実感するのが、「一度譲歩した後に取り戻すのは至難」という昔からの真理ですね。著作権者団体のような利権団体を相手にする際は、譲れば譲るほど新しい権益にしがみ付く人が増えるので、次の交渉ではより一層の譲歩を迫られます。今にしてみればメーカー団体が最初に譲歩し過ぎたのは大きな誤りでした。外交にしても、予算配分にしても、これと同じような交渉失敗をして既得権を作ってしまう例が多いのではないでしょうか。
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「ETCからお金を取って地デジを整備しよう」

2007年07月18日 | たまには意見表明
 私は基本的にノンポリなので、「たまには意見表明」と言うほどにしか政治関係に興味を持つことはないのですが、最近は総務省がいろいろやってくれるので、呑気に構えていられなくなりました。今度はETCに利用料が掛かるという読売新聞の記事です。

 地上波テレビ放送の地上デジタルへの強引な切り替えは明らかに拙速であり、これまでも放送局の陰に隠れてコピーガードを導入するなど、視聴者不在で政策が進んできました。地上波放送のデジタル転換には膨大な予算が必要なのですが、どこから予算を捻出するのかと思ったら、今度はETC利用者に負担させようと思っているらしいです。これが確かな情報だと言うのは、こともあろうに経済産業省が噛みついているから。いくら縦割り行政で「隣は何をする人ぞ」のお役人社会でも、これだけ不合理なことをされては黙っていられないというところです。

 ETCの電波利用料については3年前にも話題になっているのですが、この時は総務省の係官がのらりくらりとかわしています。汚いですねー。「徴収しない」と言い切らずに、「(今のところ)徴収案の非対象である」などとごまかして、その舌の根も乾かない3年後に具体的な政策になって出てくるんですから。

 まだ具体化してないって?そんなはずはない。役人同士でお互いの思考経路を熟知している経済産業省からクレームが付いたのが何よりの手掛かりです。一般国民が抗議したところで、「そんな話は出ていない」とはぐらかし、根回しが済んで実行段階になってから「もう決まったこと」と利権者以外を門前払いするいつもの手口でしょう。

 手続き的なことはともかく、ETC利用者への電波利用料課金が不合理なのは、微弱電波であり帯域を占有するわけではないという3年前の総務省自身の説明に加えて、ETC利用者は、現在総務省が巨費を投じて整備している地上デジタル放送の直接の受益者ではないからです。電波帯域の占有に適正なコスト意識が必要などと言っていますが、それなら最大の受益者である放送局の電波利用料が法外に安く、電波利用料のほとんどが携帯電話から徴収されている不公平をどう説明するのでしょう。

 このような「取れるところから取る」「利益はファミリーで山分け」式の発想がまだまだ温存されていることに国民は怒りを表明するべきです。放送事業者間の競争を排して弱小地方放送局をそのまま温存する、古い「護送船団方式」は電波行政を亡霊のように支配しており、全国ネットのプログラムをわざわざコストが高くカバーエリアの狭い地上波で送信する仕組みは、彼らの「電波利権」を継承するためのものです。このために携帯電話やETCの利用者が上納金を出すいわれはありません。ETCの電波利用料徴収に反対します。
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急成長中

2007年07月17日 | 極楽日記

 日々歩ける歩数が長くなっている極楽息子(小)。毎日成長が実感できるわけですから、楽しくてしょうがないでしょうね。見るたびに大きくなっている夏の草花のような急成長です。

 縫いぐるみは大好きです。いつものパートナーはしまじろうですが、虫干しに出しているので今日はミッキーマウスと遊んでいます。
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地デジ9層倍

2007年07月13日 | たまには意見表明
 薬九層倍(くすりくそうばい)という四字熟語があります。昔から薬は原価に比べて売値が非常に高く、売れればぼろ儲け、という意味で使われます。今の薬はほとんどが開発費と流通経費ですから、製造原価がいくら、とか言ってもほとんど意味はありませんけどね。

 これに語呂だけ似た話が、地上デジタル放送のコピー制限を、悪評高い「コピーワンス」から「9回までコピー可能。ただし孫コピー不可」に緩和したらどうか、という総務省の関連業界への要請です。「著作権団体や放送局も歩み寄る見通し」ということはつまり、既得権をほとんど失わないということでしょう。他の記事では「10回まで緩和」となっているものもありますが大同小異です。

 「1回から9回に緩和」と言えば9倍も自由になったのか、と錯覚しますがさにあらず。HDDからDVDへのダビングができるだけで、孫コピーは作れません。従って、HDD上で編集したものをDVDに整理するとか、編集を繰り返して自分なりの保存板を作ることができません。例えば私がよく録画する格闘技関係では、2時間番組で正味の試合は30分そこそこなんてことが珍しくありません。だから編集できない子コピーばかりができてもたいして有難くないのです。また、レコーダーで録画しておいて、編集には機能の充実したパソコンを使うということもできません。アナログに比べれば不便はやっぱり不便です。

 そもそも無料の地上波にコピーガードを付加しているのは日本だけ、と読売新聞の論調は厳しいものがあります。他の大手新聞が系列の放送局に遠慮して記事すら載せないのに比べると、この単刀直入な姿勢は大いに評価できます。

