ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

グラスを傾ける

2008年12月06日 | ノンジャンル
昔、あるクラブで客が酔っているかどうかを試す遊びで、
水割りの入ったタンブラーを100円硬貨のゼロの上で
45度に傾け、そのまま立たせるという事をしていた。

集中すればするほど、変に肩に力が入ってうまくいかない。
そのうちにだんだんと疲れてくる。

少し飲んで、気分的にリラックスし、心身ともに少し力が抜けた
ところで、再び挑戦してみると、存外にうまくいく。

この多少飲んでうまくいく事というのは、結構ある。
精神的にがちがちの状態よりは、リラックスしているほうが
持てる力を十分発揮する事が出来る。

思えば、このリラックス状態を得る為にお酒を飲む人も多い
かも知れない。

だが、飲めば普段よりも力を発揮出来るということは、それが
習慣になれば、飲まないと発揮できないという事につながる。
本来は、持たない力を発揮する事は出来ないのだから、
持てる力なら飲まずとも、発揮出来るはずであり、その方法を
模索すべきなのである。

飲むという安易な方法に頼り出せば、飲まないと出来なくなり、
次第にいくら飲んでも出来ない状態になっていく。

断酒は、飲まないと出来なかった事を、飲まずに出来るように
していくことでもあるから、これは非常な困難を伴う事には
違いない。断酒を継続していながら、生き辛さを感じている人が
多いのも仕方の無い事であろう。

何事も一朝一夕に出来るようになるわけではない。
時間も掛かるであろうが、ともかくも一つ一つ、焦らずに
努力していく他は無いであろう。

とりあえず、今、グラスを立たせる事は素面で
出来るようになった。