昼間は汗ばむような日もあるこの頃、名古屋ではあと9ヶ月ほど雪を気にすることはありませんが、この時期にスタッドレスが手に入りました。
ディーラーや専門店任せなら何も考えなくていいのですが、自分で選ぶとタイヤもホイールも規格がたくさんあるので調べることが一杯。せっかく勉強したので自分のための覚え書きを残しておきます。まずタイヤサイズは215/60R16で、これはウィンダムの指定と同じ。ある程度の違いは許容されるみたいで、同じ車種でもグレードによって違った大きさのタイヤが指定されている場合はよくあります。ガリットG4は
オーツタイヤの製品で、クルミの殻を混入した特殊ゴムで凍結路に食い付いてくれるそうです。能書きはともかく、選ぶなら信頼の日本製。
末尾の4213は、2013年の42週製造を示します。タイヤは減らなくても経年変化で劣化し、特にスタッドレスは古くなるとグリップが大幅に低下するためできるだけ早期更新を、と言われています。でもどの程度なら大丈夫?とYouTubeで「スタッドレス 中古」を検索してみると、ちゃんと実験映像を公開してくれています。
太平タイヤの実験によれば、新品より5年物、10年物と性能は低下していきますが、例え15年物であっても夏タイヤよりは格段に性能が上なので、まあ10年ぐらいは使えるのではないでしょうか。昔、親の代から物置にあった、コンパウンドの硬化したスパイクタイヤ(まだ禁止されてなかった)でスキーに行って危ない思いをしたことがあるのですが、現在のコンパウンドなら10年ぐらいは実用に耐えるはずです。
これがノーマルタイヤとは異次元の雪上、氷上グリップを生み出すトレッド面。パターンが細かいのですぐに冬用とわかります。ブロックが小さくコンパウンドが軟らかいため、かつてのスタッドレスはぐにゃぐにゃした感触が強くて、無雪路では非常に性能が低かったのですが、それもメーカーの開発研究により年々改良されているそうです。
ホイールはトヨタ純正ではなく社外品。Strangerは安売りアルミホイールでちょくちょく見られる製品名です。リム幅は6.5インチでウィンダムの指定通り。ただインセット(オフセット)が38mmで、ウィンダム指定の50mmと少し違います。現在の自動車のホイールは自転車やクラシックカーと違って、ハブと結合する面がホイールの中心ではなく、外側にずれています。もし昔のスポークホイールみたいに中心で固定することになると、作業性が悪くなったり駆動系のレイアウトに余裕がなくなったりすると思われます。この「ずらし」がインセットで、「50mmずらせよ」というハブに38mmしかずれてないホイールを取り付けると、12mmだけ指定よりホイールが外に出てしまいます。普通はこの程度なら許容範囲で、わざとホイールをフェンダーぎりぎりまで出すのを「ツライチ(面一)」と喜んでいる人もいます。ちなみにフェンダーからはみ出すと整備不良と見做されますが、違法改造車ではむしろ露骨にはみ出したタイヤを見せ付けてますね。
ボルト穴は5個で、穴と穴の距離を反映するPCDは114.3mm。これが違うと取り付けできません。ボルトとナットにも規格があり、ボルト径は12mm。ねじ山のピッチも各社で同じではなく、トヨタはP1.5です。もっとも、ホイールには穴が開いているだけなので、これは車体のボルトに合わせてナットを用意すればいいだけです。ややこしいのがこのナットで、ナットの下面、つまりホイールの穴に接する面の形状が3種類。トヨタ純正ホイールはワッシャ付きの平面ナットで締め付けますが、Strangerのような社外ホイールはワッシャなしのテーパーナットと言って、接触面が斜面になっています。互換性はありませんので一般的な社外ホイール用ナットを用意するしかありません。また鉄ホイールは接触面が球面になっていてこれも違います。ウィンダム純正のナットは平面座ですが、スペアの鉄ホイールも使えるように二段式の複雑な形状になっています。
国産車ではいずれも車体側がボルト、ホイール側がナットなので、車体に合ったナットを手に入れれば何とかなるのですが、輸入車では車体側がナット、ホイール側がボルトのやつが多く、指定のボルト径も異なることがあります。このため国産車より選択肢が狭く、値段も高くなります。加えて問題が作業性です。国産車のようにホイールを引っ掛けておいて適当にナットを締めれば装着できるのと違い、穴の位置をきちんと合わせないとボルトが入らないため、かなり敷居が高いです。輸入車のタイヤ交換はプロにお任せが無難ですね。