 放送局が、このような一般視聴者をも権利侵害者として敵視するような姿勢を続ける限り、視聴者がインターネットテレビに期待するところは大きいでしょう。「あるある大事典」の失態を契機にわかったことは、スポンサーの花王が1回の放送当たり1億円もの広告費を支出していたにも関わらず、テレビCMの元締めである電通とキー局、下請を介して制作者であるプロダクションが受け取ったのはわずか860万円だったという驚くべき利権体制です。これに比べれば、「薬九層倍」なんて可愛いものではありませんか。

 下請クリエイターを安くこき使うことしか考えていない放送局が、「著作者の権利を守るためにコピーガードに理解を」なんて笑い話もいいところ。彼らは広告屋としての独占的な地位を守りたいだけです。1億円でいい番組作りを期待していたであろう花王も舐められたものです。

 踏みつけにされた視聴者とスポンサーの利害が一致する解決法とは何でしょうか?それがまさに、電通と既存の放送局を通さないインターネットテレビです。例えばソフトバンクがスポンサーを募って、海外から日本人向けにインターネット放送を始めたら?

 恐らく、オリンピックやサッカーワールドカップといった最強のコンテンツの入札が次にあれば、電波利権にしがみ付く旧勢力と、インターネットを武器とする新勢力の逆転を象徴するイベントになるのではないでしょうか。日本での放送権をめぐって、これまでにない巨額の入札が行われるでしょう。地上デジタルへの転換で体力を消耗した旧勢力に対して、新勢力は設備投資が遥かに少なくて済みますし、既存のテレビから家庭の娯楽における覇権を奪い取ろうというIT企業からの出資が期待できます。インテルやマイクロソフト、グーグル、アップルなどの資金力があれば、オリンピックなど有力イベントの放送権を独占して日本の民放キー局を一気に葬り去ることは十分に現実性があります。

 そんなシナリオを回避したいなら、コピーワンスと五十歩百歩の「9回まで緩和」や「10回まで緩和」ではなく、アメリカ並みのコピーフリーにするのが最善の選択です。ここで視聴者は甘い顔をせずに、腰砕けになった放送局や総務省を追い込んで、視聴者の側を向いた制度に変えさせるべきです。ええっ、どうせインターネットテレビで何でも見られるようになるなら地デジなんかどうでもいいって?まあ、そりゃそうなんですが。
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「おすもうさん」の悲劇

2007年07月12日 | 極楽日記(読書、各種鑑賞)

 元力士という経歴を生かして絵本や漫画を描く琴剣さんの代表作「おすもうさん」。将来を夢見て稽古に励む若い力士たちの日常が生き生きと描かれています。楽しい作品なのですが、ちょっと現状肯定が過ぎるかな、とも思います。大相撲のみならず日本の相撲はいくつも問題を抱えているからです。

 その問題の1つが顕在化してしまったのが、6月26日に時津風部屋の宿舎(犬山市)で起きた死亡事故です。稽古のダメージによる外傷性ショック、と言うと偶発的な事故のように聞こえますが、どうもその後の捜査では、昔から相撲部屋の陋習として知られる「しごき」によるものだったようです。

 「無理偏にゲンコツと書いて兄弟子と読む」と言われるように、兄弟子が寄ってたかって新弟子をしごく、いびるのは相撲部屋では当然のこととされてきたらしく、今でも残る「付け人」などの制度を見れば、相撲協会がこのような絶対的な上下関係を追認しているのがわかります。17歳の少年力士はこのような前時代的な慣習に押し潰されたとも言えるのです。

 相撲部屋はプロの力士を養成する機関ではありますが、昔から懐の深いところがあって、「あまり相撲向きじゃないけど」という少年を少なからず受け入れて来ました。関取になれるのはほんの一部、という厳しい世界である反面、行き先のない少年に寝食を与えて一人前に育て上げ、社会に送り出すという側面もあったのです。死亡した時太山(ときたいざん)はこの春に入門したばかりで、力士あるいはスポーツ選手としての実績はほとんどありませんでした。生活面で両親が不安を持っており、相撲部屋での躾を期待して入門させたようです。

 続報によれば、時津風部屋としては入門の事情を十分に汲んでおり、行き過ぎた稽古はしていない、としていますが、一方では遺族が遺体のあまりの惨状に目を覆ったとも言われています。時太山は何回か部屋から脱走しており、喫煙が止められないなど素行の悪さもあって、厳しくしてやろうと思われたのかも知れませんが、素人に毛の生えたような少年には過酷でした。

 この事件の影響もあったのか、名古屋場所の新弟子はついに1人もいませんでした。志望者が極端に少なく、単に体が大きいだけの少年を入門させなければならない現状を見ると、今回のような悲劇が繰り返される危惧は多分にあります。相撲部屋による力士の養成や社会との関わりについて、見直すべき時期が来ているのかも知れません。

 例えば、入門から一定期間は所属部屋によらず相撲協会がまとめて養成するとか、一部に学校方式を導入してフルタイムの拘束を止めるとか、時代に合わせた方法は考えられるのではないでしょうか。「親方と言えば実の親も同然」と過剰な責任感を背負っていては、今回のような「やり過ぎ」と縁を切れないように思います。
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