レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

昔の世界大衆文学の選択

2018-12-23 18:18:39 | 
「日本近代文学館」

 駒場公園内の近代文学館で開催中「こんな写真があるなんて! いま見つめ直す文学の新風景」。
 展示の中に「現代日本文学全集」の広告があった。大正15年。「本全集あれば一生退屈しない」という言葉がなんだかほほえましい。
「世界大衆文学全集」(改造社、昭和3~6年、全80巻)の中には、家なき子、ルパン、椿姫、マノン(椿姫とマノンが同じ巻に収められていることは納得)、、三銃士、アンクルトムズ・ケビン、九十三年、宝島、ジキルとハイド、シャロック・ホームズ、紅はこべ
――というタイトルが読みとれたうちで私の知っているもの。
 今では岩波文庫に入っているものが「大衆文学」というのは面白い。もちろん、内容からすれば充分に大衆的と言える作品は少なくないし、なにが純文学かはややこしいけど。
 会場でのメモをここに移しておく。

 いま思い出した:
 みなもと太郎さんが物語の「ひき」というものに関して述べた際、ユゴーの『九十三年』に言及していた。各章の終わりがやけに、わ~どうなるんだろ、という感じでそこだけ通俗になっている、発表されたときに連載だったのだろうか、調べたけどわからない、いまの研究ではそういうこと気にしないんだろうか、だいじなことだと思うんだけどーーと。
 みなもとさんは『レ・ミゼラブル』もマンガにしているくらいだからユゴーにも普通以上に関心があるだろう。
コメント
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