いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

ヤマハがベーゼンドルファーを買収

2007年11月30日 | 極楽日記
 朝のニュースを見ていたら、スタインウェイ、ベヒシュタインと並ぶピアノの名門、オーストリアのベーゼンドルファー社をヤマハが買収すると報道され、ちょっと驚きました。コンサート用のグランドピアノでは定評があったものの、売れ行きは低迷しておりヤマハの資本参加を受け入れたそうです。

 ベーゼンドルファーの生産規模は年産300台から400台と言われており、同じコンサート用の最高級ピアノを生産するスタインウェイが早くからアメリカに進出し、年産2,500台規模まで拡張した(それでもヤマハより2桁少ない)のとは対照的に、本拠地であるウィーンの古い工房でこつこつと生産を続けていたようです。今回の買収金額は23億円と推定されていますが、年産わずか300台の会社に対してこの金額は見合うものでしょうか?それとも安い買い物でしょうか?

 まずベーゼンドルファーはヤマハの資金で経営が安定しますし、世界中に拠点のあるヤマハの販売およびサービスネットワークを利用できますから、もう少し売り上げを増やすことができるでしょう。もう少し、と言うのは大幅な規模拡張を望んでいないだろうからです。世界各地のコンサートホールや音楽学校がスタインウェイを選ぶのは、高級ピアノ製品の供給とサービス体制で同社が優れた体制を整えていたからです。プロの道具はメンテナンスなしでは使えませんからね。ヤマハの協力でサービス体制がスタインウェイに並ぶのなら、ベーゼンドルファーを検討するホールも増えるでしょう。

 アコースティックピアノの販売は少なくとも日本では頭打ちです。しかし中国やインド、中東などが経済的に発展するにつれて、ピアノの需要も拡大すると予想されます。ヤマハのアジア市場攻略に当たって、ベーゼンドルファーのブランドは利用価値があるでしょう。

 ライバルであるカワイがスタインウェイのライセンスで「ボストンピアノ」を生産しているように、ベーゼンドルファーも中級ブランドに展開してくるかも知れません。ボストンピアノの場合はスタインウェイが主導なので、カワイは下請けとして生産するだけですが、ベーゼンドルファーの場合はヤマハがコントロールできるため、新しいブランドで大きな利益を上げることも見込まれます。

 またヤマハが世界先端を走る音源ビジネスでも、ベーゼンドルファーは利用価値があるでしょう。クラビノーバの高級ラインに「ベーゼンドルファー音源使用」となれば興味のあるファンは少なくないはずです。

 こうしたブランド価値を考慮すれば、世界最大の楽器メーカーであるヤマハにとって買収金額は高くないと考えます。むしろ、この金額ならどうして他の会社が手を出さなかったのだろうとも思いますが、これは安易な他業種による買収やブランドの乱用によりベーゼンドルファーの価値を下げられることを憂慮した結果でしょうね。ヤマハならコンサートグランドピアノでも新参ながら定評があり、ベーゼンドルファーのブランドを毀損することなく守ってくれるだろうと判断されたのだと思います。コラボレーションの成果が楽しみです。
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これで安心

2007年11月29日 | 極楽日記

 お兄ちゃんの帽子が気に入ったらしくて、自分で被って歩き回っています。家中を荒らし回って危ないことばかりするので、先日は階段を踏み外して頭に瘤を作ってしまいました。帽子を被れば大丈夫だと思っているのかも。
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関所ビジネスしかできないレコード会社は不要

2007年11月28日 | たまには意見表明
 私はロックをほとんど聴かないので名前しか知らないのですが、イギリスのロックバンド、レディオヘッド(Radiohead)が新作アルバムでレコード会社を全く使わないダウンロード販売を始め、話題を呼んでいます。何とダウンロード料金を自由設定として、「好きなだけ払ってくれればいいよ」としてあるらしいです。思い切った作戦ですが、これだけ話題になればプロモーションの効果は絶大だと思います。

 録音あるいは録画機材の進歩により個人レベルでも相当な品質のコンテンツを製作することが可能になりました。これは単に音質が向上したというだけではありません。アナログ時代のオープンリールテープやミキサーは操作性が悪く、職人芸的な専門家がいないと商品になるレベルのコンテンツを作ることが難しかったのですが、ダビングで画質や音質が劣化しないデジタルレコーダーなら、少し熟練すれば音符の差し替えだろうがレベル調整だろうがミックスだろうが短時間で可能です。

