チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

やっと実現・「立山黒部アルペンルート」の旅(その1)

2018-09-28 17:24:31 | 旅行
9月28日(金)

 元気なうちに、なんとしても行っておきたい所といっても、もうそんなにはないのですが、「ここはどうしても」と思っていたのが「立山黒部アルペンルート」。
 一昨年、逗子の家に落ち着いてから、それなりに機会を窺っていたのですが、やっと実現しました。

 ゴールデンウイークや紅葉の季節、それに夏休みの時期は人が押し寄せそう。なにせ時間の自由な老後の旅です。やっぱり人の少ない平日にということで今回の日程を組みましたが、今年の9月も、とにかく好天気が長続きしない状況で、ヤキモキしながら旅支度をしていました。

 24日の朝、新幹線で長野へ向かい、バスで信濃大町を経由して、アルペンルート入口の扇沢へ。
 本当は、新宿から「あずさ」に乗りたかったのですが、今は新幹線のほうが早いのです。

 扇沢からのトロリーバス。前の車輛が間もなく北アルプスを潜る
  トンネルに入ります
  
 運行開始は東京オリンピックのあった1964年。もう54年間走ってきたことになりますが、この無軌条電車も今年が最後で、来年からは電気バスに変わるそうです。おかげで、トロリーラストイヤーの記念すべき車に乗ることができました。

 到着、
  黒四ダム。
  
  
 長い地下階段を上った展望レストハウスの屋上からです。

 思えば、大学4年生の夏。卒論を書こうと白馬山麓の「学生村」なる民家に滞在していましたが、その時、京都から来ていた大学院生とトロリーバスに乗って来たことがあります。
 半袖短パン、予想外の寒さに、うどんをすすって退散したことを思い出します。その頃、もうアルペンルートがあったのかどうか、もちろん、富山へ抜けて白馬山麓まで帰って来る余裕なんぞ、時間的にも金銭的にもあったはずはありませんが。

 ダム見学周遊の後、前方の立山連峰を
  越えて(潜って)行きます
  
 〇印の中にロープウエイが着く大観峰(標高2300m)が見えています。

 ダムの上に下りて振り返ると、
 「あの急な階段を下りてきたとは」
  

 日が差してきた中、ダムの上からの
  景色を堪能しながら、
  

 遊覧船の乗場まで
  歩いて来ました
  

 遊覧船「ガルベ」からダム方向に、北アルプスの
  鹿島槍方面がうっすらと
  


   先人の苦難見しにや ななかまど   弁人


 次は、黒部湖駅(標高1455m)から、トンネル内のケーブルカーで黒部平駅(1828m)へ。

 ここまで登ると、鹿島槍、五竜方面が
  はっきりと見えます
  

 これから景色の良いロープウエイで
  大観峰を目指します
  

 いよいよ大観峰。
 「これまた、絶景かな!!」
  


   過呼吸を気にせぬ秋の大観峰   弁人


 さらに、立山連峰を貫いている
  トロリーバスに
  

 やって来ました、今回の旅の最高地点。標高2450mの室堂ターミナルに到着。

 眼前に、雄大な
  立山連峰
  
 右から、頂上に神社のある主峰の雄(お)山(3003m)、左に大汝山(3015m)、富士の折立(2999m)と連なり、なだらかな稜線の先、左端の山が真砂岳(2861m)という具合。

 秋色濃き
  高原を散策
  

 立山の反対側、西に鎮座するは、左に大日岳(2501m)、
  右に奥大日岳(2611m)
  

 高原がまだらに赤くなっているのは、高山植物
  「チングルマ」の紅葉でした
  
 「チングルマ」は可憐な白い花という印象しかありませんでしたが、実は、花が終わると実が白い穂になり、穂が飛ばされて無くなるころに葉が真っ赤に紅葉するのだそうです。
 赤い葉の上に白い穂がまだたくさん残って風になびいているのが、空気の薄い高原の雰囲気にマッチしてなんとも言えません。

 ひっそりと水をたたえる
  「みくりが池」
  
 湖尻に見えるのが「みくりが池温泉」。その向こうの地獄谷から引き湯しているそうで、その湯けむりも時々上がっていました。ちょっと立ち寄りたい気もしましたが、もう夕方。なにしろ慌ただしく動き回った一日ということもあって、そろそろ宿に戻らなければなりません。

 その宿は、目の前のターミナルに建つ
  ホテル立山
  


   野原も人も雄山の眼下秋の色   弁人


 日本で最も高所にあるホテルということで、星空が見えることを期待していましたが、秋晴れにはならず叶いませんでした。でも、考えてみれば、この夜は「中秋の名月」の日だったので、もともと星の観察には向かない日だったようです。
 9月に入ってから、天気のことばかり気にしていて、カレンダーで月齢を確認するのをすっかり忘れていました。明石にいた頃には考えられないことなのですが、やっぱり、暮らす所が変わると、気がつかないうちに生活習慣も変わってしまうのでしょうか。
 まあ、お月見といっても「この雲行きでは」と、ベッドに横になってしまいましたが、どうも、群雲の中から時々顔を出していたとかいう話でした。


コメント
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