ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

消火器無償貸与制度の廃止理由

2015年03月26日 | 福祉・情報公開

浦安市が40年以上も制度として展開してきた、全国でも例を見ない消火器無償貸与制度、26年度から無くなりましたが、その時の委員会審査でのやりとりです。

 

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平成26年  総務常任委員会-03月04日

◆委員(広瀬明子君)157ページの消火器無償配付事業です。これは、ちょっと説明していただきたいんですけれども、今までの消火器無償事業を終了して、何か新しい配達つきにするとかいう説明が行われたんですが、ちょっとそこを説明してください。

◎消防本部総務課主幹(宇田川智久君) 消火器無償配付事業の内容でございますが、平成26年度より無償貸出し消火器事業から消火器無償配付事業に変更するものでございます。
内容につきましては、新規に転入されました世帯を対象にいたしまして、希望する世帯に1回限り10型粉末消火器1本を配付いたします。

◆委員(広瀬明子君) 今まであったあれは、何年かに1回自動的に中身の交換をしてくれていましたよね、チェンジ。その制度はそのまま残るんですか。


◎消防本部総務課主幹(宇田川智久君) 今まで行っておりました無償貸出し消火器事業の交換業務は、今年度をもちまして終了する予定です。

◆委員(広瀬明子君) それでは、続けて、今の無償貸出し消火器事業が平成25年度 でなくなるということのようなので、それにかわる制度として無償配付事業というものを提案されているんですけれども、これは1回限りのものですよね、今回 提案してきているのは。今までの無償貸出し消火器事業というのは、やはり期限が来ると交換を無償でまたしてくれていたと。随分内容が違ってくるんですけれ ども、そもそも今までのこの制度は何年間ぐらい続いていたんでしょうか。

◎消防本部総務課主幹(宇田川智久君) 無償貸出し消火器事業につきましては、昭和47年から実施しておりますので、約40年以上やっております

◆委員(広瀬明子君) 40年も続いていた事業を、何で今この時期に、正直言って、この事業はなくす、ほかの事業になるんですけれども、新しく提案している消火器無償配 付事業というのは、浦安に転入してきた人だけの事業ですよね、対象は。今までのは、ずっと住んでいて、住み続けている人にサービスが行われていた。この サービスの質が落ちていくんじゃないかと心配なんですけれども、何で制度をこのようになくして、新たなものをつくるんでしょうか。


◎消防本部総務課主幹(宇田川智久君) なぜ貸出しから配付事業に変えたかという内 容でございますが、昭和47年より事業を始めた当初は、戸建てが多く、貸出し率がほぼ100%でありました。本市では、現在は共同住宅が徐々に増えてきま して、今では世帯の77%が共同住宅といった状況です。共同住宅には消火器が設置されていますことから、貸出し率が徐々に低下していきまして、近年の貸出 し率は40%程度となっております。
また、長年にわたりまして貸出しを行ってきたことから、現在お住まいの方は防火意識が高まったことや、浦安市に住み始めたきっかけに、防火意識をより高めてもらいたいということから、新規転入世帯に無償で1回限り1本の配付に変更するものでございます。

◆委員(広瀬明子君) 新しい共同住宅、マンション等は設置されていると。それはそ れでいいことで、40%にダウンしたとデータを出すとき、対象のところに入れてはいけないんですよ、そういうのは普通。もともと設置されているようなマン ションは対象外にして、共同住宅ですか、要するに消火器が設置されていないお宅がどれだけいて、そこにどれくらい普及しているかというデータを出していただきたいんですけれども。というのは、浦安は77%が共同住宅だと。でも、共同住宅でもそういうものが設置されていない共同住宅というんですか、たくさん あると思うんですよ。そういう人たちにとっては、非常にいい制度というか、全国にも聞いたことがないような、浦安だからできるんですねとよく言われる、いい制度だったと思うんです。それを、利用率がダウンしたからということだけで切ってしまうことというのは、私は問題ではないかと思うんですけれども、それで、これがあったがために、実際大きな火事にならないで済んだ事例というのは結構あるんじゃないんですか。全く役に立っていないんだ、ただ家に置いてある だけだというのであれば、それはこの際というのはわかるんですけれども、これがあったがために、大きな延焼とか大火事、大きなあれにならなかったというこ とはあるのではないかと思うんですけれども、そういうあたりはどのように検討されたんでしょうか。

◎消防長(川口利治君) この消火器の貸出し事業につきましては、先ほども主幹のほ うからご説明申し上げましたけれども、昭和47年から行っております。その当時は共同住宅は少なかったですけれども、共同住宅にも、それから一戸建てに も、賃貸の物件にも、全て貸出しをさせていただきました。全て貸出しをさせていただきましたけれども、先ほどお話ししましたとおり、徐々に貸出しを受けな い共同住宅にお住まいの方等が増えてきているということです。ですから、共同住宅では、泡状消火器の設置の義務というのは、廊下に消火器が置いてあります けれども、そのほかに台所に置くということで、加えてお貸しをしていたということです。
100%に近い貸出し率が徐々に低下し、近年では40%というようなところになっ てきております。この原因については、いろいろと検討はしたのでありますけれども、消火器自体の使用も減ってきております。年間では、近年は5本程度とい うことになっておりますし、それからご自分でお持ちの消火器ももちろんございます。そういったいろいろな状況を判断いたしまして、40年も続けてきた事業 でありますけれども、ここで一度見直しを図ったということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。

◆委員(広瀬明子君) 5本程度というのは。5本程度の意味を、もうちょっとかみ砕いた説明をしてください。

◎消防長(川口利治君) 5本程度といいますのは、私どもで今40%ということでございますので、7万2,000世帯に対して3万程度の消火器をお貸ししているんですけれども、その3万程度の消火器が年間で使われる本数が平均で5本程度ということでございます。

◆委員(広瀬明子君) 多いときはどれくらい使われていたんですか、多いとき。

◎消防長(川口利治君) 事業当初のころは、年間で大体15本程度平均で使われておりました。

◆委員(広瀬明子君) やはり15本が5本、3分の1の利用になってしまったと。あ と、火事の発生件数は特別減っていないわけで、火事が発生しても、ご自分が持っているものとか、あるいは共同住宅に備えつけてあるもので対応しているのか もしれませんけれども、でも、年間5本でも、やはり役に立っている。もしこの事業を続けるとすると、毎年1,000万円ちょっとの予算を組んでいますよ ね。昨年ですと約1,230万円予算があったようなんですけれども、それで5本を未然に防げたというのは、私はこれは人命にもかかわるし、延焼とかと考え たら、浦安であれば継続しても何ら問題ないんじゃないか、財政が物すごく逼迫しているというのであれば、そこの部分でそれこそ考えざるを得ないのかもしれ ないけれども、まだまだ大丈夫だろうというふうに私、思うんですよ。やっぱり人命にかかわるところは最後まで残していくという姿勢が必要だと思うんですけ れども、そういう議論というのは行われてこなかったんですかね。

◎消防長(川口利治君) そういう意味では、私ども、貸出しというのは浦安市だけでございますので、そういう意味では、新しく入ってくる方には防火意識を高めていただくということで、配付を続けていくということといたしました。

◆委員(広瀬明子君) 昨年は約1,230万円、それで、その事業をなくして、今回 新しい事業に750万円計上してきているわけですから、その差額からすれば、三、四百万円ですか、それを削るがために5本がなくなると。ちょっと私、理解 できないんですけれども、これについては、この制度云々ということには納得できません。


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