 しかもLP時代は不可欠だったカッティングマシンによる原盤(マスターディスク)作成やスタンパーによるレコード作製といった資本を必要とするプロセスが、CDあるいはDVDを焼くだけという誰でも出来る作業になってしまいました。レコード会社(関連会社を含む)に資本を集約しなければコンテンツができない時代は過去のものです。技術的に個人でできないと言うなら、レコード会社以外にも仕事を請けてくれるスタジオはいくらでもあります。

 次にプロモーションですね。レコード会社の大規模な宣伝活動、とりわけテレビやラジオ、有線放送への売り込みこそ個人ではできませんが、その代りにインターネットを使ったプロモーションが可能です。既に知名度の高いレディオヘッドの場合、これは問題にならないでしょう。それじゃ無名のアーティストは?レコード会社はすべての無名アーティストをプロモートしてくれるわけではありません。売りたいもの、売りやすいものを宣伝するだけであり、そうでない大多数の無名アーティストにとってはネットによる宣伝の方が有効です。

 こうなると、「レコード会社は何のためにあるの?」という疑問が湧いてきます。クリエイターやアーティストは資本力のあるレコード会社と契約することによりコンテンツを商品化してもらい、宣伝や商品の供給も面倒見てもらう代わりに、契約で著作権の多くを譲渡し、コンテンツの収益の大半を吸い上げられていました。レコード会社との契約を打ち切られる、というのは往時はすなわち収入が途絶えるということでした。「売れっ子だったけどレコード会社に干されて…。」などというパターンの映画やドラマを昔は度々見た覚えがあります。資本のあるレコード会社はアーティストの生殺与奪権を持っていたわけです。

 こんなアナログ時代に決まった慣行は、今となってはアーティストに不利なものが多く、アーティストの印税より原盤印税の方がずっと高かったり、ジャケット代というわかりにくい費用が引かれたり、CDが完売しても印税はその80%についてしか支払われない、など世の常識では理解しにくいものが残っています。高価なカッティングマシンやスタンパーが必要でしかも職人芸が要求されたLP時代と違い、CDやDVDには本来の原盤という概念はありません。しかしコンテンツの製作費用が下がったにも関わらず、レコード会社が昔と同じ取り分を確保している不誠実さを、音楽ライターの津田大介さんがわかりやすく解説してくれています。

 レコード会社は著作権の強化を主張する団体の有力なメンバーです。彼らは「クリエイターのために」著作権強化が必要としているわけですが、一皮剥いてみれば、「あるある」の失態で暴露されたテレビ局の実態と同じように、実はクリエイターやアーティストを安くこき使ってコンテンツを手に入れ、著作権を取り上げて独占販売するという「関所型のビジネス」を目指しているに過ぎません。このような利権を金にするビジネスモデルでは、コンテンツのリーズナブルで幅広い流通という消費者の利益は実現されにくく、質が低くても売りやすいものを売る、あるいはコンテンツを囲い込んで値段を吊り上げるといった消費者の不利益が横行しがちです。

 津田さんのコラムで批判されている通り、小泉政権下で竹中平蔵氏(2005年10月から2006年9月に総務大臣・郵政民営化担当大臣)の秘書官として働いた岸博幸氏が、その後レコード会社であるエイベックスの取締役に就任しながら総務省の政策を左右し、レコード会社側の立場を代弁しています。つまり、規制緩和を旗印にした小泉改革の少なくとも一部は、正反対の関所ビジネス強化をたくらむ人物に任されていたわけであり、竹中さんが総務大臣に就任した当時はその「豪腕」によりITの規制緩和が大きく進み、放送と通信の融合が実現すると期待された面もあるのに、一向に実現しなかったのには、実務を担当した岸さんの「活躍」もあったのだろうと推測されます。

 このような本当の「抵抗勢力」を排さない限り市場経済のエンジンは円滑に回らなくなります。岸さんの経歴を見れば竹中さんの慶應の後輩なのでしょうが、こんな人物を重用しておいて規制改革を唱えるとは、竹中さんも理解しにくいところがあります。岸さんこそIT分野における小泉改革を頓挫させた「獅子身中の虫」なのでしょう。

