山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

自治会班長あと3ケ月

2011-01-15 03:40:18 | 宵宵妄話

 偶には地域社会の中でのお勤めについても触れなければならないと思います。旅に出かけない間は、地域にお役に立つことには目一杯協力を惜しまないことにしていますが、さて本当に貢献しているのかといえば、甚だ自信がなく、汗顔の至りのレベルです。

守谷市には、地域ごとに自治会があり、そこには会長、副会長の下に班長という役員の仕組みがあります。私の住む御所ケ丘2丁目の自治会に班が幾つあるのかはよく判りませんが、私の属する第6班は、14戸で構成されており、班長は1年間の任期を順送りで担当することになっています。これは引っ越して入居した時に説明を受けたことですが、何しろドタバタしていましたので、何の疑問も抱かずに、ああそうですかと了承していたことでした。

その班長の仕事が、現在私のところに巡ってきており、昨年の4月からでしたので、あと残り3ヶ月となりました。班長の仕事というのは、定例的には、毎月2回発行される市報と時折市の幾つかの団体機関などから送られてくる資料等を各戸に配布したり、或いは自治会だより等の資料を回覧すること、その他随時に町内会として対処しなければならない行事(例えば環境美化の日)等の世話・まとめ役などの他に月1回、役員全員で防犯パトロールを行うことなどがあります。いずれも大して苦になるような仕事ではなく、地域の最小単位として皆が協力し合って果たさなければならないことのまとめ役ですから、当然のことだと思って努めているわけです。

この班長という仕事が回ってくるまでは、実のところ班を構成する自分以外の13戸の中で、名前を知っているといえば、半分にも満たない状況でした。毎月2回も配布物を各戸に配るようになってからは、さすがに全戸の方々のお名前は覚えましたが、印刷物をポストに入れるだけの作業ですから、そこにお住いの方のお顔は、最初に会費を徴収させて頂いた時にお目にかかった時以外は、会話を交わすことは殆どなく、人となりなどは全く存じ上げない状況が続いています。申し遅れましたが、御所ケ丘2丁目は新興住宅街であり、住宅の大半は、その殆どがここ20年以内に家を建てて越して来た人が多く、私の属する6班も6年前には、未だ14戸が揃っていない状況でした。そのような歴史の浅さもあり、お互いが顔見知りという関係からは程遠い状況にあります。 

その昔の隣組制度や、子供の頃の田舎の集落での交流のあり方とは全く違って、現代の新しい自治会制度というのは、真に人と人とのつながりの薄いものであり、シビアーに言えば、蜘蛛の糸よりも細い形式的なつながりのような感じがします。「秋深し隣は何をする人ぞ」という句がありますが、今の世は四季などには関係なく、気がつけば、隣は何をする人ぞ、ということになってしまっている感じがします。

私は守谷市に落ち着くまでに、所帯を持ってから11回も引越しをしており、その都度戸建住宅やマンション等の暮しを経験していますが、そのいずれにおいても何人かの特別の方を除いては、近隣との交流をする仕組みも機会も少なく、間借り人としての暮しは、自治会などというものとは無縁のものでした。それはまあ、現代社会の当たり前のこととして大して疑問も感じないままに過してきたのですが、ここへ来て自治会なるものに組み入れられることになり、改めて地域社会のあり方のことを思うようになったというわけです。

今疑問を感じているのは、顔も知らない人同士が自治会を作り運営しているという不思議です。知り合うという機会は、町内でのゴミ出し時に出会った時の挨拶や環境美化の日などの行事の際に一緒にゴミ拾いの作業をすることくらいしかありませんが、それらとて、どこの誰なのかを知るというレベルまで行くのは結構大変なことです。これが30年来も皆で一緒に何かをして来ておるのなら、親密感も生まれるというものでしょうが、今のところは毎回新鮮な緊張感(?)のもとに、この人はどなただったっけ?と思いながらご一緒しているという状況です。

NHKの放送番組の中に、「ご近所の底力」とか言うのがあったように記憶していますが、あれなどは真に羨ましい話です。今の私のご近所には底力を持つほどの一体感はなく、問題があったとしても密かにどこかで処理が為されている感じがします。(幸いにして、今問題があるとは思えませんが)しかし、いざという時にご近所のパワーが発揮できるものなのか、心細い限りです。

ゴチャゴチャ言っていますが、要するに言いたいのは、地域としてのパワーを発揮できるようにするためには、その構成メンバーがお互いをもっとよく知る、知り合える機会を作る必要があるのではないかということです。偶々電車やバスに乗り合わせているような関係ではなく、同じエリアに居を構えて住んでいるのですから、せめて皆が顔と名前を一致させることが出来るレベルくらいにはなりたいということです。顔も名前も知らないままに地域の自治が成り立つなどというのは、どう考えても賞讃されるようなことには思えません。

この課題は、地域の中で、即ち自治会の中で解決すべき問題なのかも知れませんが、私としては行政当局ももっと力を入れて何かを工夫すべきではないかと思っています。守谷市は旧農村エリアには集会所や生活改善何とやらなどという地域社会のための施設やツールなどが用意されていますが、都市化されつつある新興住宅地に関しては、その自治力を高める基盤となるようなものについての配慮は殆ど無いように思えます。自治会には、市報や議会だよりなどの配布という市からの一方的な小間使い的仕事を押し付けているだけです。それはいいとしても、自治会が自治会としての力を持てるようにするための支援をもう少し工夫して欲しいものだと思います。

このように書いてきて、結局のところ現状の批判めいた結論となってしまいました。今月中に来期に向けての総会が開かれる予定ですが、この際に何らかの提言をしてみようかとも思っているのですが、さて、新旧の会長さんや副会長さんを困らすことにもなるのではないか、或いは今のままで充分だ、これ以上知り合いたくはないと言う考えの人の方が多いのではないか、はたまた言い出しっぺで何か面倒なことを頼まれたりして、旅に支障が出たりはしないか等々、只今は少し複雑な心境にあります。あと残り3ケ月ですから、やっぱり静かに次の方に事務引継ぎを行なうのが、それこそ無害の責任遂行というものではないか。恐らくそういうところに落ち着いて行くのでしょう。

コメント
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