yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

数学者は変わり者か

2012-09-22 04:53:00 | 文化
ある数学者に下記のような一文があります。

私は類体論が大好きであったから、その研究に熱中した。しかし成果はなかなか上がらなかった。
私は数学に打ち込みすぎたせい(と生来ずぼらなせい)で、服装などひどいことになっていた。二度、様子のおかしい人がいるとの通報をうけた警察官のお世話になったことがある。その二度目は、この類体論拡張の試みが山場にさしかかったときであった、吉祥寺の駅ビルの中にある「吉祥寺ロンロン」というきれいな商店街で、突然ふたりの警官に左右から腕をとられ、そのまま交番へと直行した。まわりの人たちが何事かと見ている中を連行されながら、「なんで私がつかまるんですか」と抗議すると、「あなたの姿をごらんなさい」とおっしゃるので、見てみると、たしかにつかまっても仕方のない姿であった、半裸であった。
交番では、ふたりのうち若い警官は「この男は何か変なことをしているのでは」という雰囲気であったが、年配の警官のかたは、「そうか、勉強をしすぎたのか、自分の親戚に、勉強をしすぎて死んでしまった人がいる、気をつけたほうがいいよ」とやさしく諭してくださり、解放された。
なお、この文を読まれる若い読者が、「数学の研究は様子がおかしくならないとできないのか」と誤解されるとまずいので、申し添えたい、これは私の場合の話であり、私のまわりを見ると、どなたもみな、少しもおかしくなることなく、立派な仕事をしておられるのである。
        (引用終わり)

そう言えば世間には、変わり者の数学者はいるようです。
さて、私は数学者の世界を詳しくは知りませんが、「生来のずぼら」という点だけは、加藤先生とよく似ていますので、自戒したいと思います。 「SMAP」の草彅さんのマネはしません。

         加藤和也著 「素数の歌が聞こえる」 ぷねうま舎
コメント
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