 レコード会社が本当にクリエイターやアーティストを適正に遇しているのなら、レディオヘッドのような「レコード会社抜き」の試みは説明がつきません。今回のダウンロード販売では購入単価も安いのですが、ほとんどが彼らの収入になるためビジネスとしては成立するのだそうです。これに興味のあるクリエイターは少なくないと思われ、レコード会社や著作権管理者が関所化した弊害の大きい日本でこそ、この試みが注目されるべきだと思います。
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航空宇宙科学博物館(内)

2007年11月27日 | 極楽日記(日帰り)

 博物館の中はこんな感じです。歴史的に重要な機体が所狭しと並べてあります。

 KAT-1練習機と案内ロボットです。ロボットは息子に任せるとして、終戦により航空機産業が壊滅状態にあった1953年に各務原で製作された練習機は、日本人の手による航空機復活の嚆矢であったようです。水平対向エンジンが展示してあったので富士重工かと思ったのですが、川崎重工製と書いてありました。

 最も貴重な展示品の1つ、1910年12月に日本で最初に飛行に成功したハンス・グラーデ単葉機の忠実なレプリカです。公式記録ではその数日後に徳川大尉が初飛行に成功したことになっていますが、名門の末裔である徳川大尉に失敗させないように他の機体でテストしている最中に、かなりの距離を飛んでしまったようです。実質的にはこのグラーデ機が日本初飛行と言えるでしょう。

 斜めから見るとこんな感じ。よくこんなのに命を預けたなあ、と感心します。

 3階の展示場です。ヘリコプターのシミュレーターに行列ができていましたが、残念ながら身長130cm以上の制限があり試せませんでした。

 これは1階の紙飛行機製作コーナー。100円で機体を購入すると道具を貸してくれます。できない人には係員の指導付き。

 そろそろ完成かな。専用の飛行コーナーもあり、楽しく遊んでいました。この後は特設企画のフライトシミュレーターを操縦させてもらい、宙返りや着陸にも成功しました。
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航空宇宙科学博物館(外)

2007年11月26日 | 極楽日記(日帰り)


 極楽息子(大)を連れてかかみがはら航空宇宙科学博物館に行って来ました。

 ご覧のように外装工事中で、展望台が使えません。

 雲ひとつない好天で、風もない暖かい日でした。外の遊具で遊ぶには絶好の条件です。博物館の外は無料の遊園地になっているので、ここだけでも十分に遊べます。これはロープを引っ張って進むスペースシャトルです。

 昔はこんな台を見つけると「基地」とか言って戦争ごっこしてたなあ。今の普通の子供にそんな感覚はわからないでしょう。

 子供が体を動かしたがるのは昔も今も変わりません。

 ロープに掴まって対岸を目指します。慣れているのか、それとも近所の自衛隊員の子弟が多いのか、小さくても上手な子が多いです。

 いっぱい遊んだらママの作ってくれたお弁当を食べます。ママは残念ながら極楽息子(小)の世話でお留守番。

 展示してあるのも自衛隊機が多いですね。記念写真もちょっと敬礼をしてみました。

 離れて見るとP-2J対潜哨戒機です。老朽化したのでP-3Cに世代交代し、そのP-3Cも古くなったので今度は自主開発が進行中だそうです。大型旅客機や主力戦闘機では存在感がない日本の航空機産業ですが、予算さえ付けば必要な機種をすべての部品を含めて作り上げることができる技術力は持っています。

 こっちはUS-1A救難飛行艇。特殊な飛行機なので20機しか生産されず、2005年に最終機の納入が終わっています。メーカーでは既に新型機US-2の生産が始まっているそうです。
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ミシュランガイド東京版とCOTYで考えること

2007年11月22日 | たまには意見表明
 レストランガイドとして有名なミシュランガイドは、本家フランスだけでなくヨーロッパ諸国や北米にも進出しているそうで、この度初めてアジアに上陸し、東京版が出版されたことがちょっとした話題になっています。

 今まではフランス以外の国と言っても、古くから西洋料理として交流のあった範囲だけを対象にしていたミシュランガイドが、欧米人から見ればエスニックである日本料理をまともに評価しようと決断したわけで、ガイドの歴史における重要な転機であると言えます。

 早速、「外人に和食が評価できるのか?」などと疑問の声も出ていますが、ミシュランの調査員が外国人ばかりとは限りませんし、外国人に和食がわからないと決め込むのもどうかと思います。フランス料理がインターナショナルに評価されるのは、もちろん各国で顧客を見てローカライズした成果もあるでしょうが、少なくとも高級料理として地位を確立したのは、むしろフランス人が考える最高の物を追い求めた結果だと思います。

