レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

海外進出マンガとグチとリクエスト

2011-12-11 05:26:35 | マンガ
 いま地元の図書館の片隅で、「マンガを外国語で読もう」というテーマで、蔵書のうちから日本マンガの翻訳が数冊並んでいる。『あさきゆめみし』や『のだめカンタービレ』の英訳、どこかの国の『ONE PIECE』など。『ベルばら』のフランス語版は、「愛蔵版」(私はああいうのはむしろ「廉価版」だと言いたくなるが)準拠だということは知っていたが、「外伝」が単に「3巻」となっていたとは驚いた。  『ベルばら』の「外伝」と呼ばれるものは二種類あって、本編連載が終わって間もなく74年に前後編で出た『黒衣の伯爵婦人』(バートリをモデルにしている)、これはコミックスの10巻にはいっている。もう一つは、84-85年に「JAM」に連載されたもので、絵の変化が激しい。後者は「JAMばら」と呼ばれているーーのは、私の属していたサークルでだけなのだろうか。
 MANGAが世界語になりつつあるとはいえ、多くは別のジャンルつまりアニメやゲームを媒介として紹介されているようなので、メディアミックスとは無縁の名作はあまり出ていくことがなさそうで残念で仕方ない。
 よそのブログで知ったが、安彦良和『我が名はネロ』はイタリア語で出ているという。それは結構なことである。安彦氏はアニメ「ガンダム」の作者(?)でもあるからそちらの縁だろうか、それとも、ローマ史が理由だろうか。歴史が理由であるならば、『ジャンヌ』や『アレクサンドロス』も訳される理由があるぞ。
 さいとうちほ作品はドイツでもわりに出ていて、これはアニメ『ウテナ』がきっかけだろう。イタリアで『花冠のマドンナ』が出ているのはたいへん嬉しいぞ。
 氷栗優が出てるのはゲームのデザインを手がけたからだろう。『ルートヴィヒ2世』がドイツで出たことは歓迎する。『カンタレラ』はイタリアでも出てるだろうか。
 惣領さんの『チェーザレ』は? 『テルマエ・ロマエ』はイタリアでロケやったくらいだから、原作が翻訳されることだって決して無理な話ではあるまい。国際問題にも日本の恥にもならんだろうし、ぜひやってもらいたい!
(やめろ日本の恥!と言いたくなるマンガも出てしまっていることも事実なのだ。)

 素材・舞台が理由で(だけではないが)欧米に出したい作品
里中さんの『マンガギリシア神話』『マンガ名作オペラ』
あずみさんの北欧ものおよび『ニーベルングの指環』
木原さん『アンジェリク』、『杖と翼』
萩尾『トーマの心臓』 『ポーの一族』
青池『Z』(こちらのほうが『エロイカ~』よりまとまりがいいので)

外国ものと関係なく紹介されてほしいもの
『動物のお医者さん』、『カルバニア物語』

 外国での映画祭で、日本のなになにが受賞したという報道を見ても、ぜんぜん関心の向かないものだったり、なんであんなのが、と思うことはある。逆に、外国の作品で日本で有名になっていても、そこの国ではそれが嬉しくもない人々が当然いるに違いない。
 国際的知名度と、地元での受けとは必ずしも一致しないはず。
 
 外国に紹介されるマンガがたいてい私のシュミでない(という以前に、ほぼ読んでない)ことにひがんでも空しいので、好きな作品が少しでももっと広まる機会を得るように祈ろう。声を大にして叫ぼう。

 あずみさんの旧約聖書が各国でどんどん売れますように! ドイツでも出ますように!


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ともに頑張ろう“湯の国ニッポン” (大滝温泉天城荘)
2012-05-27 13:27:39
 映画『テルマエ・ロマエ』『ノルウェイの森』ロケ地の大滝温泉天城荘でございます。
 いつもありがとうございます。
 昨年(2011年)9月の台風被害復旧が捗らず余儀なく休館をいただきながら、再開に備えを進めてまいりました。大勢の皆さまからの応援とご協力により、おかげさまでこのゴールデンウィークに再開でき連休期間は満室でした。年末年始・河津桜祭りを跨いで随分長いことお待たせしてしまったことをお詫び申し上げますとともに、リピーター様を中心に多くの皆さまにまたおもてなしをさせていただけるようになりましたこと本当に感謝でございます。
 今後もこれまで以上に個性に磨きをかけて、一人でも多くの皆さまの健康と幸福のお役に立ちたいと存じます。
 これからも『テルマエ・ロマエ』『ノルウェイの森』ともども大滝温泉天城荘、湯の国ニッポン、何卒宜しくお願いします。
 皆様の益々のご健勝をお祈り申し上げます。
 「ともに頑張ろう“湯の国ニッポン”」
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