yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

神を100としたら

2022-07-26 06:20:07 | 将棋
神を100としたら囲碁、将棋のトップ棋士はいくつくらいになるかに関して考える時に、参考として、故藤沢秀行と芹沢博文のエピソ-ドがあります。
藤沢名誉棋聖が名人位を獲った頃、彼は酒浸りだったと言われています。自分の事務所に若手の有望棋士である林海峰・石田芳夫・加藤正雄・竹宮正樹等を呼んで、酒を飲みながら藤沢は若手の碁を酷評していました。それを聞いていた藤沢と親交のあった将棋の故・芹沢博文(天才といわれた)が、次のように言いました。
「秀行さん、あんた若手の碁をぼろくそにこき下ろしているけれど、一体貴方は碁をどのくらい解っているんだ。」
すると藤沢さんも芹カモ(秀行さんは、芹沢をこのように呼んでいました)に、「お前も棋士の端くれなら、自分は将棋がどのくらい解っているか書いてみろ」と言いました。
そこで2人はお互いに、「神様が100だとしたらどのくらい解っているか」を紙に書いて見せ合うことにしました。その結果、藤沢は「6」、芹沢は「4か5」。2人とも「100のうちのそのくらいしか解っていない」と、書いた紙を見て笑い合ったということです。
それから20年後、ある出版社が囲碁と将棋の棋士の対談集を発刊し、「今だったらいくつ解っているか」を改めて問いました。藤沢は名誉棋聖という実績を積み上げていてもなお、「あの時は思い上がっていた。本当は6も解っていなかった。今だって6解っているかどうか自信はない」と話しました。藤井聡太五冠はいつも謙虚で誇大なことを言わない人ですが、一体どれだけ100に近いのか興味が尽きません。レ-ティングによれば、藤井五冠は将棋界で1人だけ2000点を超えていますが、神のレ-ティングは、はたして何点になるのでしょう。 


 

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