(敬称略)まもなく(孫)台風が襲来するので、ゴメン。
本業を離れて少々。
中井久夫(1934生まれ)。医者。医者である前に、
人間らしさを貫く医者というべきか。
彼を知っている読者はmedical workerでは。オジサンはお初。
一般には、京大卒の精神科医で、あまたの病院、大学に勤務し
現在は神戸大名誉教授=京大法学部に在籍したあと、医学部に
移る。
といえば、わんさといるタイプ。でも、このヒトはすごい、
とんでもない実績を持つ。ギリシャ語、ラテン語、オランダ語に
通じ、詩集の翻訳をこなし読売文学賞、毎日出版文化賞。はては
文化功労賞も。
著書「こんなとき私はどうしてきたか」=医学書院。末尾の
profileを一目、ひっくり返りそう。こんな膨大な実績を持つ
おヒトが世の中にいるのか。かつての職場・有馬病院で行った
研修をまとめた書。
シロウトにも、わかりやすい部分のみ横読み。わかったのは、
人間本位。心を病む患者にも人間として向かう、ということ。
若いころ、ハモンされた、という。そのくらいの体験がある
ほうがホンモノになる、ということか。
老いも若きも先が見えにくい皆さんにオススメ。わかる部分
だけでOK。圧倒されて下さい。