山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘13年 北陸・関西・東海ほか回遊の旅レポート <第12回>

2013-06-03 04:39:56 | くるま旅くらしの話

【今日(6/3)の予定】 

  道の駅:伊勢志摩 →(R167他)→ 伊勢神宮(内宮)参拝 →(R23)→(松阪市・津市通過)→ みえ川越IC(伊勢湾岸道路)→ 大府IC →(R155・R247)→ 知多半島方面へ(詳細未定)

 【昨日(6月2日)のレポート】   

<行程>

道の駅:飯高駅 →(R166・R368・R42・K13)→(伊勢市手前の玉城町のコインランドリーにて洗濯・昼食)→(K13・K37他)→ 伊勢市・河崎町界隈駐車場(河崎商人街散策)→(R42・R167)→ 道の駅:伊勢志摩(泊) 

 <レポート>

 昨日はいい静養日だった。北海道の旅だと、長期間の静養は当たり前のこととなっているのだが、1か月足らずの旅の中では今回が初めてのチャレンジ(?)だった。それにしても一日中全く車を走らせないというのは、なかなか勇気がいることでもある。この道の駅でも何台もの旅車を見かけているけど、2日も連続でここに錨を下ろした車は皆無だった。折角錨を下ろしたのだから、もう少し付近を散策してこの地の有り様などを訪ねるべきなのだろうが、結局は酒の店探しだけに終わり、まだまだ横着心の方が勝っているようである。

 今日も静養日の延長となりそうである。今のところ決めている予定といえば、伊勢の近くのどこかでコインランドリーを見つけて、洗濯をするというだけである。日曜日のお伊勢さんは超混雑が予想されると飯高駅の人に聞いているので、今日の参詣は取り止めて、明日にしようと決めている。朝一番で6時頃に行けば、駐車場の方も心配しないで済むのではないかという目論見である。何しろ遷宮の事業が終わって、それを一目見ようという人が多いのは、やはり日本人なのだからであろう。我々といえば、そのような好奇心はさっぱりなくて、折角近くに来たのだから、ごあいさつだけはしておかないと、という気持ちだけなのである。 

 自分たちが神社やお寺に惹かれるのは、信仰心というよりも、そこへ行くと心が洗われる気分になれるからなのだ。神社やお寺は風水の言うイヤシロチ(=癒代地)であり、自然と心が癒されるいわゆるパワースポットなのだと思っている。先日の大神神社も一言主神社も皆この要件を備えているように思う。神社やお寺に行って、気分が悪くなるという話は聞いたことがない。伊勢神宮のような場所は、それらの中でも古来より人を引き付ける一大パワースポットなのだと思っている。

 さて、ということでパワースポットは、ゆったりした気分で訪ねたいので、今日は身を清めるというお祓いの気持ちで、今までにたまった洗濯物を片づけることにしたのである。ま、理屈というものは何とでもくっつけられるものである。さて、どんなことになるのか。9時の店の開店を待って、昨日に引き続きジャガイモを買う。新ジャガなので、束子で洗うと皮が簡単に向けて都合がいい。何しろ超ジャガイモ大好き人間なので、新ジャガには目が離せないのだ。今日のお昼もこれを塩茹でして食べようと考えている。相棒は、今夜は天ぷらにするとかで、タラの芽とウドの新芽、シイタケなどを買い入れていた。これじゃあ、また来今夜も禁酒を破らなければなるまい。今までで守ったのは、最初の一日だけだった。

 9時半丁度、伊勢神宮に向かって出発する。一日運転を休んでいるので、なんだか新しい気分である。飯高町はまだかなりの山の中で、その後しばらくは谷川沿いの道を下流に向かって走る。間もなくR368に出て右折してしばらく走って、今度はこの地を通る幹線道路のR42に入る。そのまま行けば松阪市内に入ってしまうけど、途中から県道に入って伊勢仁具の方へ向かう。だんだん平野部となり、遠近に茶畑や柿の木畑が多くなってきた。玉城町というとこに入るとすぐにコインランドリーを発見した。店の前に花の台が幾つか置かれているので、何なのかなと降りて見て見たら、何と開店祝いの花束などの台で、昨日6月1日のオープンなのだった。肝心の花などは一つも残っておらず、すぐに持ち帰ってどこか別の所で鑑賞されているのであろう。我々はただの客であって、花など眺める資格はないのかもしれない。最新式の機械が入っており、その後の洗濯は快調だった。といっても、それは相棒だけの世界であり、自分はジャガイモを茹でて昼飯につなげるだけの時間帯だった。

