レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

風雲児たち 大奥 聖おにいさん

2012-12-05 10:02:49 | マンガ
みなもと太郎『風雲児たち 幕末編』21
 歴史上の有名事件として誰もが名前くらいは知っている(べきだ!)の「桜田門外ノ変」、これにまるまる1冊費やして、まだその後始末は終わりきっていない。現代ならば明らかに被害者側であるはずの井伊サイドは面目というものがあり、それを立てるための面倒な手続き。長かった太平のせいで、ありえないと思われていた刃傷沙汰、想定外での不手際、田沼意次の息子の斬殺事件も思い出す。
 大雪の静けさと事件の大きさの対照に思いを致すと感慨がわく。

よしながふみ『大奥』9
 映画化やドラマ化のせいなのか、8巻が出てからさほど経たず急ぎ気味に9巻。
 平賀源内は上記『風雲児たち』でも重要な役を担っていて、田沼意次とも懇意であったことは描かれていた。ところで源内の末路といえば、殺人事件で獄死なのだけど、男色絡みだとする説もある(『風雲児たち』では、設計図を盗まれたと誤解してということになっていた)。よしなが版ではばっちり同性愛者のようなので、やはりそのセンになるのだろうか。吉宗の血縁者たちの陰謀が絡むけど。
 オランダ語を学ぶシーンは、ああやはりドイツ語や英語と兄弟語なのだなと感じられて楽しい。ドイツ語には進行形がないけどオランダ語にはあるのか。
 意知を斬り殺す佐野善左衛門はやはり女なのか? 

『聖おにいさん』8巻
 ここのユダにジェイムズ君を連想する読者は私だけではないらしい。
 ボウリングとルターの関係について検索した人々もたくさんいたようだ。
 大江戸線の深さは、東京ローカルなネタだけど、よ~くわかる! 
 でも最も興味深く思ったセリフは、「本当のアイドルになれるかどうかは・・・・・・ あとは どうやって死ぬか次第だよね・・・・・・!」  これは歴史上の人物を考えれば納得できる。 

 ここで挙げた3作のうち、『大奥』は映像化されている、『聖おにいさん』はついに劇場アニメ化。 『風雲児たち』もテレビアニメにならんものだろうか。

コメント
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