山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

新たな食飲生活への挑戦

2011-01-08 05:58:07 | 宵宵妄話

 古希を終えて、心に決めたことがあります。かなり難しいことだと肝に銘じているのですが、何とか実行してこれから先の人生の基盤づくりにつなげたいと思っています。

どういうことかといえば、食生活をベジタリアンベースに持ってゆくということなのです。肉類などはもともと大して好きでもなく、油類もそれほど好んで摂取しているつもりはないのですが、糖尿病絡みでの血液の分析データを見る限りでは、動脈硬化などを懸念する関係数値はかなり高いものとなっており、薬の力を極力避けるとしたら、これらの改善には、食事を何とかする以外に道はないように思えるのです。

なぜ、ベジタリアンなのかといえば、数年以上も前ですが、旅で知り合った超高齢者のある方(Fさん)のお話を聴いて、深く心に思うことがあったからなのです。Fさんは70歳を過ぎてからの食生活を、徹底した野菜類を中心としたものに切り替えられ、90歳台まで現役でくるま旅を実現されていた大先輩でした。残念ながら昨年お亡くなりになられましたが、まさに私の願うところのPPK(ピン・ピン・コロリ=長期間病院のお世話にならない逝き方)のお別れだったようです。

数年前にお話を伺った時には、70歳になるまではあらゆる病気が身体に巣食っていたとのことでした。70歳になった時に、ある方から野菜中心の徹底した食生活が、さまざまな難病を克服する基となるという話を聴かれ、それを敢然と実践されたのでした。10年以上続けられているうちに、それまで問題だらけだった健康状態が安定し、身体に関するデータの全てが正常値の範囲内となり、医者が何故なのかと首をかしげるほどになったとのことです。

Fさんは、予めミキサーを使って旬の野菜などを破砕した特別食を、1食分ずつ冷凍保存して携行持参し、それを解凍してくるま旅における三度の食事の殆どを賄うという暮らしぶりなのでした。お会いした時は既に85歳を超えたお歳でしたが、矍鑠としておられ、何と1日500km以上も夏の北海道を走っておられたのです。超人といった感じでした。本当に大丈夫なのかとの心配も抱きましたが、病に養われて家の中に燻り、病院を往復するような暮らしのことを思えば、このような生き方こそがまさに本物ではないかと思ったのです。

それで、自分もFさんのその考えにあやかりたいと、いろいろお話を伺いました。教えを乞うた後は、直ぐに実行するつもりでいましたら、Fさんは、あなたはまだ若いのだから、始めるのは70歳になってからで良いとおっしゃるのです。それまでは自分の好きな食べ方、飲み方でいいのではないかとのことです。確かに冷凍した野菜の塊を解凍して食べるだけなどという食事は、これはもう味が美味い、不味いなどという世界ではなく、高度の修業のようなものだと思います。そのような修業は早まって行なうものではないという教えだったのかもしれません。私は酒飲みなので、冷凍野菜の塊で一杯というのはちょっと厳しいな、もうちょっとあとにするかと、たちまち易きに与して今日まで半端な取り組みに終始したのでした。

ところがこの間に糖尿病はかなり悪化しているようで、このままでは薬を飲み続けなければならず、更には本格的な合併症の発症も予想され、くるま旅にも支障を来すようなことが起こるかも知れないと思われ、いよいよ特別食にチャレンジする時が来たのだと覚悟を新たにしたのです

しかし、全く同じ様なやり方ではとても継続が難しいと考え、先ずは少し軽いメニューから始めることにしました。その指標として、次のようなものを掲げることにしました。

「一汁一菜一普食 不許間食 一日一杯熟飲」

これは指標であると同時に戒のようなものでもあります。「一汁一菜一普食」とは3度の食事の内、朝は特別野菜ジュースのみ、昼は野菜の煮物類のみ、そして夕食は普通のものという食べ物の種類と食べ方を意味し、「不許間食」というのは間食をしないということ、そして「一日一杯熟飲」とは文字通り酒は1日1杯をじっくり味わって飲むという意味です。これを書いて机に貼り付けてあります

一汁や一菜の中身は秘密です。私の場合は冷凍は止め、旬の野菜類を中心にミキサーにかける考えで、味などにはこだわらず、あくまでも栄養素とカロリーを念頭におきながら工夫して行きたいと思っています。旅先では地元の野菜類を大いに活用させて頂こうと思っていますし、ミキサーなどは既に備えてあります。夕食の普通の食事も他の2食のリバウンドとならぬよう、特にカロリーの摂取には要注意です。又間食は無意識に食べることがあり、これ又要注意です。お酒の方は止めることは考えられず、その種類が何であれ、量を一日一杯と決め、これをゆっくり味わって飲むことにします。

と、まあ、このような話なのですが、何よりも大切なのは継続です。続けなければどんな戒めも、指標も何の力も発揮しません。人間の細胞は、脳細胞を除けば、約8年で全て入れ替わるということですから、最小限8年間はこの食生活を続ける必要があると考えています。12月の15日から早速開始したのですが、年末から年始にかけては、たちまち戒めを破り、この期間は特別だと妥協し、ようやくこの悪夢から抜け出し、一昨日から再出発を期したというのが現状です。自分はそれほど意志が弱いとは思っていないのですが、食のこととなると、誘惑があまりにも多く、他人を不愉快にさせることもあり、挫折の要素は周辺に満ち溢れています。もう一回り変人にならないと、ダメだなと、改めて覚悟の臍を固めているところです。

コメント
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