 世界で認められる日本の自動車会社の幹部が、「本当の国際化とは世界で通用する商品を作ることであって、言葉や慣習を合わせることではない。」と発言したことがあるそうです。ミシュランガイドが対象とするような高級フランス料理もこれに近くて、シェフがいい物を作った結果、顧客がそれを求めるようになったのでしょう。海外での和食のステータスは一般の日本人が考えている以上に高く、パリでもニューヨークでも高級日本料理店は評価されています。

 もちろん「和食のわかる外国人もいるし、高級日本料理店の需要もある」と認めた上で、やはり外国人と日本人の評価は同じではないでしょうし、同じである必要もないと思います。東京のレストランガイドブックはいくつも出ていますし、東京ならテレビに取り上げられることも多いので、好きな情報を選べます。フランス人の観点から作ったガイドがあることは選択肢を広めるでしょう。日本は、と言うより東京はもう十分豊かですから、ミシュランガイドを有難がる必要もありませんが、読んでみれば彼らなりの評価の基準がうかがわれて楽しめるのではないでしょうか。

 もう一方の日本カーオブザイヤー (COTY)についてはちょっと困ったことになっています。もう長らく、「COTYを受賞したクルマは売れない」などと誇張されて言われるように、大掛かりなイベントと実際の販売が結びつかなくなっているからです。今年はフィットだから売れるでしょうけどね。

 レコード大賞などと同じで、国民的な乗用車などというものがなくなってしまったのでしょう。技術の進歩により「いいクルマ」は増えましたが、「欲しいクルマ」は人によって違ってきました。高級乗用車をステータスシンボルとして、違いもわからないのに大枚をはたく人も少なくなりました。例えば、世界で認められている最高級量産乗用車のトップはベンツSクラスでしょうし、日本ではレクサスLSになるのでしょうが、私はどちらも欲しくありません。

 そろそろ、COTYのようなイベントは部門賞だけに限定するのがいいと思います。自動車産業も市場もすっかり成熟したのです。他の成熟産業を取っても、「今年最高の本」とか「今年最高の服」なんて国民の多数が認めるような商品はないですよね。その代りに本では部門別のベストセラーがありますし、多様多彩な文学賞もあります。クルマもあんな形では駄目なのでしょうか?

 クルマを文化として楽しむには、COTYのようなちょっと子供っぽいお祭りも必要なのかも知れません。しかし日本の、特に都会で趣味としてのクルマが定着しないのは、ひとつには一般の人に複数のクルマを所有することが難しいからです。高くなったガソリン代や駐車場代などは仕方がないとして、広く普及した乗用車の税金が高いままなのは合理的でしょうか?

 自動車取得税、重量税、揮発油税など各種の税金が課され、しかも道路建設のためという名目で暫定的に高い税率が適用されています。これが道路特定財源です。この道路特定財源を国の一般会計に繰り入れることが検討されていますが、道路整備の役割が終わったのなら、暫定税率を廃止して本来の税負担に戻すのが当然ではないですか。

 いつまでも暫定税率を続けるのは感覚として無理がありますし、一般会計の赤字を自動車の所有者だけが高率に負担するのも不自然です。自動車のせいで社会的コストが増大するという説もありますが、戦後の日本人の多くは自動車で食って来たのです。まして財政赤字を作った主因は自動車ではありません。自動車重量税から転用した税金を例えば採算の取れない整備新幹線に使うことになれば、受益者負担の原則を大きく踏み外し、しかもその偏った経済効果と予想される更なる国庫負担から判断すれば、一種のモラルハザード(顧客である国民に整備新幹線のコストを誤って低く評価させるから)とも言えます。

 どうせ地方ばら撒き、業界や圧力団体への配慮で動かざるを得ない国としては、新たな一般財源を得たところで有効に使われるかどうかは疑問です。それより暫定税率分を納税者に返すことで、新車をはじめとする有効な需要に向けさせた方がずっと健全な経済成長が見込めます。自動車諸税の減税により世帯当たりの保有台数が増加すれば、広い裾野を持つ産業が潤うのです。地方の土建屋にばら撒くよりもずっと有効な使い方でしょう。

