yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

二人称は難しい

2013-08-23 05:59:47 | 文学
英語ならば、大抵、youで十分なのに、日本語の二人称はまことに難しいと思います。
普通は「貴方、貴女(あなた)」です。「広辞苑」によれば、「近世以後、目上や同輩である相手を敬って指す言葉」とあります。しかし、どこででも使えるかというと、そうでもありません。学校や芸道で先生や師匠に当たる人に対しては不適切ですし、会社の上役に対しても、また社会的地位の高い人にも使いません。そういえば、男性の私は、殆んど使ったことがありません。
ご近所づきあいでも、10歳以上も年輩の方に使うと気まずいことがあるようです。
姓名がわかっていれば、「中村さん」などと言うのが最も無難なようですが、わからない時や、咄嗟に呼びかける時には、つい「あなた」と言う場合があるかも知れません。今まであまり気にしたことがありませんが、難しいものです。

江戸時代ですと、「あんた」「お前」「お主」「貴公」「貴殿」。中には木久扇師匠が「笑点」(テレビ番組)でやっていますが、「あうい、手めっちは、俺をだっだっ誰だと思っていやがるだい」と凄む言葉の、「手めっち」という、やや下品な言葉もあったようです。
コメント
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