予言されていた経済崩壊 伝説の経営者「アイアコッカ」から アメリカの真実①/泣けるMBS健康川柳

　フォード、クライスラー両社のトップを務めたア氏（84）。自叙伝「我が闘魂の哲学」＝新潮文庫＝はメチャ面白い。たとえば。

　イタリア移民の父はホットドッグ屋さんなどの事業を進めたが、口癖は21世紀初頭の混乱を見通していたかのよう。

　曰く「クレジットは人間の金銭感覚をマヒさせ、プラスチックのカードを万能と錯覚するような社会は滅びる」。

　その借金嫌いは徹底し、クラスメートから20㌣借りるにも借用証を書け、と。もっとも息子はクライスラーを救うため、12億㌦も借金するハメになった。

　こんな調子で、良きアメリカの時代をリアルに描く。徳岡孝夫氏による翻訳は優れ、日本語そのものになっている。今後折りを見て紹介。

　▽今週の特選5句=MBSラジオ・健康川柳（31日放送）から
　
　いずれも涙、イヤ目から汗が出てくるような思い。
　
　がんばれも 慰めもない 友がいい ＝アイツだ
　カボチャ切る 母の右手の たくましさ ＝あの日だった
　この悩み 言って笑われ ほっとした =一時の恥
　隣室で ボツ川柳を 破る音 ＝オレもそうだった
　あるんだよ 不運で始まる 幸せも ＝あるよねぇ

「腐った肉イヤ」 中国広東省で高校生デモ 五・四運動のスローガン掲げ学食に抗議

腐った肉、とは懐かしい。かの名画・戦艦ポチョムキンそのものだ。まして「五・四」などと若者が声を上げる＝時事、読売。

香港紙が29日伝えた。広東省茂名市で高校生数千人が経営者を批判、食堂のテーブルをひっくり返した。

経営者は学校幹部の親戚が関与しており、かねて高い、不衛生と不評だった。スローガン「外争権益、内懲奸商」は、外で国の権益を争い、うちでは不正な商人を懲らしめる意とか。

衛生面で寛容？ともいう、国の若者が異議を唱える。ただ事でない。食だけでなく、政・官にわたる憤懣resentmentが底流にある、と見よう。

あわや！英女王陛下 豪州旅行中、列車転覆計画で九死に一生

　1970年と、大昔ながら豪州旅行中の女王＝当時44歳＝夫妻が危なかった＝AFP-時事（29日付DailyYomiuri）。

　シドニー北西150㌔の山中で、レールに材木が置かれ、一行の乗った列車はブレーキをかけたまま、材木を引きずり200㍍で止まった。現場がカーブでスピードを緩めていたため、脱線を免れた。

　豪紙に明かしたのは警察OBのM氏（81）。当日、1時間前に安全チェックのため別の列車が通っており、事故ではありえない、という。

　北アイルランドで武力闘争を展開していたIRAアイルランド共和軍が疑われたが、極秘捜査のためか、目ぼしい結果は出ずじまい。沈黙を破ったのは、情報が出てくるのを期待したから。

　よくぞ、M氏バラしてくれました。その調子、その調子、じゃんじゃんバラして欲しい。表に出ればビッグニュースになるネタは、多いんですね。

ホントの中国 「全国人民に告げる書」③

この「告げる書」を取り上げた過去2回、アクセスが多くビックリ。近くて遠い国…は確かだった＝20日付読売新聞（大阪）国際面。

ブログを閉鎖された汪氏は、最後に言う。「学生よ、立ち上がれ」。

▽大学生；五四、六四と学生は社会改造の先頭に立ってきた。彼らが巨大な力を示せば、新たな光明を迎える。

▽党、指導者；毛沢東の経済路線は変更されたが、政治路線は相変わらず。現指導部に二つの道がある。一つは「自然に任せる」。退任後、責任を追及されることになる。二つ目は、政治改革を始めること。
　
汪氏は、最後に呼びかける。「台湾の民主化に学ぼう」。

＊＊＊汪氏の一文にうなずきながら読んだあと、知った。どこかの民主党党首が東京を離れている間、国会は進まない、などという噂がある、と。内輪の都合で国会審議に横ヤリ。実にフザケタことだ。大和の地でオバチャンも言っている。「太郎同様、一郎も指導者に値せず」。＊＊＊

ホントの中国 「全国人民に告げる書」その②

　隣国で関心を持っていたのに、なにも知らなかった…と痛感する。例えば＝20日付読売新聞（大阪版）国際面。

　ブログを閉鎖された筆者・汪氏は言う。

　▽直訴：動乱で目的は果たせない、社会全体に利益がない。弁護士は民主化の先頭に立て。

　▽メディア：共産党が政権を取った1日目（！）から言論の自由はない。党は批判をなぜか恐れる。

　▽軍隊；人民軍が党の軍隊になっているのは、憲法違反だ。国民・自由化の抑圧をやめよ。

　かの国の現状について日ごろから、想像は出来ても実感は持てない。が、こうした魂の叫びといったものを、目にすると驚きだ。この裏にどれほど多くの阿Qがうめいているだろうか。次回も取り上げたい。

ホントの中国を知っていますか 「全国人民に告げる書」が語る

　自由・民主を求める声というのはチンプ。それでメディアの扱いも目立たぬ？ が、真実を見つめると、こういう分析になる…。

　20日付読売新聞＝大阪版＝国際面にのった「全国人民に告げる書」（要旨）を一読、リツ然とせぬ者はいるだろうか。古き世代の当ブログなど、かの魯迅による一文では、と思う。つまり、かの国はサッパリ変わっていない。