 そうなれば2台以上の所有が簡単になり、趣味としてのクルマも見直されることでしょう。COTYを盛り上げようとするなら、もっと政治にコメントしないといけません。「クルマが増えると環境問題が深刻になる」って?大丈夫ですよ。1人が10台のクルマを所有したところで、一度に乗れるのは1台だけ。ガソリン代の高騰もあって、普通の人なら2台所有していたところで、できるだけ乗らないようにするでしょう。それでも「いざと言うときにもう1台ある」というのは有難いし、持つ楽しみだってあるのです。

 環境のためにクルマの所有台数を制限しようという論は、単に持てない者の僻みを煽って環境問題を捻じ曲げているだけです。クルマの平均耐用年数はどんどん延びており、また廃車のリサイクル率は電化製品などに比べても十分に高いので、材料の無駄遣いという指摘も当たりません。真面目な環境保護者から見れば、そんな似非環境保護は明確に排除して欲しいと思っているでしょう。むしろ規模が大きく、リサイクル率の低い建築資材に目を向けるべきです。

 ミシュランガイドは元々タイヤの販売促進を狙って、当時は贅沢品であった乗用車で食事に出掛けるお金持ちのために作られたものらしいです。3つ星の基準として「レストランを目当てに旅行する価値あり」と書いてありました。郊外のレストランに行く人が増えればタイヤもそれだけ減りますからね。往時のフランスでは、自動車で郊外の高級レストランに乗り付ける客と言えば、資産家とその愛人のカップルが想定されたそうです。

 自動車重量税が導入された高度成長期の日本も、まだ乗用車はステータスシンボルと認められていましたし、少しでも高級な乗用車を手に入れたい人は多かったです。あの頃の日本で、レストランを目的に旅行する人なんて相当な資産家だったでしょうね。

 時代は変わって自動車がまともな速度で走れないアジアの大都会、東京が「世界有数のグルメ都市」としてミシュランガイドに案内されるようになりました。「ミシュランガイド東京」の利用者は、外から東京のホテルに泊まって星付きレストランに向かうのでしょうか。あるいは家族の記念日に電車やタクシーで都心を目指すのでしょうか。自動車やレストランは大衆化しましたが、自動車の税金だけが昔と同じ発想というのは納得がいきません。

 「道路特定財源」と言いますが、最初から国の金だったわけではありません。その前に「自動車ユーザーの特別負担金」であることを思い出しませんか?いわゆる「道路特定財源」の一般会計繰り入れに反対します。
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1歳5ヶ月

2007年11月21日 | 極楽日記

 2人目は手が掛からないとか言いますが、ある意味では本当です。ご飯も手掴みでむしゃむしゃ食べてくれるので、離乳食の心配などはあまり必要ありません。でもこの子の場合、よく動いて乱暴どころか凶暴なところがあるので、とても手が掛かるのは確かです。

 じいちゃんが長いこと並んで買って来てくれた肉饅もいっぱい食べます。どこで覚えたのか「おいしいー!」を連発しますので並んだ甲斐があるというものでしょう。じいちゃんが話し掛けると「うん」と頷くのがかわいいです。

 庭でたくさんサツマイモが取れましたが、天ぷらは子供がいて危ないので細く切って炒めてみました。子供用の砂糖味、大人用のシナモン風味、おかず用の醤油味と、どれも好評でした。日持ちもしそうだし、今度からサツマイモはこれで食べることにします。
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明日の風文芸賞表彰式

2007年11月20日 | 極楽日記(Hall of Fame)

 今度は極楽息子(大)の詩が入選したので、岡崎まで表彰式に行って来ました。テーマは「父(お父さん)」だそうです。


 場所は愛知産業大学。岡崎インターから少し離れた山の上です。車がないと少し不便でしょう。

 表彰の順番が来ました。緊張します。

 終わればリラックスしていますね。パパの詩をどうもありがとう。
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極楽小学校展覧会

2007年11月19日 | 極楽日記(Hall of Fame)



 秋晴れの日に、極楽小学校の展覧会です。名前は極楽小学校ですが、実は高針台3丁目にあります。

 体育館が会場になっていました。各学年の力作が並びます。

 これは箱で作ったスカンクなんだそうです。

 あまり写実的なスカンクじゃありません。円柱などを素材にしてキュービズムが実践されているようです。

 こっちは絵画ですね。鳥に乗って飛んでいます。何の鳥か訊いたらペリカンだって。

 言われてみれば大きなクチバシがペリカンかな。黒いペリカンとは珍しい。会場が暗いので拡大写真ではぶれてしまいました。
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ダビング10は破棄を

