yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

子沢山

2019-09-30 06:06:06 | 歴史
もてる男を「艶福家」という上品な言葉がありますが、俗にいうと「子沢山」となります。 江戸時代、11代将軍の徳川家斉には55人の子供がいました。明治時代、大蔵卿や総理大臣も務めた松方正義には、15男11女、あわせて26人の子供がいました。ある時、明治天皇から「子共は幾人かと」と尋ねられた松方は、咄嗟に答えることができず、「後日、調査の上ご報告申し上げます」と奏上したそうです。また、日本の資本主義の父といわれる渋沢栄一には30人の子供がいました。後妻の兼子には、「父さまは儒教という上手いものをおえらびよ。ヤソ教なら大変だよ」と揶揄されました。渋沢は「婦人関係以外は、一生を顧みて俯仰天地に恥じない」とみずから語っていたといいます。本人もこの点には多少の引け目を感じていたようです。
「子沢山」は「ひひじじい」と軽蔑されることもありますが、精力、気力、体力と包容力、社交力と財力に恵まれた証であり、立派な男子と言えるのではないでしょうか。

 渋沢栄一 「論語と算盤」ちくま新書


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