　この論文は、ブログに掲載し、当局に禁じられた。昔から言う。人間は、ホントのことを言われると怒る。

　▽今年を2000年以上続く専制（今も専制！）に終止符を打つとき、とする筆者は株式市場について、共産党の利益が優先されるのが最大の悲哀、と。要は党あっての市場。

　▽政府は土地・住宅の売却で生きながらえているが、住宅は高すぎて、買う者がいない。経済には新しいものを作る力がなく、持続発展する力もない。党がすべてを握っているから。

　▽小平の功績は多きいが、政治改革に手をつけなかったのは大失敗。世界人権宣言・人権条約を守るよう党に求める。

　＊＊＊次回も続けよう。＊＊＊

オバマ演説キミは見たか 受験生必読/泣けるMBS健康川柳

　政策に乏しい中身といってしまえば、それまで。でも、ここは受験生にトクになるよう見てみよう。

　The time has come さぁ、…しよう。…するとき。いろんなTPOにイケル。

　では一見、中学レベル単語ばかりは?

　…greatness is never a given. It must be earned.

　earned はともかく、given をアレレと思った諸君、look up （＝consult）your dictionary　例年、どこかで出ているのでは。
　
　などなど、いくらでも有益な表現にぶつかる。各新聞に出ている演説全文を原文、訳文双方でチェックすることをお勧めする。英語＋α　トクすること間違いなし。

　▽ 今週の特選5句＝健康川柳・MBSラジオ24日放送

　いつのまに嫌いなはずの嫁頼り＝ 日にち薬、効き目バツグン
　人の足前向くように出来ている＝ 後ろ歩きもどうぞ
　踏み出せば一歩が二歩になる勇気＝ 水前寺清子流だ
　よく見るとまんざらでもないこの世間＝ と思いたい、たまには
　愚痴ひとつ犬にこぼせど欠伸され＝ 次は星に向かって言おう

オバマ演説、挑戦を こんなに受験向き やさしい単語フル活用

　オモロイ、具体的な言い回しなし、政策なし。標準的な語彙が多いので受験対策に。出だしからイケルぞ。

　I stand here today humbled by the task before us…
このhumbled 分かってもらえる？ 「恐れながら」といったところか。humble=modest (謙虚な) を思い起こしてほしい。

　いまの状況が大変だ、といってThey (challenges) are met.と。 このmetも大事。「試練は対処される」か。満たす（satisfy）。meet demands （要求を満たす）と。

　歴史は献身的な人々によって支えられてきた。例えば（いずれもthe 付きで）risk-takers, doers, makers of thingsと。これらは、日本語らしい表現は難しい。

　次回も続けよう。

センター試験（英語）を激辛採点する トンデモ設問にビックリ

　さすが（当然！）良問が多い。が、十代の者にはムリ、無茶と思える例も。たとえば。

　語法を問う第２問で、最終問10。You never seem to gain weight! How do you stay so slim? （ちっとも太らないのね。どうしてそんなにスリムなの）に答える。

　Just lucky, I guess. It ？ in the family. (ラッキーなだけ、家系なの)　？部分を埋める動詞は、comes, goes, runs, worksの4候補のうち、正解はruns 。

　受験英語なるものには疎い当ブログ。ン十年間、ニュース英語に接してきたが、この言い方を使われているのを、見た記憶が少ない。わざわざ問う意味はなにか。

　マルチの活躍をするrunを問うなら、他に設問のしようがあるはず。受験生諸君、担任の先生に聞いてご覧。この問題に自信をもって答えられたか、と。

　もうひとつ、第4問B。解答にあたっては、知らなくてもOKながら、便秘、下痢といった単語がワザワザ登場するのは、いかがか。医学部希望者のみを対象にするなら別だが。
　
　ケナスばかりでなく、ほめよう。最終第6問にたどりついた者が、どれだけいるか問題。が、ここで扱う内容、つまり英々辞典を使う意義はわが意を得たり。20年近く前の実話。高校で英語を教える者が多い席で、英々辞典を使っているおヒトは稀だった。

トンデモ訴訟ここまで 移植した腎臓返せ 米外科医が不倫妻に/泣けますMBS健康川柳

　（ベニスの商人のシャイロックか）。NYのBatistaさん（49）は8年前、妻Dawnellさんに腎臓ひとつを提供した＝AFPほか。

　妻はその後、空手のけいこで痛めたヒザの治療で療法士と親密になり、離婚。以後、3人の子供（14、11、8）とも元夫と会わせていない。

　子供に会わせろ、会わせないでモメたあげく、ついで腎臓に焦点が移った。妻の命を救ったのに裏切られた…怒りの収まらぬ元夫。

　腎臓を返すか、または 賠償金150万㌦を払え、と要求している。問題は額になりそうだが。

▽今週の特選5句＝MBSラジオ健康川柳（17日放送）

ミーハーの心は今年も持ってやる＝ 永遠なれ
サンプルを７日もたせる薄化粧＝ カネ残せ
だれに似た口だけ達者なわが娘＝ 手動かせ
寒椿目に染む紅のいさぎよさ＝ 燃えろー
成人の日に父誘い屋台村＝ 行け行け