2007年11月16日 | たまには意見表明
 今度は権利者団体がJEITAに公開質問状だそうです。焦ってますね。そりゃそうでしょう!「消費者代表」として録画や編集のことなんかほとんど知らない素人を委員会に取り込むことに成功して、「消費者代表ともダビング10で折り合った」と言い張って、JEITAを悪者にできるのは今だけだからです。日常的に録画を楽しんでいるヘビーユーザー層は、最初からあんな人選はないと思っていましたし、じきに一般の視聴者も騙されたことに気付くからです。

 多くの消費者が権利意識に目覚める前に、とにかくJEITAを「消費者の敵」と誹謗しておきたいものですから、質問状も荒唐無稽ですが、それ以上に権利者団体のコメントが笑えます。日本映画製作者連盟の華頂さんは、タイムシフトが目的の録画であっても補償金は必須、という主張です。もはや自分が何を言っているのか理解していないようですね。テレビで映画をそのまま見るのはいいが、録画して後で見るのは損害だから補償しろ、とは難解な理論です。多分、誰にもわからないでしょう。

 消費者としては、今日買った赤福餅を今日食べようが明日食べようが(自己責任なら)勝手なはず。購入時に応分の代金は支払っており、自分の判断で古くなってから食べることに文句を付けるのは、家庭内の私事に対する不当な干渉です。映画だって商品である以上、同じ原則が適用されるべきでしょう。無料テレビ放送とは言え、視聴者が最終的にコストを負担しているのです。今後、権利者団体のロビー活動で法律そのものが改正される可能性もありますが、視聴者に納得されない制度では、いずれマーケットの縮小とコンテンツビジネスの衰退を招くだけです。

 権利者団体はダビング10に不満のようですから、主張されるように先日の合意を破棄されるのがいいと思います。メーカーは2008年の初めからダビング10対応機を売りたかったようですが、既に編集のできない不便が指摘されていますし、そもそも今まで販売したレコーダーがほとんど救済されないのは消費者不在の姿勢と言えましょう。

 ダビング10のような半端なものではデジタル機器の販売に弾みがつかず、国策であるはずの地上デジタル移行が進みません。コピーフリーやEPNまで緩和されて、消費者がアナログと同等の便利さを手に入れるまでは販売に火が着く見込みはないのですから、こんな「絵に描いた餅」をすっ飛ばして本格的なコピーガード緩和に進むべきです。

 多くの視聴者がテレビ離れして、機器メーカーもコンテンツホルダーも壊滅的な打撃を受けてから考え直すのか、今回の不一致を機会に消費者と本当に折り合うのか、わかり切った問題だと思います。

 アナログでコピーができるのなら、デジタルでもコピーを。アナログで編集ができるのなら、デジタルでもコピーを。それができないのなら、補償金も何もありません。ダビング10では露骨なコピーガードがあるのに、スキルのない一般視聴者から補償金をせびろうと言うのですから、本当の消費者の敵が権利者団体であることは明白です。
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新型フィット

2007年11月15日 | 自動車
 新しいホンダ フィットの評判がいいようなので、近所のディーラーでちょっと見て来ました。全長3,900mm、幅1,695mmという拡大したサイズはベーシックカーとしてどうかとは思うのですが、ここまで大きくなれば上級車からのダウンサイジング需要が掴めるでしょう。車格に拘らない人なら、安くて広いのは歓迎すべきことです。


 久々にホンダのクルマに乗ってみますと、やはり視界が全方向に良好で気分がいいです。最近はトヨタも自社コースやサーキットでのテストを重視しているようですが、クローズドサーキットでいくら走り込んだところで、混雑した高速道路で頼りになる後方視界の良し悪しなどはわかりません。ホンダには昔から走りにうるさい顧客が付いているので、世界中の公道で使い勝手をテストされているようなもの。従って、この辺の仕様も問題ありません。

 元々効率のいいパッケージングで売り出したフィットですから、大きくなったボディの恩恵で室内は広いです。特に感心したのが後ろの席。前席は無理に右ハンドルにした輸入車でもなければ「狭い」クルマはありませんが、このクラスで後ろがゆったりして広いのは立派です。少なくとも余裕のないシビックの頭上空間よりは遥かにゆとりがあり、長く後ろまで延びたルーフのお陰で真夏の日差しも気にならないと思います。ルーフの高さも十分で、これならサンルーフを装着しても十分な広さがあるでしょう。

