毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
伊勢木綿
「 まさよさんのイメージ! って思ったので、これどうぞ! 」
そんなお言葉と一緒にいただいたのは、伊勢木綿の手拭いでした。
伊勢のご出身のその方は、この5月に札幌から伊勢へ移動され、ま、本拠地に戻られた
わけなのですが、この伊勢木綿の手拭いは、移動のための準備に一旦帰られた時に
買ってきてくださったものなのです。
洗うたびに柔らかくなってゆくのが伊勢木綿、だそうで、確かに一度水通ししただけで
もうすでにえも言われぬふわりとした肌触りなのです。
古くから続くこの木綿を織るお家は、今や一軒のみ、という貴重なものなのだそうで、
いただいたこの手拭いシリーズは、なにやら、マリメッコで活躍されていたという経歴の
日本人テキスタイルデザイナー氏の絵柄なのだそうです。
たーーーっくさんの柄の中から、このワタクシのイメージって、ただ1枚を選んでくださ
ったんですよー、嬉しい x 100個 です!!!
そして、確かに私の本質的な趣味嗜好にぴたりと合う感じなのです。
まず、カラー。大好きな色と組み合わせです。
濃い青・シアン・翡翠色・そして茶色。 青 x 茶って、とってもシックな組み合わせだ
と思うのですよ。
手拭いとしては、白地であることが好ましく、それから、植物柄は植物柄でも、花や
葉っぱの意匠ではなくて、松!
松の貫禄は私には無いので、私っぽいとはいえないかも、ですが、渋さや格式のある伝統
的な様式や絵柄には10代の頃から惹かれておりましたから、的を突かれた感じです。
こうして私に贈ってくださった方は、普段から、お友達に抱いているイメージのものに出
会ったなら、それをさり気無くプレゼントするそうです。 なので、誕生日とかクリスマ
スとかそういった節目ではない普通の日に届くプレゼント、になります。
「 ほんのチョットしたものばかりなんだけどね 」 だそうですが、慌ただしい毎日が
矢のように過ぎていく中で、思いがけずに自分だけのために届く、「 あなたっぽかった
ので 」 のメッセージは、贈られたものと一緒に、自分のことを思ってくれてた人が
いる・・・という嬉しさとありがたさで胸のあたりが、こう、ね、あたたかくなる。
ちょいと立ち止まらせてくれて、ふっと肩の力を抜いてくれて、
「 うん! 確かにこれってワタシっぽい!! 」 「 こんなイメージを持っててくれた
んだなあ! 」って、自分を取り戻せます。リセットできます。励まされます。
なんて素敵な贈りものなのでしょう。
札幌での暮らしを思う存分楽しんで、伊勢に戻られたその優しい方は、さっそくお散歩
途中でヘビさんと目が合い、じーっと見つめていたそうです。
丁寧にしたためられた美しい字で、先日届いた近況葉書に、そう書いておられました。
( 伊勢での新しいお友達、まずは ヘビ。 彼女だったら有り得るな。)
私の伊勢木綿の特別ハンカチ、これから一緒に暮らします。
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