チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

せっかく出雲に来たのですから、山陰の旅を少々

2019-10-21 00:35:28 | 旅行
10月21日(月)

 前回、駅伝の応援で出雲に来たのは8年前でした。あの時は玉造温泉と皆生温泉に泊まって、松江をひと巡りして鳥取で歴史散歩、山陰本線の余部橋梁にも行きました。でも、ちょっと心残りがあったのです。兵庫北部の名湯「湯村温泉」に行かなかったことを。
 ということで、今回は、まず「湯村温泉」の宿を押さえ、もう一ヶ所、これも前回行かなかった「足立美術館」に足を伸ばせたらと思いながらプランを立て始めたのですが、この二ヶ所、車でないと、なかなかアクセスが悪いのです。
 山陰本線といっても、島根から鳥取までは特急も走っていますが、今は、米子から岡山へ向かう伯備線の本数が多く、鳥取からさらに東へとなると、接続がスムーズではありません。
 簡単に言うと、夕方湯村温泉に着くには、松江駅や安来駅で午前中の電車に乗らなければならないのです。駅伝の翌日に足立美術館に寄るにしても、11時ごろのバスで駅へ向かわないと間に合いません。
 ということで、一泊目は、朝、開館と同時に足立美術館に入館するため、出雲でも松江でもなく、美術館に至近の「鷺の湯温泉」にしたわけです。

 鷺の湯温泉に泊まって、朝、さっそく足立美術館に入りました。

 展示品は撮影禁止なので、写真は
  お庭だけですが、
  
  

 よくまあ、これだけきれいに手入れを施していること。思わず目を見張ります。
 展示のほうも多彩で、横山大観の絵がメインなのですが、他にも見応えのある絵画、陶芸品がいっぱい。はじめは、けっこうな入館料と思いましたが、全くそんなことはありません。


   大観のもみじ安来の山里に   弁人


 わずか二時間弱でしたが、開館と同時に入ったので、混雑もなくスムーズに見学できました。でも、連休明けの平日だというのに、我々の後に次々と来館者があったようで、外へ出る頃にはかなりの混雑となっていました。
 それもそのはず、外の駐車場には観光バスが何台も停まっていて、とても、人の少ない山陰地方の交通不便な山里という感じがしません。「地方創生」の文字を新聞でよく見たりしますが、この美術館の貢献度たるや、如何ばかりかと感心しました。

 そして、列車を乗り継ぎ、

 まずは、安来から鈍行で一駅先の米子へ出て、米子12時16分発鳥取行きの
  「スーパーまつかぜ」に
  

 大山、またまた隠れたまま。
  残念
  

 ところで、この日は新聞休刊日でした。でも、駅売りのスポーツ紙はあるはずだと思い、前日の駅伝の記事が読みたくて探しましたが、安来駅では駅売りがなく、けっこう離れたコンビニまで出向いても、新聞はなし。米子駅も同様で、休刊日の駅売りというのは首都圏だけなのかとがっかりしていたら、鳥取駅にはありました。
 ちょうど50分ほどの待ち時間があったのですが、おかげさまで、あっという間に次の列車の発車となりました。

 鈍行の浜坂行きに乗って
  45分ほど
  

 浜坂駅からバスに乗って着いたのは、温泉場の情緒たっぷりの
  「湯村温泉」
  

 もう40年近く前になりますが、吉永小百合主演のNHKドラマ「夢千代日記」の舞台となった温泉地で、ドラマの中で、温泉芸者が舞いながら唄う「貝殻節」のメロディが今でも頭の中に残っている印象的な番組でした。
 実は、2008年、KAZU君が生まれた年の9月初めに、仮住まいの物件を決めに明石に出向いた後、まだ橋梁に建て変わる前の「余部鉄橋」を見に、この地を訪れたのですが、その時、この温泉に一泊して、そのなんとも言えない風情に魅了されました。

 その三週間後から明石暮らし始めましたが、明石にいる時に、もう一度、今度は妻君と一緒に行きたいと思いつつ、同じ兵庫県とはいえ、アクセスの問題もあって、とうとうその機会がないまま逗子に戻ってしまい、遠くになってしまったと嘆息していたのです。

 夕飯の後、宿のすぐ下、温泉街の中心にある「荒湯」へ散歩に出ました。

 吉永小百合?
  「夢千代の像」があります
  

 川原に下りて、足湯にも
  浸かりました
  

 宿の露天風呂も風情たっぷり。
  朝もひと風呂浴びて
  

  もう一度「荒湯」に
  

  玉子、ゆで上がりました
  

 妻君が「ほら、トンボが来たよ」と言うので目を向けると、川原の遊歩道も温かくなっているのでしょう、
  腹這いになって、動きません
  


   湯けむりに眼も虚ろなる蜻蛉かな   弁人


 兵庫県といえば、有馬温泉と城崎温泉が有名ですが、私は、この湯村温泉に横綱の称号を与えたいと、それくらい、ほんとうに温泉情緒あふれる所だと思っています。

 「ああ、今、70才、もう来ないのかなあ」と思いながら「湯村の湯」を後にしました。

 さて、ここから逗子に帰るとすると、ふつうは、山陰本線で城崎へ行き、特急で京都へ出るのですが、それでもけっこう時間がかかるのです。
 あの余部の橋梁を、また列車で通ってみたい気もしましたが、「もう鉄橋ではないし、何回も渡っているのだから」と、今回は、新大阪駅へ直行の高速バスに乗りました。

 なんと、途中休憩もあるのに、3時間で
  新大阪に着くのです
  


   但馬路にコスモス流るバスの窓   弁人


 湯村温泉から1時間20分、
  但馬から丹波へ入ったあたり
  

 休憩は、青垣インターを出たすぐの
  道の駅でした
  


   駅伝の歓喜現か秋の雲   弁人


コメント
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