 空間が広いと、シートを小さくして誤魔化すようないんちきをしないで済むので、シートもなかなかしっかりしたものです。これだけ健全なパッケージングができていれば、昔のようにドイツの小型車を羨む必要はありません。新型フィットのサイズは、かつて「小型車の理想」と言われたゴルフIIやIIIとほぼ同じですが、エンジンの小型化や樹脂製ガソリンタンクの巧みな配置、高い車高などにより、それ以上の広さを稼ぎ出しているはずだからです。はっきり言って、私は大人4人乗りの室内でこれ以上広い必要を感じません。

 広い室内を実現した反面、荷室にある程度のしわ寄せがあるのは仕方ありませんね。それでもスペアタイヤの廃止により容量が427Lとはなかなかのもの。ちなみに極楽家のウィンダムは519Lと広大ですが、実はGPSのユニットが後付けしてあるのでかなり使い勝手が悪化しています。1台しかクルマを維持できないとしたら、フィットの荷室はもう少し欲しいと思います。

 クルマは乗ってなんぼ、なので購入予定がないにも関わらず試乗もしました。いつも走っている極楽周辺なので評価しやすいです。まず印象的だったのは、アイドリングが極めて静かなこと。エンジンマウントを工夫したということなのですが、これは完全に上級車並です。ただ、そのためにマウントをチューンしたのなら、ワインディングではエンジンが暴れやすいのではないか、と少し心配になります。それからブレーキの感触がかなり頼りない、いわゆるスポンジーですね。

 オートギャラリーの試乗レポートでも同じことが指摘されているので、やっぱり「走り」を気にする人には無視できないポイントだと思います。オートギャラリーは自動車ポータルとしては大手と言えませんが、青池さんのレポートは私が訊ねてみたいポイントをきちんとカバーしていて、とても参考になります。クルマの試乗レポートや「インプレッション」はネットに氾濫していますが、運転が好きで、公道でも安全にしかもクルマの能力を引き出して奥の深いドライビングを楽しみたい、という人なら青池武さんのレポートは見逃せないでしょう。ちなみに私が他に頼りにしている自動車評論家は、国沢光宏さん、笹目二郎さんなどです。

 さてフィットの1300です。アイドリングはとても静かですが、走り出すとさすがにガーッという音と振動が路面から伝わってきて、安いクルマであることを思い出させてくれます。トヨタに慣れた人なら「乗り心地が硬い」と感じるかも知れません。直進安定性は問題なし。加速時にスロットルの妙な癖や重心の過剰な移動はなく、扱いやすいです。この挙動が素直な方が好きならホンダ車になるし、どーんと「出足のいい」演出が欲しければトヨタ車が適しています。実際に速いわけじゃなくて、少しペダルを踏んだだけでスロットルが開くようにしてあるだけですけどね。

 視界がいいし、ハンドリングに癖がないので狙ったラインに乗せやすく、いい意味で考えずに乗れますね。これだけハンドリングが正確なのに、ヴェントで気になったトルクステアがないのもいいことです。まあ、パワーがないからかも知れませんが、パワーを生かせるハンドリングだと思います。

 こんなローエンドの乗用車でも、FFの癖なんて全然ないんですね。足回りも適切だし、電動パワステが完成の域に達したのでしょう。たいしたものです。「ホンダのラック&ピニオン式ステアリングは現行ステップワゴン以来大幅に改良され、リサーキュレイティングボール式に遜色ない滑らかさを実現した」という青池さんの意見に賛成します。ステップワゴンに試乗した時、特にクイックではないけどとても気持ちのいいステアリングだと思いましたが、青池さんも同じように評価していたのですね。

 あとはホンダが上級車に採用しているマグネシウムのステアリングホイールなら最高。現状でも優秀です。これに比べるとウィンダムのステアリングはコラムにゴムが絡まっているようで、ちっとも気持ち良さがありません。出来の悪いカメラの液晶ファインダーみたいで、フォーカスが合った時の「すっ」ともやもやが晴れるような、無駄な抵抗がなくなるような快感がないのです。いつもは大きなウィンダムでよたよた回っているコーナーを、フィットで意図する通りに曲がれると、運転が巧くなった感じがして実にいい気持ちです。毎日乗るクルマだからこそ、運転が楽しくなければいけません。

