ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

伊達直人

2011年01月12日 | ノンジャンル
今、全国で児童養護施設にランドセルなどの寄付が
「伊達直人」という名前で送られているという。

無論、実名ではなく、昔のアニメ、タイガーマスクの
主人公の名前である。

孤児院で育った彼は、覆面レスラー、タイガーマスクとして
リングで活躍する一方、キザ兄ちゃんと子供達に呼ばれる
軽薄なキャラで、孤児院に寄付を繰り返す。

私も大好きなアニメであった。
テレビにかじりつくようにして観ていた記憶がある。

多分、寄付をしている当人たちは、私と同じ世代の
人たちではないだろうか。

「伊達直人」の名で、実名を出さずにというのは、
なかなか粋である。

その粋さが本当の意味で分かるのも我々の世代であろう。
売名行為でもなく、営利的なものでもない。

子供の頃にタイガーマスクを見て育ったものが、
この未曽有の不況の中、それぞれの生活自体も
大変であろうに、未来を担う子供達に少しでも
明るい希望をという誠心が垣間見えるからこそ、
それを本当に粋だと感じるのである。

漫画やドラマも、単に面白いだけでなく、
永い目で見たときに、その影響がこういう形で
表れてくるようなものも確かにあるのである。

それでも、それを観た人がどう感じるのかは、
その人次第である。

同じ世代としては、何とも懐かしく、
嬉しいニュースなのである。