

本日の木星データ Diameter=47.27" Magnitude=-2.76
この日も東北地方は高気圧に覆われていますが、二手に分かれた高気圧の間に
仙台が入っているのでちょっと心配していたのですが…

7月18日24時00分の鉛直シアー(高度ごとの風速・風向)↓クリックでGIFアニメ

なんと驚くことに地表から対流圏界面までの風速が毎秒6m/s以内に収まっています。こんなことって今まであったかな? 東北地方としてはかなりレアケースだと思います。
で、こちらが撮影中のPC画面。ファイヤーキャプチャー上でこんなに模様が見えることは私の経験上では初めてです。
空を見上げて1等星の星々を見ると、瞬きはかすかに見えるかな…という程度でほぼベストと言って良いシーイングです。待ちきれず、撮影と平行してスタック&レジスタックスをかけてみると…

2021/7/18 24h23m16s(JST) CMI=173.5° CMII=228.4° CMIII=43.2°
60sec Shutter=31.51ms Gain=279 (46%) Autostakkert3 50% of 1904
ふむふむ、いい感じです。いつ海霧がやってくるか分からないので撮影を急ぎましょう。
…と撮影を続けていたのですが、01時30分過ぎのことです。夜空を見上げると星々の瞬きが完全に止まっていました。わぉ、さらに気流が落ち着いたようです。これはオドロキです。下記写真は01時56分に大赤斑が見えてきたところを撮影した画像です。
露出時間を120秒に伸ばした影響はもちろんありますが、上記写真と比べると気流が落ち着いたことで細かい模様が抽出されていることが分かります。

2021/7/18 25h56m43s(JST) CMI=230.8° CMII=285.1° CMIII=100.0°
120sec Shutter=30.26ms Gain=279 (46%) Autostakkert3 50% of 3965
こちらは01時48分から03時07分まで撮影した画像をつないで作成した木星の自転の様子です。

2021/7/18 25h48m~27h01m(JST)
90、120sec Shutter=30.26ms Gain=279 (46%) Autostakkert3 50% of 2974、3965


2021/7/18 26h48m54s(JST) CMI=262.6° CMII=316.7° CMIII=131.5°
120sec Shutter=30.26ms Gain=279 (46%) Autostakkert3 50% of 3966
26:49-27:01 GIFアニメ

2021/7/18 26h49m~27h01m(JST)
120sec Shutter=30.26ms Gain=279 (46%) Autostakkert3 50% of 3965
今日は霧の発生も無く穏やかな夜空が続いていましたが、03時を過ぎた頃から透明度が悪くなり気流も乱れてきました。薄明が02時38分から始まっていますので空もほんのり明るくなっています。残念ですがそろそろ撤収の時間のようです。
本日のラストフォト(03時37分撮影)

2021/7/18 27h36m54s(JST)CMI=291.7° CMII=345.5° CMIII=160.4°
90sec Shutter=24.04ms Gain=317 (52%) Autostakkert3 50% of 3745
今年は、梅雨明け10日には届かなかったが梅雨明け後に快晴の日が続いたので早い時期に好気流の木星を撮影することが出来ました。週間天気予報を見ると7月22日以降は曇りベースの日が続くようなので惑星撮影はしばらく様子見のようです。今シーズン中に今回のような好気流が来てくれることを願うばかりですがどうでしょうか? 最近の天気は常識が通用しないので気長に待つことにしましょう。
この夜は素晴らしいシーイングでしたね!私は翌日が心配だったので,月を撮って終わりにしました。月もきれいに撮れましたよ。木星は,大赤斑周りの雲がもくもく湧き上がるような模様が詳しく見えています。心なしか,大赤斑が盛り上がっているのが分かるような気もします。この後1週間きちんと晴れていないので,チャンスをものにしましたね!
惑星撮影の天気チェックはSCWで雲量をWindyで上空の気流予報を確認してますがこの日は好気流が来る可能性が高かったので早めに準備をしてました。今回予想を上回る好気流になったのは太平洋高気圧がいつもより北に位置しているからだと思いますが、この位置に高気圧がいることで台風が仙台湾から日本に上陸するという前代未聞のあり得ない状況を作っているのでそろそろ定位置に戻ってほしいですね。