 高速は試していませんが、これだけ姿勢がフラットでハンドリングが安定しておりかつ素直なら、きっと走りやすいでしょうね。前に乗っていたヴェントのように、「100m先さえ見ていれば、手首の感触だけで意図した通りにトレースしてくれる」ほどの安心感があるでしょうか。ヴェントはもちろん古いドイツの大衆車ですが、高速での走りやすさは今でも私のスタンダードです。できれば新型フィットで高速を走ってみたいものです。パワーはわざわざ燃費に不利なことを承知で4バルブを採用してきたので、1300でも十分だと思います。旅行でレンタカーを借りる機会があれば、フィットを探してみましょう。

 総合すると、とてもいいクルマです。しかも安い。もう少し荷物が載れば、ウィンダムの次はこれでもいいと思ったぐらいです。しかしフィットでこれだけやってしまうと、シビックもアコードも売れないでしょうね。かつてフォルクスワーゲンはゴルフの開発と生産、販売に注力して、ゴルフが売れなくなれば倒産すると言われていました。それだけに当時のゴルフはライバルを唸らせるだけの実用性と用途の広さを持ち、完成度は市場の水準を越えていました。今のホンダにも2L以下のセダンはすべてフィットと派生車種で行ける、と決めたような気合を感じました。これは売れると思います。
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芋掘り

2007年11月14日 | 極楽日記

 今年も息子と庭のサツマイモを掘りました。去年も11月半ばに掘っていますから、だいたい同じです。違いは去年がベニアズマ10本、今年は鳴門金時20本で倍増しています。と言っても都会の宅地で面積はたいしたことないし、元が山の粘土質なので、土の固い場所にまで無理して植えており、収率は良くないでしょう。素人の片手間耕作ですから、どうせ芋掘りの時ぐらいしか掘り返しません。だから芋さえ植えておけば、いつかは全体が優良な畑に!というのは甘いかな?

 甘い考えでも収穫できるのがサツマイモの有難いところです。江戸時代の飢饉や戦時中の食糧不足を救ってくれたのがよくわかります。
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地下鉄50周年(後)

2007年11月13日 | 極楽日記(日帰り)

 これはバスに絵を描く企画です。行った時にはもう締め切っていたので、お絵描きの好きな極楽息子(大)が腕を振るうことはできませんでした。

 大須商店街のダンスチームや消防音楽隊の実演が会場を盛り上げます。ビニールシートを敷いてありましたけど、地面が軟弱なので躍りにくくて大変だったと思います。

 「ばっしー君」は市バスのキャラクターでしょうか。

 いつもは見られない工場の中も開放されていました。息子は広い工場の床が塵一つなく掃除されていたのに感銘を受けたようです。いい仕事をしようと思えば、仕事場を大事にするものですからね。
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地下鉄50周年(前)

2007年11月12日 | 極楽日記(日帰り)

 名古屋市の地下鉄開業50周年イベントがありましたので、名古屋市交通局の藤が丘工場まで行って来ました。


 藤が丘の駅に案内の人が出ていたので、すぐにわかりました。この日は駅前で音楽祭などの催しもやっていたようです。

 これに先立って作品コンクールがあり、極楽息子(大)は絵画と絵手紙で入選になりました。展示場が狭くて、特選以外の入選者は名前しか掲示してなかったのは残念です。

 これが一番のお楽しみ。ミニSLの試乗会です。寒い中を長らく待ってからやっと順番が来ました。

 寒いせいかちょっと元気がないですね。

 早い時間にかなり雨が降っていたので、地面の状態は劣悪。SLも水の中を進みます。石炭を燃やして走る本格的な機関車ですが、実は最後尾にガソリンエンジンの汽車があって、かなり押してもらっていたようです。

 地面が緩んでいたため、途中で脱線もあったようですが、無事に2周して試乗は終わりました。
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トイレ川柳作品集

2007年11月09日 | 極楽日記(Hall of Fame)

 第3回トイレ川柳の作品集が送られてきました。見かけは普通のトイレットペーパー4ロールです。

 裏側はこんな感じ。トイレにまつわる喜怒哀楽を表現しているのでしょうか。

 ロールに作品が印刷されています。右上が私の「小宇宙 利休は茶室 俺トイレ」(疲れ目公務員)なんですけど、ちびカメラではうまく接写できませんでした。

 一応、記念写真です。もっと嬉しそうな顔をしろとか言われましたが、仕事帰りで疲れていたものですから。まさしくこれが「疲れ目公務員」の日常だと思って頂ければいいでしょう。
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