 今日は洗濯が済んだら、伊勢市内の河崎というエリアに出向いて、その界隈を少し散策してみたいと考えている。先日TVを見ていたら、その辺りは昔交易の港があったらしく、伊勢に向かって集まってくる様々な産物を扱っていた旧家の様子が報道されていた。伊勢神宮ばかりが伊勢ではないはずで、それらの様子を覗いてみるのも面白いのではないかと思ったのである。洗濯は12時近くまでかかって終了する。自分だけはジャガイモで今日の昼食を済ます。相棒は次の場所でもいいと言っている。

 伊勢の河崎商人街というのは、初めて訪ねる場所である。先日何だったかのTV番組を見ていたら、機会があればちょっと行って見たい場所だなと、地図の中にメモを挟んでおいたのに気づいて、寄ることにしたのである。相棒も提案するまでまったく知らなかったようで、珍しく感心されてしまった。地図を見ても河崎エリアの詳細図などあるはずもなく、ナビで近くの郵便今日を目指すことにした。これは大正解で、ほとんど迷うこともなく勢田川の傍にある駐車場に車を入れることができた。

   

勢田川河畔の川崎商人館専用駐車場とSUN号。その昔は、この川の水運を活用して、川の両側には多くのさまざまな産物を扱う問屋が立ち並んでいた。今は、川も改修されていて、残る建物も少なくなっている。

 その後は、河崎商人館なる建物などを始め、過去長年にわたって伊勢の台所の役割をになったという問屋街の道を何往復かして散策した。相棒はこの町中にあった食堂で食事を済ませていた。このエリアも伝統的建造物群指定地区となっているようだけど、重要というランク付けではないとのことだった。数ある店の中で、先日のTVにも出ていた瀬戸物屋さんがあり、その名を和具屋さんという。ここで売っている昔の徳利が欲しかったのだけど、それを手に入れることができて満足した。昔の浪人風の侍などが、腰にぶら下げていたあの徳利なのだが、一升入りはもはやもてあます歳になってしまっているので、4合入りのものにした。これに酒を詰めて、一度グビリとやってみたいと思っていたが、念願が叶って嬉しい。

   

和具屋さんの店の入り口。創業は元禄時代で、今は15代目が当主となっている陶器の卸問屋。伊勢まちかど博物館に指定されている。ここで右のほうに並んでいる徳利を買った。

 河崎の商人街は、今はすっかり寂れ果てて、昔の面影はほとんど残っていない。各家々の前にその昔の職業や屋号などの説明板が掲げられていたので、往時を思い浮かべるにはありがたかった。和具屋さんなどは間口は狭いのだけど、奥に向かっての建物の長さは、驚くほどのものであり、その昔は家の中をトロッコのレールの様なものが走っていたという。往時は如何に商売が賑わっていたか、その後を見ただけでもそのスケールの大きさが想像できた。古い町並みが一番良く残っている辺りでは、水彩画クラブの人たちであろうか、何人かの中高齢者と思しき人たちが熱心にスケッチや彩色をしておられた。伊勢といえば伊勢神宮にしか関心が向かないことが多いのだけど、今回初めてここを訪れて、伊勢の昔からの実力の一部を垣間見た感じがした。相棒も同感の様で、来訪できたことを喜んでいた。

   

往時の問屋街の面影をよく残す奥野家住宅。この建物の右手に勢田川が流れている。

 2時間余りの探訪を終えて、今日の宿を予定している道の駅:伊勢志摩に向かう。途中市内のイオンにより、食材などの調達をする。自分はついに禁酒を取りやめ、焼酎を飲むことにした。ビールだけではやはり心もとない。これで安心して賢島の方向を目指して出発。伊勢志摩の道の駅は何度か泊ったことがある。隣に競馬の場外馬券売り場があり、道の駅はそのついでに造られている感じがする。しかし、このエリアには他にこのような施設はないので、くるま旅の者にとってはありがたい。40分足らずで到着したのだが、今日は名古屋競馬や笠松競馬が開催されているようで、馬券売り場の方の駐車場にもかなりの車が留っていて、騒々しかった。しかし、その騒がしさも17時を過ぎる頃になると収まって静かになってきた。

 今夜は相棒が少し張り切って、山菜の天ぷらを揚げてくれた。先ほどのコインランドリーの脇に桑の木があるのを見つけ、その葉を少し摘ませてもらったのも天ぷらにしたが、これもなかなか良かった。勿論焼酎がお伴をしてくれたことは言うまでもない。さて、明日は伊勢神宮に参拝するのだけど、いったい何時頃に行けば苦労せずに駐車場に入れるのだろうか。先ほどとおてきた内宮付近の駐車場はどこも満車で、待ち時間は60分と電光掲示板に表示されていた。6時くらいまでには着いて、駐車場を確保した上で、そこで朝食とすることにしようと思っている。

コメント
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