yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

谷川九段の講演

2015-06-05 05:11:13 | 将棋
昨年(2014年)12月に、谷川九段が東大で講演した時、次の一手問題として下図を題材にしました。講演内容の主旨は「常識や本筋が分からない人はプロになれない。そして本筋の手しかさせない人は一流になれない」であったそうです。
平成26年5月20,21日・第72期名人戦第4局 森内俊之名人(上側)対羽生善治三冠(下側)

問題の解答は4一金です。「王手は追う手」であり、「一段金は筋悪」等々あらゆるセオリーに
反する「常識破りの王手」こそが名人奪取の一手となった。これが寄せのタネ駒となり、以下
5三玉、1二竜、3四角、4五角、8七飛成、同金、1二角、8八玉、4五角、同歩、7八飛(敗着)9七玉、5八飛成、4二角(またも常識に無い手)で決めた。
 「例外もあると常に考えながらも勝ちの可能性が残った」羽生氏談。「常識外の手を決断よく選ぶところが羽生さんの強さ。羅針盤がない中での終盤戦の正確さが光った」佐藤康光氏談。

   勝又清和「薪手・ポカ・妙手選」 将棋世界2015年6月号




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