レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

出逢い:オクタヴィアヌスとリウィア編

2007-06-24 07:20:48 | ローマ
 再録+アルファ。
新選組フィクションでの最重要作はたぶん『燃えよ剣』。これでは、歳三が刺客にあって負傷したところを近所に住んでいた武家の未亡人お雪(架空)と知り合うという設定になっていた。ケガしたところを、というパターンはわりにありがちのようだが、たたかう男という条件がそれには要る。しかしオクタの場合は、と考えると、むしろ貧血で倒れたなんていうほうがありそうだ。暑気あたりとか。で、よそのお宅の庭でのびてた、それがクラさん宅。第一発見者は幼児ティベリウスだったりして。知らないおにいさんが倒れてるのを見つけたティベ君、侍女に報告。そこから奥方に。病人らしいので中に運ばせてご対面。その青年がたいして暑くもないのに目眩おこしてたというので、なんてヒヨワな体質と呆れてしまうリウィア。外で自分を探しているアグリッパの声がきこえるので、奴隷(クラさんとこの)に呼んできてもらう。オクタは見栄はって自分で歩こうとするけどやはりふらっとするので、アグが無理矢理抱き上げて退散。(あとでアグに対してスネてるオクタ)このときオクタは敢えて昔の名前(ガイウス・オクタヴィウス)を名乗っていたので、再会してリウィアはびっくり、という運び。

 もう一つ、もっと昔のこととして考えてみるーー「少女マンガのお約束:ヒロインとヒーローは幼いころに会っている」。オクタ10歳、リウィア5歳。病弱坊やが彼女の生家の庭でのびていて、それをそこのお嬢様が発見する。そこで「してみたかったから(はぁと)」とキスなんかすると『天空戦記シュラト』になってしまうけど、穏便に、しばらくのぞきこんでみたあとで(この光景かわいいと思う)、「おとうさま、知らない人が倒れてるの」と報告する。やがて目覚めた少年は、自宅まで送ってもらう。「・・・また会えるかしら」「リウィア、あの子が気に入ったか?」「きれいね、弱そうだけど」「では、お婿さんにもらってやろうか」なんてやりとりがあったりして。
 武張った要素に乏しい人なので、逆に病弱という点を大いに使ってみたくなるのだな。
コメント
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