毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
2022年 春のジャズライブ、ありがとうございました!
3月21日 ( 月 )、祝日の月曜日でしたが、
雪や雨が降ったり止んだり、その合間には晴れたり曇ったり。
なんともコロコロと変化の激しい、そして寒い春分の日でありました。
そんな中での当ジャズライブにご参加くださったみなさま、
ありがとうございました!
それでは、演奏曲目をご紹介いたします。
・AIRGIN
・ANGEL EYES
・EVERY THING HAPPENS TO ME
・MY MELANCHOLY BABY
・STEIVIE
・DANNY BOY ( ENCORE )
以上の、アンコール曲を含めた6曲でした。
1曲目 「 エアジン 」は、1954年にテナーサックスの巨人・ソニー・ロリンズ
によって作曲され、その後今に至るまで繰り返し新たに演奏され続けてきたジャズ
スタンダードの名曲中の名曲です。
テナーサックス大関、リードの加減でしょうか、やや音がひっくり返ってましたが、
素晴らしいベースソロに続き、調子が回復してかっこいいオープニングとなりました。
「 エアジン 」 を聴くとしたら、個人的にはやはりマイルス・デイビス 『 COOKIN' 』
の中の 「 エアジン 」 かしら。ピアノのレッド・ガーランドの前奏フレーズから
始まるスピーディな展開、フィリー・ジョー・ジョーンズのドラムワークもめちゃめちゃ
カッコ良く、そしてマイルス&コルトレーンのソロの切れ味!
ぜひ一度この盤を聴いて味わってみてくださいね。
2曲目 「 エンジェル アイズ 」。
1946年に、ピアノによる弾き語り・・シンガーソングライターのはしりといわれる
マット・デニスによる曲です。哀しい曲調、恋人に捨てられたことを知って心フラフラ
の女がバーカウンターで虚ろにつぶやく、といった内容のフラレ歌なのですが、
テナーサックスとベースでの表現ですと、歌バージョンより渋さ、哀しみ度、厚み
共に平均40%増しという感じでしょうか。
3曲目 「 エブリシング ハップン トゥ ミー 」も2曲目 「 エンジェル アイズ 」 と
同じくマット・デニス作曲です。元々が弾き語り曲なのでもちろん歌詞があります。
私には全て起こる ・・・・・ つまり、私ってさ、何かやろうとすると必ずなんか災難
が起こってしまうのですよ、トホホ・・・という主人公がちょっと自虐的に語る
ダメ人生の失恋ソングなのです。今回の演奏では、テナーサックスとベースとで
小さなつぶやき~ささやきのような、とても内向きな感じで仕上げていました。
しんみり沁みてきて、心地良いひとときでした。
4曲目は 「 マイ メランコリィ ベイビイ 」。
とても古い曲でした、1910年に作られたらしいです。
ここにおいで 僕の哀しそうなひと
二人で寄り添えば 辛さも消えるさ
・・・・・というような、暗さの後ろには必ず明るさがある、という人生賛歌
なのでした。ソプラノサックスの明るくクリアーな音、軽快な演奏は、そんな歌詞
の内容にピッタリだったようです。いい音でした。
5曲目 「 スティーヴィー 」。
ミュージシャン同士のジャムセッションから生まれたらしいのですが、なんとも
不思議なねじれやざわめきや不穏感などが練り込まれて完成しました、という
ような、まさにジャズらしい曲です。オープニングで音が転けていたテナーサッ
クスの本来の音が戻って来て、本当に気持ちの良い低音とノリを奏でてました。
ベースが選んで発する意味のある一音 対 テナーが選んで発する意味のある一音
が一瞬交差して、スパークして、聴覚経由で全身に効いてくる感じ。
一曲の演奏中に何度もそんな共鳴を耳がキャッチする快感は、まさにジャズの喜び、
ダークな味わいの、しかし熱い演奏でした!よかったです!
「 スティーヴィー 」 は、デューク・エリントンとジョン・コルトレーンの名共演
として傑作の誉れ高いインパルスの盤でぜひ。今回の大関・小林デュオとはちょっと
違う解釈味わいの 「 スティーヴィー 」、もちろん素晴らしいのですよー。
アンコール ( ← アリガトウゴザイマス! )曲 は、掠れた渋いテナーソロで
「 ダニーボーイ 」を。静かに静かに終演。
以上でした。
6曲、緩急、明暗、の選曲の並びも、演奏形式も、よく考えられていたせいか、
終演後 「 とても楽しかった!よかったデス! 」 とお声がけいただきました。
演奏者も、興行主も、なんとも嬉しい最高のお言葉です。
ありがとうございました!!
次回は、風薫っていて欲しいナ、の 5月16日( 月 ) です。
みなさまのご参加を、一同心よりお待ちしております!!