山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

今年の旅は?

2011-01-05 02:04:47 | くるま旅くらしの話

 年の初めには、いつも今年の旅のことを考えます。旅には、3つの楽しみのステージがあって、その1が前楽、その2が現楽、そしてその3が後楽だ、というのが私の旅についての持論ですが、年の初めは、今年の前楽をあれこれ悩み、そしてたっぷりと楽しむという嬉しい時間です。今日も歩きの中で、あれこれと今年のくるま旅に思いを馳せました。

私共は、毎年旅については、1年の4シーズンを冬は蓄力(旅への思いを膨らませ、その元となる身体を整える)、春は北国(東北)の春を訪ね、夏は北海道の北の大地に身を置き、そして秋は西日本へ向かう旅を、という風に考えています。そして今までは、殆どそのパターンで旅をしてきました。これには理由があって、もしこの国に季節がなく、一年中同じ様な天候が続くのでしたら成り立たない考え方なのですが、幸いなことに日本には四季があり、旅のための条件が四季それぞれに揃っている国だからなのです。

 

冬という季節は、今のところ暖冬といえども寒さはそれなりにしっかりしていて、自在に旅をするのには多くの危険があります。車の旅は殊更に安全が大切です。何故なら、常時住いを背負っての旅だからです。住環境に支障を来すと、くるま旅は成り立たなくなります。冬には昨日まで穏やかだった天気が、突然牙を向いて大雪になったり、道路が凍結してしまったりしたなら、危険はこのうえもなく増し、移動が難しくなります。タイヤチエーンを常備すればクリアできるのかも知れませんが、老人の世界では、そのような作業は簡単には取り掛かりにくいものです。スキーなどとは無縁の私にとっては、雪や氷の季節は、旅には出かけるべきではないと確信しているのです。幾つかの動物たちが、冬眠という術を身につけているのは、真に賢い生き方だと思います。それにあやかって、私も冬の旅は冬眠という世界に身を沈めておくべきと考えているわけです。しかし、在宅時は、もちろん動くのが可能ですから、この期間は書き物活動に取り組むことにしているわけなのです。

 

春は基本的に花を追い掛けて、遅い北国の春を訪ねるのが旅の目的になっています。花というのは勿論桜です。春を告げる花には様々なものがありますが、その女王は何と言っても桜でしょう。関東の都市部では、桜の花を愛でて本物の春を心底実感するには、相当の感受性の練磨が求められるような気がしますが、東北地方の遅い春を訪ねると、疲れ果てて季節の感覚をすり減らした人でも、道端の桜の花に、何の迷いもためらいもなく本物の春を実感できるのです。

ここ2年、東北の春旅をおろそかにしました。いろいろあって、出向けなかったのです。ですから、今年は何としても東北の春を訪ねたいと思っています。1ヶ月ほどかけて東北各地の桜などを追いかける一方で、今年は数年前に下見をしている「へのへのの旅」を本番化してみようかとも思っています。

「へのへのの旅」というのは、岩手県から青森県にまたがる一戸から九戸、そして遠野の各地を訪ねる旅に、私が勝手につけた旅の名称のことです。平成の大合併の災いを逃れて、これらの「戸」と名の付く市町村の名称は、まだ健在のようです。四戸という地名だけは、存在しなかった(小さな地名としては残っている?)ようですが、それ以外の地名は、それぞれ特徴を持った独立した行政単位として現存しているのは、珍しいくも嬉しいことのように思えるのです。

一戸から遠野(十戸と呼ばれることもあった?)という呼称は、もともとはその昔の東北北部地域(糠部郡)の区割りだったとのことですが、このエリアは馬の産地(いわゆる南部馬)として有名だったことが知られています。かなり広い地域で、現代のくるま旅を以っても、各地をじっくり訪ねるのには、最低でも2週間以上は必要なのではないかと思っています。

前述のようにこのエリアは下見と称して、数年前各地をざっとですが訪ねたことがありますので、凡その見当はつくのですが、更にもっと詳しくあれこれ見聞してみたいと思っています。今までの旅では、このように特定のエリアを絞り込んで訪ねるということは少なく、点の移動が多いのですが、今回は一戸から遠野までを線の旅にレベルアップしてみたいと思っているわけです。さて、それを具体的にどのような方法で実現して行くのか、それはこれからの課題であり、出発までの楽しみです。

 

夏の北海道行は、これはもう決まっているようなものですが、今年は少し時期をズラして実現しようと考えています。今までの北海道行は、6月から8月終わりごろまでの期間が殆どでした。今年は北海道の秋を覗きたいと考えています。北国の本格的な紅黄葉をまだじっくり見たことがないのです。8月半ば過ぎに出発して、雪が降る前には戻って来るようにしたいと考えています。初めての試みです。

これには実はもう一つ理由があって、今年は8月半ばまでは野菜作りに力を入れようと考えているからなのです。特に昨年種を手に入れた、モチトウキビや昔トウキビの栽培を、何としても実現・成功させたいと考えています。トウモロコシの栽培は、4月ごろに種を播き、収穫は8月初め頃になるのではないかと思われます。少しでもいいから自分で栽培して収穫したものを味わってから、北に向かいたいと心に決めているのです。今年の夏の気候がどのようになるのかは予想がつきませんが、昨年トウキビの種を頂いた方のためにも、この栽培は何としても成功させる必要があると、今から意気込んでいます。

 

さて、秋の旅ですが、これは未定です。出来れば九州まで足を延ばしたいのですが、それが可能なのか予測がつきません。北海道が遅くなった分だけ、秋の旅の期間が少なくなります。九州には守谷に越してからは、まだ一度も行っていません。せっかく行くのなら、少し時間をかけたいものだとも考えており、迷いの中にあります。今年の秋の旅は、これから時間をかけて考えたいと思っています。

 

以上が今年の旅について、今考えていることなのですが、これが実現できるかどうかは、何よりも健康であるかどうかにかかっています。夫婦二人の旅は、どちらか一方が体調不良では、旅の楽しさが半減してしまいます。今のところ家内の体調も、旅に出て一層パワーアップが可能だと思っていますが、この冬はお互いじっくりと体調を整え、健康づくりに力を入れたいと考えています。

また、旅の仕方についても、新しい手立てを見つけられればいいなと思っています。単なる観光めぐりや史跡めぐりに終ることなく、それらの中により多くの人生の宝物を発見できる術を身につけられるように、工夫してみたいと考えているところです。さて、どうなりますやら。

コメント
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